耳鼻咽喉科展望
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54 巻 , Supplement1 号
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第34回 日本医用エアロゾル研究会
  • 杉山 貴志子
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s4-s8
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
  • 洲崎 春海
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s9-s16
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
    ネブライザー療法は安全かつ簡便であり, 有用な治療法であると考えられており, 耳鼻咽喉科の日常臨床において最も頻繁に行われている診療行為の一つである。実地臨床の場で耳鼻咽喉科医におけるネブライザー療法の効果の評価は高い。しかしながら, 上気道のネブライザー療法の有効性に関するエビデンスについては必ずしも十分に認識されているとは言えない。そこで本稿では, 現在までに検討されてきたネブライザー療法における基礎的および臨床的研究結果に基づいて, 薬剤沈着に関与する要素, ネブライザー療法に適した抗菌薬, 副鼻腔炎に対するネブライザー療法の有効性, アレルギー性鼻炎に対する局所温熱療法の有効性, 咽喉頭炎に対するネブライザー療法の有効性, ネブライザー療法の有効性を高める工夫に関するエビデンスを検討して整理し, 上気道のネブライザー療法の有効性について述べる。
  • 黒野 祐一, 村上 信五
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s17
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
  • 吉山 友二
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s18-s20
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
    これまでネブライザー噴霧により薬剤安定性は保持されたまま噴霧されるとの未検証の前提に基づいてエアロゾル療法が実施されてきたが, 一部薬剤において噴霧時に安定性の問題がある。また, 薬理作用に問題がなくとも, 臭気や味覚が悪いと喘息発作を誘発することがあり, 臭気や味覚にも考慮すべきである。薬液の中には生理的な浸透圧を逸脱し, 刺激を有することも懸念される。噴霧薬剤による周辺汚染も十分な対策が必要である。エアロゾル療法の専用薬剤は少なく, 抗菌薬では注射剤を代用することが問題視されてきたが, ベストロン耳鼻科用の臨床使用が可能となったことの意義は大である。エアロゾル療法について重要な位置を占める吸入器については, 利便性の向上や霧化が困難な薬液も可能となり, 新しいエアロゾル療法の展開が大いに期待される。薬剤および吸入器の両面から適正化がなされた上で, 臨床において適正エアロゾル療法が実践されることが望まれる。
  • 竹野 幸夫
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s21-s26
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
    鼻腔エアロゾル療法については, 「副鼻腔炎診療の手引き」と「急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン」で, 「中鼻道の開大後にネブライザー薬液が副鼻腔に到達し, 炎症の改善が期待される」 (推奨グレードC1) と評価されている。また鼻内内視鏡手術 (ESS) との併用では, ネブライザー薬液到達量が増加し, 沈着性と滞留性の向上も期待できる。さらに好酸球性副鼻腔炎に対する治療手段としても, 局所ステロイド製剤は最も高いエビデンス推奨レベル (EBM) を有しており, エアロゾル療法としての新しい役割を示すものとして期待できる。本稿では鼻腔エアロゾル療法の検証として, 鼻腔耳鼻咽喉科処置における保存治療, 内視鏡下鼻内手術 (ESS) の術後療法, 好酸球性副鼻腔炎における保存療法, についてそれぞれの観点より論述してみた。また最後に当科で施行している新たな試みとして, 簡易型一酸化窒素 (NO) 濃度測定モニタによる呼気中一酸化窒素 (eNO) と鼻呼気中一酸化窒素 (nasal eNO) の測定を紹介する。我々は局所エアロゾル療法による治療前後における測定を通して, 鼻副鼻腔領域においても従来から確立している内視鏡所見や画像所見と同様に有用な指標となりうるかどうかについて検討してみた。
  • 福岩 達哉
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s27-s32
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
    今回実地臨床における問題点を列挙し, 当院における対策と工夫点について検討した。当院は鹿児島県南さつま市で平成20年11月に新規開院した診療所であるが, 「プライバシー保護への配慮」を目標として, 個別化された治療ブースにてエアロゾル療法を施行している。
    治療機器の感染対策として, 水道水での一次洗浄, 次亜塩素酸ナトリウムによる浸漬消毒, 食器乾燥器を利用しての十分な乾燥を行っている。また薬液の作り置きは機器感染の原因となるため, 当日朝・診療前に薬液調合を行い1日の業務終了後に残薬をすべて破棄している。
    余剰エアロゾルによる環境汚染問題, 特に治療ブースに常駐するスタッフや患者への薬剤過剰摂取の危険性を考慮して, その対策として排気ダクトシステムを導入している。
    ネブライザー機器と生体の接触部分であるノーズピースに関する検討を行うため, その材質と使用感に関する患者アンケート調査を実施した。シリコン製ノーズピースの評価が高かったが, ガラス製ノーズピースよりも密着度が低いため, Toynbee法に準じた嚥下運動の併用を指導することが重要と考えられた。
    これらの工夫点により, 実地臨床におけるエアロゾル療法の効果をより高めることが期待される。
  • Oliver Mitteldorf
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s33-s37
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
  • 大越 俊夫
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s38-s42
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
    エアロゾル療法は多くの耳鼻咽喉科で行われている有効で安全な局所薬物療法である。どのようにして目的部位にエアロゾル化された薬剤を到達させるかが最大の課題である。
    慢性副鼻腔炎に対するエアロゾル療法の有効性を高めるためにはエアロゾル発生装置であるネブライザー器具装置の性能, 仕様は重要である。エアロゾル気流動態, 粒子径, 加圧振動の付加などの観点からネブライザー機器について検証した。
    具体的には以下のような点に留意しなければならない。
    (1)鼻毛に邪魔されずエアロゾル粒子を鼻腔に運び, 層流を乱流にして中鼻道, 鼻腔粘膜表面にエアロゾル粒子を密接させる, (2)中鼻道に広く分布し, 副鼻腔自然口から入るための粒子径, (3)鼻腔, 副鼻腔の圧力の変化を大きくし副鼻腔への侵入をはかる, などが挙げられる。
  • 大木 幹文, 山口 宗太, 大久保 はるか, 石井 祥子, 櫻井 秀一郎, 林 哲彦, 大越 俊夫
    2011 年 54 巻 Supplement1 号 p. s43-s48
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/08/15
    ジャーナル フリー
    ステロイドによる局所療法はその有効性により, リリーバーからコントローラーとしての使用が推奨される。ネブライザーによる局所エアロゾル療法は, 全身治療にくらべて有益と思われる。近年メッシュ式ネブライザー装置が開発・市販されている。そこで粒子径が細かく, メッシュ径を変更した鼻用メッシュ式ネブライザー機器を試作することにした。今回, 試作したメッシュ式ネブライザー装置と小型ジェット式ネブライザー装置で吸入療法の有用性を検討した。
    対象としたのはスギ花粉症患者10名である。ランダムにジェット式とメッシュ式ネブライザーをもちいて0.1%ベータメタゾン溶液0.4mgを1日2回自宅で吸入させた。2週間の観察では両群とも鼻症状は改善を認めたが有意差は認めなかった。
    新規に試作したメッシュ式ネブライザー装置は, 局所ステロイドによる鼻アレルギーの治療に有益な方法と考えられる。今後は, 容易な洗浄の方法, 使用しやすい薬液の開発などが一般使用には求められる。
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