耳鼻咽喉科展望
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56 巻 , 3 号
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カラーアトラス
綜説
臨床
  • 栗原 渉, 近澤 仁志, 谷口 雄一郎, 鴻 信義, 小島 博己
    2013 年 56 巻 3 号 p. 104-110
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2014/06/15
    ジャーナル フリー
    Langerhans cell histiocytosis (LCH) は非常に稀な疾患で, その発生率は小児で100万人あたり2~10人と言われている。今回, 近医耳鼻咽喉科で滲出性中耳炎の治療を受けている過程で外耳道腫脹を来たし, Langerhans cell histiocytosisが発見された成人症例を経験した。全身麻酔下に乳突腔から生検術を行い確定診断を得た。その後に行った全身検索により, 側頭骨の孤立性病変であることが判明した。治療はprednisolone (PSL) の全身投与を行い, 病変は縮小し外耳道腫脹も改善した。治療開始17ヵ月後のCTで病変は乳突腔の末梢にわずかに認めるのみで制御されている。
    Langerhans cell histiocytosisは稀な疾患であるが, 難治性の中耳炎や外耳道腫脹の鑑別疾患としては知っておくべきであり, 耳鼻咽喉科医は早期発見に寄与できる可能性がある。また, 側頭骨はLangerhans cell histiocytosisの後遺症である尿崩症のリスク臓器であり, 治療として化学療法が選択されることもある。
  • 森野 常太郎, 杉本 直基, 山本 和央, 森脇 宏人, 鴻 信義, 小島 博己
    2013 年 56 巻 3 号 p. 111-119
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2014/06/15
    ジャーナル フリー
    今回我々は, 急性副鼻腔炎に続発した頭蓋内合併症の1例を経験したので, 文献的考察を加え報告する。症例は11歳男子。急性副鼻腔炎に右硬膜下膿瘍, 化膿性髄膜炎を合併した。抗菌薬の全身投与に加え内視鏡下鼻内手術, 開頭硬膜下膿瘍洗浄ドレナージが行われた。その後, 後遺症なく退院となった。1987年以降に本邦にて報告された鼻性頭蓋内合併症例70例では, 膿瘍形成を認める症例が多数を占め, 年齢は10歳代の若年男性が多い。主病変としては前頭洞が多い。前頭洞が主病変の場合には脳膿瘍形成が多く, 蝶形骨洞の場合は髄膜炎や海綿静脈洞血栓症が多い。また, 前頭洞が主病変であり骨欠損を伴う場合は, 膿瘍形成を伴う確率が高い。感染制御目的に早期の鼻副鼻腔手術が必須であり, 脳神経外科と連携した適切な治療が重要である。
  • 吉越 彬, 黒田 和宏, 茂木 雅臣, 青木 謙祐
    2013 年 56 巻 3 号 p. 120-124
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2014/06/15
    ジャーナル フリー
    症例は81歳男性。転倒した際に木片が右眼の内側に突き刺さり, 当院を紹介受診した。顔面右内眼角へ直径1cm大の木片が刺入しているのを認め, CT検査では木片が右眼窩内側から右篩骨洞, 鼻中隔後端を経て, 上咽頭左側から環椎直前に達していた。視器障害は認めていなかったものの感染予防目的に早期に異物摘出を試みた。異物摘出術時, 内視鏡下鼻内手術を併用して手術を行い合併症なく安全に異物を完全に摘出することができた。眼窩内から鼻副鼻腔内に至る木片異物の摘出に鼻内内視鏡の使用が有用であった。
境界領域
  • 白石 正
    2013 年 56 巻 3 号 p. 125-132
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2014/06/15
    ジャーナル フリー
    医療関連感染を防止する手段は, 感染源の抑止, 宿主の防御, 感染経路の遮断など様々考えられ, これらの目的を達成するための1つに消毒が挙げられる。消毒方法には, 加熱, 照射, 消毒薬があり, 医療施設での消毒は加熱処理, 消毒薬の使用が繁用されている。加熱処理は芽胞に効果が期待できないが, 消毒薬は抗微生物スペクトルを考慮して適切に選択すれば芽胞にも効果的である。消毒薬は, 手指消毒, 医療器具消毒, 環境消毒など対象によって異なるため, その選択および使用濃度が重要なポイントとなる。最近ではNorovirus, Clostridium difficile など感染性胃腸炎の原因となる微生物による医療関連感染が問題となっており, これらの微生物に対する適切な手指消毒, 環境消毒を推進する必要がある。
画像診断
薬剤の特徴と注意点
学会関係【第12回 頭頸部表在癌研究会】
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