耳鼻咽喉科展望
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58 巻 , 1 号
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カラーアトラス
綜説
臨床
  • 高林 宏輔, 長峯 正泰, 藤田 豪紀
    2015 年 58 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 2015/02/15
    公開日: 2016/02/15
    ジャーナル フリー
     眼窩吹き抜け骨折は, 外傷により眼窩底・眼窩内側壁などの眼窩壁が骨折し, 骨折部位から眼窩内容物が脱出し諸症状を呈する疾患である。 外傷の既往や眼球運動障害に加え, CT, MRI などの画像撮影により, 診断は比較的容易である。 しかしその治療方針および手術時期に関してはいまだに統一した見解は得られていない。
     当科では2000年4月から2013年5月までに72症例を眼窩吹き抜け骨折と診断し, 手術を施行した。 今回われわれは72症例のうち鼻内内視鏡手術を施行し, 術前後のデータを確認できた48症例において術前後の術後眼球運動の改善を検討した。 内側壁骨折, 下壁骨折, 混合型骨折すべてにおいて術後眼球運動は術前に比べ有意に改善していた。 また眼窩下壁骨折における術後眼球運動の予後不良因子について検討した。 吹き抜け面積と術後眼球運動には有意な相関は認めず, 術後残存遊離骨片の存在が術後眼球運動の回復に障害となる可能性が考えられた。
  • ―Cyclic Alternating Pattern を用いた検討―
    森脇 宏人, 和田 弘太, 千葉 伸太郎, 恩田 信人, 澤井 理華, 吉越 彬, 渡邊 統星, 安藤 裕史, 内田 亮, 八木 朝子, 吉 ...
    2014 年 58 巻 1 号 p. 24-30
    発行日: 2014/02/15
    公開日: 2016/02/15
    ジャーナル フリー
     閉塞性睡眠時無呼吸 (obstructive sleep apnea: OSA) は肥満, 顎顔面形態異常, 上気道疾患, 加齢など様々な原因により引き起こされる疾患である。 治療は各要因に応じて, 減量, 手術, 経鼻的持続陽圧呼吸療法, 口腔歯科装置などによる治療が単独または組み合わせて行われる。 特に, 鼻呼吸障害を有する OSA 患者の鼻手術治療単独の効果については, 重症度である無呼吸低呼吸指数を有意に改善させるという報告は少なく, いびきや Quality of Life が改善するといった報告が多い。 また, その治療評価は終夜睡眠ポリグラフ検査 (PSG) によって行われるが, 無呼吸低呼吸指数などの呼吸パラメーターや従来の睡眠段階判定法による睡眠パラメーターには変化があまりみられない患者を経験することがしばしばある。 そこで, われわれは新しい試みとして, OSA 患者に対し鼻腔形態改善手術 (鼻中隔矯正術および下鼻甲介粘膜切除術) の前後で終夜睡眠ポリグラフ検査を施行し, 通常の睡眠脳波解析に加え, 自覚的な睡眠の満足度と相関が高くノンレム睡眠における睡眠の不安定性を表すとされている cyclic alternating pattern (CAP) による評価を行い, どのような傾向があるかまずは3例について検討した。 3例すべてにおいて, 問診による自覚的な睡眠の満足度は向上していた。 術後の PSG にて, 無呼吸低呼吸指数は1例のみ改善を認めたが, 他の2例は変化がみられなかった。 また, 睡眠段階については術後1例で深睡眠が微増したものの, 2例で減少していた。 一方, CAP による解析では, ノンレム睡眠の不安定性の指標である CAP 率が全例において低下しており, 睡眠が安定する傾向がみられた。 ノンレム睡眠が安定したことによって睡眠に対する自覚的満足度の改善がみられたと推測した。 今後, 睡眠の主観的な評価と合わせて検討することで, 睡眠の質を客観的に評価できる可能性が考えられた。
  • 柏木 隆志, 和田 弘太, 深美 悟, 金谷 洋明, 中村 真美子, 平林 秀樹, 春名 眞一, 田中 康広
    2015 年 58 巻 1 号 p. 31-36
    発行日: 2015/02/15
    公開日: 2016/02/15
    ジャーナル フリー
     中耳異物は発症頻度が少なく, 外耳道異物と比較して稀な疾患である。 今回われわれは, 溶接作業中の鉄粉が中耳腔内に異物として停滞し難聴を来した3症例を経験したので報告する。
     自験例3例とも溶接作業中の火花飛入が受傷転機となっていた。 全例に鼓膜穿孔と耳漏を認めたが, 過去の文献で報告されている顔面神経麻痺や味覚障害, めまいなどの合併症は認めなかった。 治療は, 全症例に鼓室形成術 (Ⅰ型) を施行したものの, 全例において術後穿孔をきたした。 中耳異物において問題となりうるのは主に中耳の遷延する炎症, 閉鎖しない穿孔, 難聴である。 異物の大きさによっては視診では確認できず, 画像検査でも確認が困難な例もある。 中耳鉄粉異物は, 受傷から時間が経過することにより異物反応が起き, 肉芽や線維結合組織が増生し, 異物をその部位に固定してしまう可能性がある。 また, 中耳病変を呈する外傷性鼓膜穿孔の場合, 受傷転機によっては中耳内の異物の存在も考慮し, 早急に画像検査を行うことが重要であると考える。
  • 加藤 雄仁, 和田 弘太, 飯村 慈朗, 西谷 友樹雄, 三浦 正寛, 千葉 伸太郎, 太田 史一
    2015 年 58 巻 1 号 p. 37-41
    発行日: 2015/02/15
    公開日: 2016/02/15
    ジャーナル フリー
     今回, 喉頭良性腫瘍の中でも稀である喉頭神経線維腫を経験した。 喉頭神経線維腫の治療法としては外科的治療が第一選択とされ, 経口喉頭直達法または外頸部切開法が選択される。 経口喉頭直達法での問題点として視野や作業スペースの狭さがあげられる。 われわれはこれらの問題点を解決する手段として超音波凝固切開装置 (ハーモニック ACE®) を用いた。 ハーモニック ACE® は超音波振動のエネルギーを用い, 軟組織の凝固と切開を同時に, かつ低温で行うことができ, 周辺組織への損傷と出血が少ないという特徴を持つ。 そのため経口喉頭直達法の狭い視野でも, 経口挿管困難であった喉頭線維腫に対しても根治切除しえたと考える。
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