耳鼻咽喉科展望
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58 巻 , 5 号
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カラーアトラス
綜説
  • 松原 篤, 高畑 淳子, 西澤 尚徳, 工藤 直美
    2015 年 58 巻 5 号 p. 242-248
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2016/10/15
    ジャーナル フリー
     好酸球性中耳炎は, 難聴とめまいを引き起こすことが知られている。 難聴については, 適切な治療が行われなければ半数程度に骨導聴力が悪化し, 約6%の患者が聾に至ることが明らかとされている。 一方で, めまい感を訴える患者は少ないと考えられてきた。 われわれの調査では, めまい感を訴える患者は40%程度に存在し, めまいの程度は軽度で短時間のものが多く, 難聴, 耳閉感を伴うことが多い。 また, めまいは中耳炎の初期にあっても中耳炎治療により多くは軽快するといった特徴があった。
     筆者らが進めているモデル動物による研究では, 中耳の好酸球性炎症が長くなるほど, 蝸牛の障害も高度になることが示唆されている。 一方, 前庭器の障害はコルチ器障害に比べて軽度な印象があり, 今後も詳細な検討が必要と思われる。
臨床
  • 遠藤 朝則, 鈴木 香, 浅香 大也, 小島 博己
    2015 年 58 巻 5 号 p. 249-254
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2016/10/15
    ジャーナル フリー
     嚥下障害を主訴に耳鼻咽喉科を受診し, その後に診断に苦慮した重症筋無力症の1例を報告する。 症例は81歳, 男性で, 嚥下障害を主訴に当院を受診した。 当初は軽度の嚥下機能の低下のみであった。 その後, 急速に嚥下障害が進行し誤嚥性肺炎を繰り返し, 最終的に重症筋無力症と診断された。
     近年, 嚥下内視鏡検査が普及したことから, さまざまな疾患の嚥下機能評価が他科から依頼されることがある。 嚥下障害を来たす原因疾患として, 重症筋無力症も念頭に入れながら評価を行わなくてはならない。
     進行する嚥下障害を来たした症例では重症筋無力症を念頭に入れて診察を行い, 重症筋無力症の診断のために抗 AchR 抗体やテンシロンテスト, 反復刺激試験などの一連の精査を行うことが重要と考えた。
  • 田中 志昂, 長岡 真人, 森下 洋平, 岡野 晋, 三谷 浩樹, 小島 博己
    2015 年 58 巻 5 号 p. 255-259
    発行日: 2015/10/15
    公開日: 2016/10/15
    ジャーナル フリー
     副咽頭間隙に発生する腫瘍は全頭頸部腫瘍の約0.5%と稀な疾患であり, その中でも鰓原性嚢胞の報告は少ない。 各種検査を基に鑑別診断が行われ, 複数の治療選択肢の中から症例毎にその方法が決められる。 今回われわれは, 21歳女性の症例を経験したので報告する。 本症例は, 鰓原性嚢胞, 神経鞘腫, 嚢胞性リンパ管腫, 血管リンパ管奇形などを念頭に治療を行うこととなった。 副咽頭間隙腫瘍かつ嚢胞性疾患としての治療方法を選択するが, 腫瘍径, 存在部位, 周囲の重要臓器との関係から, 複数ある治療方法の中から頸部外切開法を選択し腫瘍を摘出した。
     副咽頭間隙に発生する腫瘍を取り扱う際には, 本症例のような稀な疾患も念頭に置き, 治療方法を選択しなければならない。
境界領域
画像診断
薬剤の特徴と注意点
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