耳鼻咽喉科展望
Online ISSN : 1883-6429
Print ISSN : 0386-9687
ISSN-L : 0386-9687
60 巻 , 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
カラーアトラス
綜説
  • 中山 明峰, 佐藤 慎太郎, 福井 文子, 有馬 菜千枝
    2017 年 60 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 2017/02/15
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー

     Disfunction of Balance system, such as dizziness, may cause by multiple factors including unknown reason. It is well known that insomnia is associated with increased psychological symptomatology and perceived stress, higher predisposition to arousal, and greater impairments to quality of health. The relationship between dizziness and stress is well documented, but that between dizziness and insomnia is unclear. In this series, we focus on the Ménière's disease, which is characterized by fluctuating and progressive hearing loss, aural fullness, tinnitus, and intermittent attacks of vertigo, an illusory sensation of movement resulting from dysfunction of the labyrinth and cochlea, to investigate the relation between sleep disorders.

     In our previous report, we first found that sleep quality of Ménière's disease patients was impaired. Ménière's patients have longer total sleeping time, lack of deep sleep stages, increased arousal, and were occasionally combined with obstructive sleep apnea syndrome and/or periodic limb movement disorder. Poor quality of sleep may cause additional stress and lead Ménière's disease patients to a negative spiral of symptoms. Furthermore, poor sleep quality may result in Ménière's disease patients being refractory to medical management. Therefore, prospective treatment focusing on the sleep disorders of, not just Ménière's disease but possibly dizziness symptoms, may become an additional new strategy for terminating the negative spiral of symptoms and reduce exacerbations.

臨床
  • 中条 恭子, 平屋 有紀子, 高橋 昌寛, 池田 このみ
    2017 年 60 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2017/02/15
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー

     口蓋扁桃摘出術後の後出血は手術を行う耳鼻咽喉科医にとって避けては通れない合併症で, 時に重篤となる可能性がある。 今回, われわれは当科で3年間に行った口蓋扁桃摘出術177例のうち術後の後出血により全身麻酔での止血操作が必要であった9例 (5.1%) に関して検討を行った。 症例は全例男性で5歳から68歳の9例であった。 出血側は右側が6例, 左側が3例であった。 出血部位も上極, 中極, 下極とすべての部位から出血しており傾向はなかった。 止血は全例バイポーラを使用し止血した。 その後前口蓋と後口蓋の縫合を行ったものが4例あった。 後出血は術中の止血操作の不徹底と不十分な創傷治癒が大きな原因と考えられる。 摘出時の扁桃剥離の深さに注意し, 創傷治癒を促すために hot steel は必要最小限の使用が好ましいと思われた。 また手術適応の拡大により高齢者にも手術適応が広がっている。 術中, 術後血圧のコントロールを含めた全身管理のコントロールが重要と思われた。

  • 清水 雄太, 小林 小百合
    2017 年 60 巻 1 号 p. 23-28
    発行日: 2017/02/15
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー

     目的: 当院における内視鏡下副鼻腔手術症例, および, 喘息合併慢性副鼻腔炎手術症例の臨床的特徴を明らかにすること。

     方法: 2009年9月29日から2015年7月1日までの間に, 当院にて内視鏡下副鼻腔手術を施行した627例 (1,038側) について後方視的に検討した。

     結果: 内視鏡下副鼻腔手術を施行した症例において, 最も多い疾患は慢性副鼻腔炎 (81.0%) であり, 最も多い症状は鼻閉 (43.8%) であった。 術式は汎副鼻腔手術 (61.8%) が最も多く施行され, 鼻中隔矯正術併用率は70.5%だった。 ナビゲーションシステム使用は9.9%, 緊急手術は1.4%, 視覚障害を主訴とするものは1.5%, 術中・術後合併症は1.4%の症例に認められた。 慢性副鼻腔炎にて手術した症例の内17.0%に喘息の合併を認めた。 そして, 喘息合併群について非喘息合併群と比べて有意に多く認められたのは, 鼻閉 (59.7%) と嗅覚障害 (24.7%), すべての副鼻腔について術前CTで陰影が認められた割合, 両側手術 (96.1%) と汎副鼻腔手術 (86.1%), そして再手術症例 (23.2%) であった。

     結論: 当院における内視鏡下副鼻腔手術症例の臨床的特徴を明らかにした。 喘息を合併している慢性副鼻腔炎症例は, その症状やCT所見, 施行術式などにおいて, 非喘息合併例とは異なる傾向を認めた。

  • 伊藤 佳史, 本田 徹, 森部 桂史, 伊地知 圭, 村上 信五
    2017 年 60 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 2017/02/15
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー

     Lemierre 症候群は咽頭や口腔感染症に続発して内頸静脈の血栓性静脈炎を形成し, 敗血症や全身の遠隔臓器膿瘍を引き起こす全身感染症である。 近年では非常に稀な疾患とされるが, 国内での報告例は増えている。 今回われわれは扁桃周囲膿瘍で発症し, 頸椎前部膿瘍・血栓性肺塞栓・膿胸・DIC をきたし, Lemierre 症候群と考えられた Fusobacterium necrophorum 敗血症の1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する。

  • 高橋 昌寛, 大櫛 哲史, 中条 恭子
    2017 年 60 巻 1 号 p. 34-39
    発行日: 2017/02/15
    公開日: 2018/02/15
    ジャーナル フリー

     歯原性角化嚢胞は再発率が高く, まれに悪性転化することがあるため, 開窓のみではなく全摘出が望ましいと報告されている。 今回, 歯原性角化嚢胞の全摘出のために Endoscopic modified medial maxillectomy を施行し, 良好な結果を得た1例を経験したので報告する。 症例は65歳女性で, 副鼻腔 CT, 副鼻腔 MRI にて歯原性角化嚢胞が疑われ, Endoscopic modified medial maxillectomy を施行し, 良好な視野のもとに全摘出することができた。 術後経過は良好であり, 副鼻腔粘膜は正常化した。 
     Endoscopic modified medial maxillectomy は乳頭腫症例を中心に用いられてきたが, 歯原性角化嚢胞に対しても有用と考えられた。 今後さらなる症例の蓄積と長期の経過観察により, Endoscopic modified medial maxillectomy の適応疾患と限界を含めた有用性の検討が必要である。

境界領域
画像診断
薬剤の特徴と注意点
feedback
Top