埼玉県秩父郡皆野町大字大渕の中部中新統,小鹿野町層群子ノ神層から保存良好な甲殻類化石
Bathynomus undecimspinosus (ジュウイチトゲオオグソクムシ)が3個体発見された.これらの化石は体の後部の胸節,腹節,および腹尾節が保存されている.
B. undecimspinosus は中国地方~北海道南西部の下部中新統最上部~中部中新統下部から報告され,腹尾節後縁に11本の棘をもつと記載されていた.しかしながら,これまでの標本の棘数にはばらつきがあった.今回発見された化石のうち1個体は,腹尾節後縁の棘の5対目が微小で,11本と9本の中間的な標本である.これをもとに,腹尾節後縁の棘の数は11本または9本であると再定義する.
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