Otology Japan
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19 巻 , 1 号
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聴衆参加型パネルディスカッション
特別講演1
  • O. Nuri Özgirgin
    2009 年 19 巻 1 号 p. 21-31
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    The rational treatment for the cholesteatoma should be based on the factors related with the pathogenesis, behaviors, localization of the cholesteatoma as well as the anatomic and functional factors and the ossicular chain involvement.
    1. Retraction pockets are known to be the precursors of cholesteatoma formation so the retraction pockets in earlier stages have to be strategically treated.
    2. The impairment of ventilation between the Eustachian tube and the aditus is very important in the pathogenesis of retraction pocket formation so, maintaining or re-creating the pathways again will serve for better success.
    3. The surgical plans should be based on the locations of the cholesteatoma in order to have a beater exposition of the cholesteatoma and to remove it completely.
    4. It is important to establish the most efficient way of reaching to the cholesteatoma even if it is located in tympanic sinus or anterior epitympanic recess. May be the endoscopes can serve us for better control in these cases.
    5. One of the most important factors on determining for the type of surgery is the presence of mastoid air cells. The sclerotic mastoids as being the evidence of impaired ventilation should force us for creating small cavities in common with the middle ear and external auditory canal. But the most important is preserving he mucosa which is known as the lungs for the middle ear.
    In regard to the factors mentioned above, the strategies of performing open and closed techniques will be discussed as well as the preventive measures of residual and recurrent cholesteatoma.
ランチョンセミナー3
  • Alan G. Micco
    2009 年 19 巻 1 号 p. 33-39
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    Introduction
    Glomus tumors are rare benign neoplasms in the head and neck. Glomus tympanicum and glomus jugulare lesions are associated with the temporal bone. The usual presenting symptom is pulsatile tinnitus followed by hearing loss. There is no controversy with the management of glomus tympanicums as they are mainly treated with surgical removal. Controversy occurs in the management of glomus jugulare tumors because of the lower cranial morbidity associated with the surgical removal.
    Materials and Methods
    Glomus tympanicum and jugulare cases will be discussed. Work up and therapeutic management will be reviewed. In glomus jugulare cases, conventional surgery verses gamma knife stereotactic radiation will be discussed. Outcomes and complications will be reviewed.
    Results
    Glomus tympanicums respond well to surgical excision. Glomus jugulare surgery is commonly associated with dysphonia and dysphagia. Patients commonly require a short term feeding tube because of the risk of aspiration. While stereotactic radiation does prevent further growth of the lesion, it does not correct the pulsatile tinnitus or conductive hearing loss as well as surgical excision.
    Conclusion
    There appears to be significantly higher morbidity with surgery verses stereotactic radiation. Patients should be counseled appropriately, especially about the cranial nerve deficits. Also, they should express realistic expectations of the results particularly the resolution of the tinnitus and hearing loss.
原著論文
  • 守本 倫子, 宮坂 実木子, 飯ヶ谷 七重, 松田 明史, 泰地 秀信
    2009 年 19 巻 1 号 p. 41-48
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    <目的>
    一側性高度難聴の原因として、ウイルス感染や突発性難聴、内耳奇形などが考えられる。しかし、近年画像診断技術が向上し、核磁気共鳴画像法(MRI)によって内耳道内の神経が個別に描出できるようになり、蝸牛神経の単独無~低形成症が小児先天性感音難聴の原因となっている例が存在することが明らかになってきた。そこで、我々は、内耳道内の形態学的な異常と臨床像について検討した。
    <方法>一側性高度難聴14 例に対してMRI や側頭骨コンピューター断層撮影(CT)を行ない、蝸牛神経の有無、内耳道の太さなどについて検討した。さらに、画像情報と併せて純音聴力検査や歪成分耳音響放射(DPOAE)、聴性脳幹反応(ABR)、前庭誘発頸筋電位(VEMP)による結果を評価した。
    <結果> MRI により14 例中8 例に蝸牛神経単独の欠損、2例に低形成が認められた。蝸牛神経形成不全10例中、全例内耳道径は2mm以上であったが、10例中5例に内耳道径に軽度の左右差が認められた。蝸牛神経欠損または低形成例で側頭骨CT を行なっていた5例は全例、蝸牛神経管は欠損または低形成(< 1. 5mm)であった。蝸牛神経欠損および低形成の10 例では、純音聴力検査やABR では患側高度難聴を認めたが、このうち5例はDPOAEにて良好な反応が得られた。蝸牛神経欠損例4例に前庭誘発頸筋電位検査(VEMP)を行い、4例共に反応が認められたが、うち2例はP ─N 振幅減弱が認められた。また、蝸牛神経欠損8例中2例に脈絡叢嚢胞が認められた。
    <結論>蝸牛神経単独欠損は一側性高度難聴の原因の一つとして重要なものと考えられる。一側性高度難聴の精査として中枢神経系疾患の画像による精査も含め、内耳道のMRI やCT による検索は重要であると考えられた。
  • 青木 光広, 林 寿光, 安藤 健一, 山田 南星, 水田 啓介, 伊藤 八次, 加藤 博基
    2009 年 19 巻 1 号 p. 49-54
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    近年の画像診断の進歩により、内耳や内耳道を詳細に評価できるようになってきている。こうした詳細な画像評価は難聴の診断および管理には重要になってきている。今回我々は、CTにて骨性蝸牛神経管の形成不全および高分解能3D heavily T2強調像MRIにてCochlear nerve deficiencyを認めた進行性感音難聴2症例(20歳女性、12 歳男性)を経験した。画像診断上の骨性蝸牛神経管の低形成ならびにCochlear nerve deficiencyの所見は、後天性の原因不明な進行性難聴との関連性を示唆したが、そうした奇形発生が進行性感音難聴の発症要因になっているかどうかは今後の詳細な評価が必要である。
  • 安田 真美子, 佐々木 優子, 松島 康二, 小林 真由美, 瀬戸 由記子, 瀬戸 陽, 八十島 唯幸, 枝松 秀雄
    2009 年 19 巻 1 号 p. 55-58
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    中耳奇形には様々なバリエーションがあるため、術前に耳小骨の奇形構造を確実に画像診断することは困難な場合がある。今回著者らは、過去にほとんど報告されていない、鼓索神経に並走した骨橋形成を持つ耳小骨奇形の手術を経験した。術前の3次元CT検査では、骨橋の存在を確認することができた。また、内視鏡を用いることにより、顕微鏡では死角になる骨橋の内側を詳細に観察できるため、走行異常を伴う可能性のある顔面神経管とアブミ骨の位置を明視下に確認し、安全な手術を行うことができた。
  • 内田 真哉, 足立 直子
    2009 年 19 巻 1 号 p. 59-63
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    今回我々は、アブミ骨底板が正常で、両脚の低形成を伴った未熟なアブミ骨上部構造と顔面神経管が固着した稀な奇形を経験した。症例は65 歳、女性。20 歳頃より難聴・耳鳴を自覚していたが、左伝音難聴を指摘され当科へ紹介された。鼓膜所見は両側正常。耳介および外耳道に奇形は認めなかった。標準純音聴力検査では3分法で左気導86. 7dBの伝音難聴を認めた。ティンパノメトリーは左右ともA typeでアブミ骨筋反射は健側同側のみ反応を認めた。CT所見で患側のアブミ骨上部構造付近に異常な石灰化像を認めた。手術にてアブミ骨の位置には未熟なアブミ骨上部構造と思われる岩様骨があり、一部顔面神経管に骨性に固着していた。摘出されたアブミ骨上部構造はアブミ骨底板との連続性がなく、顔面神経管のみと固着していた。
    本例は第二鰓弓由来の奇形で、胎生5週頃のアブミ骨原基に何らかの障害があったと考えられた。また、アブミ骨上部構造固着について、手術時の内耳障害に対する危険度の違いによるの分類を行った。
  • 國本 泰臣, 長谷川 賢作, 田口 大蔵, 北野 博也
    2009 年 19 巻 1 号 p. 64-68
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    腫瘤形成性白血病は顆粒球肉腫(Granulocytic sarcoma)や緑色腫(Chloroma)とも言われ、骨髄細胞由来の腫瘤形成性腫瘍と定義される。今回われわれは、化学療法によって完全寛解と判断されていたにもかかわらず、白血病細胞による側頭骨への腫瘤形成をきたした症例を経験したので報告する。症例は62 歳女性、右耳鳴と右自声強聴を主訴に当科受診した。当初はコレステリン肉芽腫として治療するも改善せず、乳突削開術を施行した際の病理組織学検査で腫瘤形成性白血病と診断された。診断確定後、化学療法施行にて病変は消失し、現在まで16 ヶ月再発を認めていない。このように腫瘤形成性白血病は稀な疾患ではあるが早期診断・早期治療にて予後の改善が期待できるため、まずはこの疾患を認知すること、そして疑わしい症例には積極的に病理組織学検査を行うことが重要であると考える。
  • 菅原 一真, 下郡 博明, 御厨 剛史, 広瀬 敬信, 兼定 啓子, 山下 裕司
    2009 年 19 巻 1 号 p. 69-72
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/04/01
    ジャーナル フリー
    耳科領域の難治性の炎症疾患に対して、ブロー液やビスマスヨードホルムパラフィン軟膏(BIPP)といった薬剤の有用性が報告されている。これらの薬剤は金属を含有することから、画像検査に影響を及ぼす可能性がある。これらの薬剤を使用中にCT検査を行われた症例を経験したので、報告した。症例1は45 歳男性。両真珠腫性中耳炎に対し、2006 年5月左鼓室形成術を施行された。右耳の手術までの待機期間、右耳漏による外耳炎のためブロー液を使用した。2006年11月術前CTで、右外耳道に金属異物様陰影を認めた。術中、外耳道内より乾燥した固形物を回収し、金属組成分析を行ったところアルミニウムを検出した。症例2は14 歳男児。左真珠腫性中耳炎のため、1999 年、2002 年に鼓室形成術を施行された。術後、外来での経過観察中、MRSA による鼓膜炎を起こし、耳漏を反復するようになった。2006年11 月よりブロー液とBIPPを併用し、耳漏は短期間で停止した。フォローアップCTを施行したところ外耳道に金属様の陰影を認めた。外耳道入口部に、乾燥した耳垢を認めたが、これが金属様陰影の原因と考えられた。CTと同日に施行したMRI検査では、患者より熱感や違和感の訴えはなかった。
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