Otology Japan
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22 巻 , 2 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
第21回総会会長講演
招待講演2
  • John T. McElveen, Jr., Erin L. Blackburn, J. Douglas Green, Jr., Patri ...
    2012 年 22 巻 2 号 p. 99-106
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/06/21
    ジャーナル フリー
    Cochlear implants have become the standard of care for patients suffering from profound sensorineural hearing loss. Unfortunately, access to cochlear implantation as well as cochlear implant rehabilitation may be limited. In order to facilitate access to cochlear implantation and cochlear implant rehabilitation, implantation was performed at a satellite medical facility over 250 miles from the Carolina Ear and Hearing Clinic's cochlear implant center, and the implants were programmed over the Internet via a virtual private network (VPN). A separate video conferencing system was used to insure synchronization of the video and audio signals.
    Initially, an IRB approved pilot study was conducted comparing the postoperative HINT and CNC word scores for seven patients who had undergone remote mapping and programing of their cochlear implants. Their scores were compared with the mean scores of seven patients who had been programmed at the Carolina Ear and Hearing Clinic by the same audiologist over a twelve-month period. All patients in each group were successfully programmed and there were no statistically significant differences in postoperative HINT and CNC word scores.
    Based on the success of this pilot study, the remote programming system was expanded to include young children. Their ages ranged from 22 months to 5 years of age. All five children were successfully programmed remotely. To date, over 48 adult and pediatric patients have been implanted and successfully programmed using this remote programming system. The ability to remotely program cochlear implant patients offers the potential to extend cochlear implantation to areas without a tertiary cochlear implant center. This model, which is safe, effective, and maintains patient confidentiality, may have application for other implant centers attempting to provide patients access to cochlear implant technology.
公募シンポジウム1
公募シンポジウム2(その2)
  • 大谷 真喜子
    2012 年 22 巻 2 号 p. 123-129
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/06/21
    ジャーナル フリー
    数十年間の耳管開放の経験をもとに、症状、開放症分類、治療法、そして開放機序の仮説を、内視鏡所見とともに紹介した。開放症状にレベルがあり、そのレベルによって病的開放は、分単位の発作型と数十分単位の持続型の2種類に分類できる。発作型は体重減少時に下顎挙上して会話した際に突然発症する。持続型は急性中耳炎後に徐々に発症する。治療も異なり、発作型には、嚥下のみ、または、下顎角の内側を上方に圧迫しながら嚥下する方法が著効する。反対に、持続型には嚥下は無効で、同部位への圧迫を持続する方法や生理食塩水を点鼻する方法など症状が消失するまでの時間稼ぎの方法しかない。発作型は内視鏡所見より、耳管軟骨内側板と挙筋との位置異常が原因と考えられるため治療には嚥下が必須であるが、持続型は耳管構成物の体積減少が原因と考えられるため嚥下によっては改善するはずもなく原因が解消されるまでの対処療法しかないと推察した。
原著論文
  • 佐藤 伸矢, 松田 圭二, 河野 浩万, 東野 哲也
    2012 年 22 巻 2 号 p. 131-136
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/06/21
    ジャーナル フリー
    聴力改善手術後の骨導値が術前と比べ改善することはしばしば経験されるが、その頻度や時期について検討された報告は少ない。そこで、初回聴力改善手術を施行した症例を対象に術前後の骨導値の経時的変化を検討し、術後聴力判定に用いる骨導値は術前を含め、どの期間を用いることが適切なのか検討した。
    骨導値 (3分法) の平均は、術前では23.6dB、術後6カ月から12ヶ月では21.9dB、術後12カ月以上では20.6dBといずれの期間も有意に改善していたことから、従来の術後6カ月を容認する術後聴力判定基準(2000年案)で聴力成績を論じるのはむしろ不利であったといえる。日本耳科学会用語委員会(報告2010)が推奨しているとおり、また米国AAO-HNS等、他国との比較を行う上でも12ヶ月以降の骨導値を用いることが適切ではないかと思われる。
  • 三代 康雄, 北原 糺, 足達 治, 桂 弘和, 坂 直樹, 大田 重人, 高橋 恵美子, 阪上 雅史
    2012 年 22 巻 2 号 p. 137-140
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/06/21
    ジャーナル フリー
    1987年から2001年までの間に筆頭著者が聴力改善目的で手術を施行し、術後10年目の聴力を評価できた115耳について、聴力成績を術前骨導閾値・術後骨導閾値を使用した術後気骨導差で比較検討した。鼓室形成術では術後気骨導差20dB以内、アブミ骨手術では術後気骨導差10dB以内を成功例と判断したところ、聴力改善成功率は術前骨導閾値を用いると46.1%であったが、術後骨導閾値を用いると60.9%であった。手術年齢60歳以上の症例では術後10年で1、2、4kHzで骨導聴力閾値の有意な悪化が見られたが、60歳未満の症例では2kHzのみ有意な悪化が認められた。術後聴力成績の評価に気骨導差を用いる場合、術前骨導を用いるか術後骨導を用いるかは議論のあるところであるが、長期成績を論ずる場合は加齢による骨導聴力の悪化を考慮して術後骨導閾値を用いる方が妥当であると考えられた。
  • 桑内 麻也子, 奥野 妙子, 畑 裕子, 松本 有, 小嶋 康隆
    2012 年 22 巻 2 号 p. 141-147
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/06/21
    ジャーナル フリー
    ムコイド型肺炎球菌を起因菌とする耳性頭蓋内合併症の2症例を経験した。
    1例は55歳の男性で耳疾患の既往はなかった。耳閉感を初発症状とし保存的治療にも症状の改善がなく、3か月後意識障害で当院に救急搬送された。ムコイド型肺炎球菌を起因菌とする髄膜炎と診断し、ペニシリン系抗菌薬で感染を制御するとともに、乳突削開術・鼓室形成術を施行し軽快した。
    1例は未治療の糖尿病を合併する59歳の男性で、初発から2か月の経過で聴力低下、ふらつきを呈し、当院を紹介受診した。中耳炎による内耳瘻孔、骨膜下膿瘍、小脳炎、小脳膿瘍ならびに経過中にS状静脈洞血栓症を認めた。起因菌はムコイド型肺炎球菌でペニシリン系抗菌薬および免疫グロブリンの投与と糖尿病のコントロールで炎症は制御され、軽快した。
    結果的に2症例ともに軽快したが、早期にムコイド型肺炎球菌が起因菌であることを知り、適切な抗菌薬使用と時には観血的治療の判断が重要である。
  • 小田桐 恭子, 濱田 昌史, 飯田 政弘
    2012 年 22 巻 2 号 p. 148-152
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/06/21
    ジャーナル フリー
    内耳奇形とそれに伴うことが多いアブミ骨奇形は、内耳とくも膜下腔の異常交通路を形成することでgusherを起こしやすく、髄膜炎の原因となることが知られている。その多くは小児期に発症するが、今回われわれは、成人後に髄膜炎を発症し、初めて内耳奇形と診断された比較的まれな2症例を経験した。本2症例ともに、蝸牛低形成とアブミ骨底板のわずかな欠損を認めた。本症例では脆弱ではあるが閉鎖されていたと考えられる前庭窓が長年の圧負荷に耐えきれず瘻孔が生じ、成人後に髄液漏を発症したと考えられた。髄液漏の閉鎖方法として、2症例ともに中耳腔は充填せず内耳腔を多層に充填する術式を選択した。周術期に脳脊髄圧を低下させる手段は講じなかったが、比較的長期にわたって術後の再発は認められず、良好な結果が得られている。
  • 中西 啓, 水田 邦博, 大和谷 崇, 峯田 周幸
    2012 年 22 巻 2 号 p. 153-158
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/06/21
    ジャーナル フリー
    両側先天性卵円窓欠損に対して右内耳開窓術を施行し良好な術後聴力を得た症例を経験したので報告する。症例は8歳男児で、主訴は両難聴であった。純音聴力検査にて両側伝音難聴を認め、側頭骨高分解能CT検査にて、キヌタ骨長脚の変位、アブミ骨の欠損が疑われたため、試験的鼓室開放術を施行した。キヌタ骨長脚は後方に変位し顔面神経管の垂直部に癒着していた。アブミ骨の上部構造は存在せず、アブミ骨底板も同定することはできなかった。顔面神経走行異常は認めなかったため、匙状突起の約1.5mm後下方において内耳を開窓しテフロンワイヤーピストンをツチ骨柄に固定した。3分法による平均聴力は、術前は65.0dBであったが、術後は23.3dBまで改善した。内耳開窓術は、骨導聴力低下などの合併症の可能性があり手術には熟練を要するが、本症例のように術後良好な聴力が得られる患者もおり、有効な治療法の1つであると思われた。
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