Otology Japan
Online ISSN : 1884-1457
Print ISSN : 0917-2025
検索
OR
閲覧
検索
最新号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
原著論文
  • 永井 賀子, 小川 恭生, 上田 百合, 萩原 晃, 河口 幸江, 河野 淳, 鈴木 衞
    25 巻 (2015) 3 号 p. 225-231
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    中耳炎の内耳障害例の中には難治例が存在し、早期診断、治療が望まれる。2008年4月から2014年6月の間に経験した急性中耳炎に骨導閾値上昇を伴った11例12耳について検討した。男性4例、女性7例、年齢は13~63歳で平均年齢は35.5歳であった。治療は、全症例に鼓膜切開、抗菌薬投与、副腎皮質ステロイド投与を施行した。発症から鼓膜切開術までの日数、聴力固定までの日数は聴力予後と相関はなかった。めまいは3例、眼振は6例に認めた。眼振はあるがめまいがない症例も存在した。聴力型は、1例を除いて高音域中心の難聴型を示した。聴力改善度 (治癒+著明回復) は、72.7%であった。聴力予後が回復・不変であった症例は、いずれも眼振を伴う症例であり、眼振を伴う症例では聴力予後が不良の可能性が示唆された。検出菌は連鎖球菌が最も多い結果であった。初診時、高度難聴であった例では聴力予後は不良であった。
    抄録全体を表示
  • 和田 忠彦, 岩永 迪孝, 堀中 昭良, 井上 雄太, 藤田 明彦
    25 巻 (2015) 3 号 p. 232-238
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    2007年1月から2013年4月までの6年4ヶ月間に、関西電力病院および大阪赤十字病院で施行した小児慢性中耳炎に対する鼓室形成術施行した症例において、術後鼓膜穿孔を閉鎖し得た例は65耳中53耳 (81.5%) であり、成人例と比べ有意に低い結果になった。
    小児症例での術後穿孔をきたす経過として、移植筋膜がいったんは生着するものの経過とともに穿孔に至る例があり、このような再穿孔をきたす要因についてさまざまなものが考えられるが、今回鼓膜形成材料の側頭筋膜の強度について組織学的検討を行った。
    一部で壊死組織や炎症細胞浸潤を認められ、小児側頭筋膜の脆弱さが術後鼓膜再穿孔に至る要因のひとつではないかと思われる。
    抄録全体を表示
  • 桂 弘和, 三代 康雄, 大田 重人, 池畑 美樹, 都築 建三, 阪上 雅史
    25 巻 (2015) 3 号 p. 239-244
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    軟骨を用いた鼓膜形成はその堅さから陰圧に耐えうるとされ、海外では癒着鼓膜に対して広く使用されている。軟骨による鼓膜の作成方法には短冊状に軟骨を並べて鼓膜形成するPalisade cartilage tympanoplastyと、薄くスライスした軟骨を大きく1枚で用いる手法がある。当科では2006年からの6年間にPalisade cartilage tympanoplastyを41例、2009年からの4年間に48例に薄切軟骨を1枚で用いる手法を行い、両者の術後成績を比較検討した。聴力改善成功率はPalisade cartilage tympanoplasty群 (36例) が61%、薄切軟骨1枚群 (43例) が67%であった。Kaplan-Meier法による鼓膜の再癒着 (再形成) はPalisade cartilage tympanoplasty群では4%、薄切軟骨1枚群では11%で、両者に有意差は認めなかった。
    抄録全体を表示
  • 染川 幸裕, 長島 勉, 正木 智之, 矢島 諒人, 氷見 徹夫
    25 巻 (2015) 3 号 p. 245-254
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    弛緩部型真珠腫において鼓室形成術を施行した、伝音聴力再建形式IIIi-M型およびIIIc型症例246耳を対象に、生存分析を用いた中・長期的術後成績の評価を行った。また生存分析で得られた生存曲線をもとに、術後成績に影響を及ぼす可能性のある予後因子についてCox比例ハザード回帰を用いた多変量解析により検討した。
    中・長期的な術後聴力成績評価では、症例の術後経過中の加齢などによる骨導値低下の要素も考慮し、術前骨導値を使用する従来の耳科学会判定基準と術後A-B gapによる成績の併記が必要と思われる。
    予後因子として有意差を認めた「耳漏合併 (手術時)」症例や「中耳貯留液」を有する症例では、術後も早期の換気チューブ留置、また「atelectatic ear」を有する症例では、鼻すすり癖防止への啓蒙、バルサルバ自己通気の指導、罹患した上鼓室気道炎に対する早めの対応、などの注意深い経過観察が求められる。
    抄録全体を表示
  • 樋口 仁美, 中川 尚志
    25 巻 (2015) 3 号 p. 255-259
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    真珠腫性中耳炎新鮮例に対しCWU法を行った症例に対し、側頭骨CTで手術前後の含気改善度を調べ含気度に影響を与える因子、含気腔形成と聴力改善、再発との関係の検討を行った。対象は82耳である。年齢は4歳から74歳。含気度は柿崎 (2007) と同様に、含気なし=0、中鼓室まで含気化=1、上鼓室まで含気化=2、乳突洞まで含気化=3の4群にわけた。年齢群は15歳以下の群、16歳から35歳の群、36歳以上の群の3群にわけ検討を行った。結果15歳以下の群が術後含気良好であった。術後聴力成績は術後上鼓室から乳突洞まで含気した群が有意に成功率が高かった。上鼓室以上まで含気がある場合は、伝音系が存在する鼓室粘膜がほぼ正常化しているものと推測され、その結果聴力成績成功率が良い結果であったものと考えた。
    抄録全体を表示
  • 畑 裕子, 堤内 亮博, 山本 沙織, 藤田 岳, 一瀬 和美, 立川 麻也子, 宇野 真莉子, 松本 有, 小嶋 康隆, 奥野 妙子
    25 巻 (2015) 3 号 p. 260-268
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    伝音性難聴や混合性難聴の原因の1つとして、耳かき外傷による耳小骨離断があげられる。今回受傷後25年以上してから手術を行った2症例を経験した。2症例とも別の主訴で受診したおり、難聴や耳鳴があることを訴え診断加療に至った。2症例に対し、鼓膜損傷部位、耳小骨病変から受傷状況を検討した。症例1はアブミ骨に病変があり症例2はアブミ骨に病変が無い例であったが2症例とも耳小骨筋反射陽性だった。過去の文献38症例での検討をおこなった。発症1ヶ月以内の手術症例は前庭障害の症状が多く、外リンパ漏の検出率も高かった。耳小骨病変をアブミ骨病変の有無で分けて検討した。アブミ骨病変は約7割に認められ、このうちアブミ骨病変単独例は6例22%に認められた。
    抄録全体を表示
  • 呉 奎真, 石野 岳志, 竹野 幸夫, 平川 勝洋
    25 巻 (2015) 3 号 p. 269-272
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    今回われわれは、鼓膜切開にて大量の出血を来した内頸動脈鼓室内走行異常の1例を経験した。
    症例は59歳女性で、両耳閉感を自覚し当科を受診した。両滲出性中耳炎を認め、鼓膜切開を反復して施行していた。経過中、再度右滲出性中耳炎を認め、鼓膜チューブ挿入予定とした。鼓膜切開施行時に動脈性の激しい出血を認めた。外耳道に酸化セルロースを挿入し強固に圧迫することで止血を得た。側頭骨CTを撮影したところ、右側では内頸動脈が鼓室内へ突出しており隔壁となる骨は欠損していた。
    鼓膜切開など耳処置中に大量の出血を来し本疾患を疑った場合はただちに耳処置を中止し診断をつけることが必要である。耳処置中に大出血を起こした場合には、落ち着いて強く出血部を圧迫する。通常は30分程度の強固な圧迫で止血することがほとんどで、頻回にガーゼを交換したりせずに十分な時間圧迫することが肝要である。
    抄録全体を表示
  • 松田 帆, 池園 哲郎, 坂本 圭, 上條 篤, 井上 智恵, 柴崎 修, 伊藤 彰紀, 萩原 弘一, 加瀬 康弘
    25 巻 (2015) 3 号 p. 273-278
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    難治性の中耳炎に遭遇した場合、結核性中耳炎も鑑別疾患にあがる。しかし抗酸菌は、感染を疑って抗酸菌培養検査、PCR、病理検査などを積極的に施行しなければ診断ができないため確定診断が遅れがちである。その上これらの検査には疑陰性もあり、その場合繰り返し検査を行う必要がある。また、上記の検査は局所からの菌を検出する検査、局所病理所見をみる検査であるが、一方で結核感染を診断するIGRAs (Interferon-Gamma Release Assays) と呼ばれる方法がある。IGRAsには、QFT-2G検査、Tスポット検査があり、ツベルクリン反応と比べて特異度が格段に良い検査である。感度が高く比較的短期間に結果が判明するため、結核性中耳炎を疑った症例では早期に検査を行うべきである。
    抄録全体を表示
  • 原 真理子, 土橋 奈々, 鈴木 法臣, 守本 倫子
    25 巻 (2015) 3 号 p. 279-283
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    東京都では、平成26年4月に中等度難聴児発達支援事業が決定され、同年9月より開始された。この事業は、身体障害者手帳の交付対象とならない中等度難聴児に対して、補聴器購入費用の一部を助成し、難聴児の言語習得やコミュニケーション能力等を促進して健全な発達を支援することを目的としている。当院において、事業開始後からこれまでの期間で、事業を利用した症例は全27例であった。この症例を対象に、申請時の年齢や聴力閾値、事業の利用目的などに関して調査を行った。これまで経済的理由で補聴器を装用できなかった症例は少なくなく、事業を利用して補聴器を装用することができるようになった。また、事業開始によって、補聴器の装用まで比較的短期間で行えるようになり、装用症例も増えた。中等度難聴児にとって、この支援事業の有効性は大きく、今後も発展させていく必要がある。
    抄録全体を表示
  • 富山 俊一, 斉藤 明彦
    25 巻 (2015) 3 号 p. 284-291
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    ステロイド抵抗性内耳自己免疫病 (AIED) 71症例110難聴耳、めまい併発23症例に対するシクロフォスファミド (CPM) 治療5年間成績を純音聴力、語音明瞭度、めまい日常活動制限重症度、温度眼振最大緩徐相速度 (Max.spv) を指標として検討した。5年経過中に50症例 (69%) 77耳 (70%) が再発し、CPM再治療回数は平均2.8回を要した。純音検査治療成績は正常回復4耳、著明回復19耳、回復14耳、安定62耳、悪化11耳で、難聴耳改善率は34%であった。本症例は以前2年間CPM治療効果を報告した95症例のなかの71症例で、その2年間治療成績の難聴耳改善率は40%であった。71症例中48症例 (76難聴耳) で語音明瞭度を検討した。治療5年後語音明瞭度において純音聴力改善例は安定群、悪化群に比較して有意に高率であった。さらに安定群は悪化群と比較して有意に高率であった。治療前と治療5年後との比較では、悪化群のみ有意に低下したが、他の治療効果群では大差なかった。めまい症状併発例は初診時23症例で、めまい重症度 (日常活動への制限) で検討した結果、治療5年後全例0点であった。23症例中17症例にMax.spvを測定した。治療前のMax.spv平均は両側耳とも10°/sec代で、CPM治療5年後には両側耳とも22°/sec代と有意に改善した。以上の結果、5年間に71症例中50症例が再発し、再CPM治療回数は平均2.8回あったが、CPM5年間治療成績は以前報告したCPM2年間治療成績の難聴耳改善率と大差なかった。めまい症状は全例で消失し、治療後Max.spvも治療前と比較して有意に改善した。AIEDに対するCPM少量、間欠的治療法は、5年間、安全に内耳機能を維持した。
    抄録全体を表示
  • 坪田 雅仁, 中川 肇, 將積 日出夫
    25 巻 (2015) 3 号 p. 292-296
    公開日: 2018/04/17
    ジャーナル フリー
    2009年10月から2013年3月までに上越総合病院耳鼻咽喉科に入院しためまい患者169例を対象に性別や年齢分布、疾患内訳、入院期間、簡易検査の陽性率などを検討した。性別の年齢構成としては60代の女性が最も多く、全症例の平均入院期間は9.05±8.07日であった。内訳は前庭神経炎が57例と最も多くメニエール病が28例、突発性難聴が16例、BPPVが9例でありめまいが原因と考えられる脳梗塞は3例に見られた。簡易検査では133例で陽性所見が得られた。入院時に自発眼振が陽性だった54例について温度刺激検査およびHead impulse test (HIT) との関連を調べたところ、CP陽性例とHIT陽性例の入院期間や退院後の通院期間に有意差はなかった。一方でHIT陽性例と陰性例を比べると、HIT陰性は入院期間が有意に短く、通院期間も有意差がないものの短くなる傾向にあった。以上から、HITが入院期間や退院後の通院期間を推測する上で有用であると考えられた。
    抄録全体を表示
シンポジウム
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top