光音響法は,従来有効な観測手段がなかった半導体中の非発光過程を直視できる特長を有し,非発光性欠陥の評価へ応用されてきた.しかし,従来の圧電素子を用いた光音響法では,検出器と試料との接触を必要とする.最近性能の向上がめざましい高速高感度赤外線検出器で,発熱領域からの熱放射を,直接検出する手法を用いれば,微小領域での高速発熱現象の非接触観測が可能となり, (1) 半導体中の非発光性欠陥の評価, (2) 半導体デバイス(LSI, LDなど)の高速動作時における,局所温度上昇の評緬, (3) 楽導体プロセス(イオン注入,レ-ザーアニーリング,光CVDなど)における局所温度上昇のモニターなどへの応用が期待される.
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