銅酸化物の,超伝導性発現の舞台がCuO
2層であるならば,それを間にはさみ込む構造材であり,また同時に,電荷を制御する機能をもつスラブ (slab) の組成と構造は,詳しく調べられなければならない. Bi-Sr-Ca-Cu-O系の,固相域での状態図を紹介し,それに含まれる超伝導相が非化学量論組成をもつこと,変調構造のタイプと周期が組成により変化して,消滅してしまうことすらあることを示す.また,生成相を大きく変化させると期待できるのに,ほとんど報告のない圧力効果に関して, ACuO
2 (A: アルカリ土類),およびR
2CuO
4 (R:希土類)を高圧処理するとCuO
2層を含む構造が,常圧下より広い組成範囲で安定化されることを紹介する.
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