力ルコパイライト構造の三元化合物半導体は,複屈折を示し,さらに,大きな非線形光学係数をもつ.バンドギヤツプが広く,かつ,格子ひずみが大きい化合物は,特定の波長で屈折率が縮退する特殊な光学的性質を示し,光学フィルターに応用されている.複屈折の大きい数種類の化合物は位相整合条件を満たすために,赤外非線形光学材料として用いられ,第2高調波発生,光周波数混合などの実験が行われている.最近,熱処理によってAgGaS
2およびAgGaSe
2結晶の透過特性が改善され,両結晶においてパラメトリック発振が可能になった.励起光としてNd: YAGレーザー (1.06 μm) を用いることで1~10 μmの波長域において波長可変のコヒーレント光源が実現されている.
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