II-VI族化合物半導体レーザーの実用化はあとわずかのところまで迫ってきた.室温連続発振する ZnCdSe 活性層/ZnSSe ガイド層/ZnMgSSe クラッド層分離閉じ込め型ヘテロ構造レーザーの現在までに報告された最もよい特性は,発振波長 510nm 程度での闌値電流密度 210A/cm
2,閾値電圧3.3Vであり,動作時間は100時間を突破した.しかし,デバイスの商品化のみならず,II-VI族化合物半導体の研究はその組み合わせの豊かさ,その物性のIII-V族化合物半導体などとの違いと類似点の存在,イオン性においてIV族からI-VII族化合物半導体までの中間的な物質であることなど,基礎的な研究の範囲はかなり広いものがある,このII-VI族化合物半導体の最近の研究について,発光素子を中心にその物性からデバイスまでを解説する.
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