応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
69 巻, 9 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 服部 健雄
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1047
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
  • 鳥海 明
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1049-1059
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    今後のLSI技術をさらに進めていくには多くの課題があるが,その中で最も原理的な限界に近いのはゲート酸化膜であろう.なぜなら,その厚さの中には,まさに数個の原子しか存在しないからである.そのような超薄絶縁膜をいかに形成し,またその絶縁性に対する要求をどう満たし,さらに長期的な信頼性をどう維持するか,といった本質的困難を克服せねばならないことになる.本報告では,これらの難しさに対する解析と克服するためのチャレンジを述べ,さらに将来展望について述べる.
  • 福田 宏
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1060-1066
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    加速するLSI微細化を実現するため, LSIに特徴的なパターンの解像度を向上する超解像露光技術が重要となってきた.斜入射照明,位相シフトマスク,瞳フィルターなどの手段により,周期パターンに対して2光束干渉,孤立パターンに対してベッセルビームまたは多璽焦点により解像度を向上する.これらは多重露光などのイメージプロセシングと組み合わせることにより,さらに応用範囲が広がる.また,レジストプロセス的に光学解像限界を超えることもできる.これらの技術を短波長レーザー露光と組み合わせてサブ100nm世代のLSIを実現するには,パターン設計,マスク,光学系,レジストプロセスのすべてでナノメートルレベルの精度が必要である.
  • 神山 聡
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1067-1073
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    DRAMの高集積化のカギであるキャパシターの集積技術は,複雑化された電極の立体化とON膜の薄膜化により実現されてきた.近年においては, ON膜が限界領域に達してきたため,高誘電率キャパシター絶縁腰の適胴が検討され, LPCVD・Ta2O5膜が実用化されるに至っている.これは,良好な被覆段差特性, Ta有機原料の容易な制御性,さらには多結晶シリコン蓄積電極を用いた既存プロセスと整含性が高いためである.本報告では, LPCVD・Ta2O5膜の特性改毒, DRAMデバイスおよびMIM構造への適用について説明し,最後に今後の課題について述べる.
  • 松山 公秀
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1074-1079
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    強磁性金属薄膜パターンを高密度集積し, DRAMのように電子的にメモリー動作を行う磁性ランダムアクセスメモリー (MRAM) の研究開発が,実用化を児据えた急速な進展を見せている.メモリー動作の基本となっているのは,強磁性体におけるスピン偏極伝導電子の輸送特性と,極微構造磁性体の磁気特性である. MRAMは,磁気記録の不揮発性・高集積性と半導体メモリーの高速性を兼ね備えた画期的な惰報記憶デバイスとして,システムLSI,携箒情報機器,マルチメディア記録媒体などへの応用, DRAMの代替などが検討されている.本稿では, MRAM技術の概要,機能動作にかかわる材料物理,実用化に向けての技術課題,次世代惰報記憶デバイスとしての将来展望について述べる.
  • 有本 由弘, 恵下 隆
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1080-1084
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    強誘電体メモリー (FeRAM : Ferroelectric Random Access Memory) の登場によって,高速動作と不揮発性の両方を備えたデバイスが初めて実現した. FeRAMを混載した論理LSIの量産はすでに開始されており,現在は1T1C, スタック型キャパシターといった高集積化技術や高信頼性化をめざした回路技術が注自されている.本稿では,実用化が本格化した強誘電体メモリー技術の最近の動隅について述べる.また,微細化と高信頼性化をめぎした新しい強誘電体キャパシター構造,強誘電体の低温成膜技術,新しい電極技術について紹介する.
  • 河野 明廣
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1085-1089
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    プラズマヱッチングをはじめとするプラズマプロセスでは電子付着性の強いガスが使用され,プラズマ中に多量の負イオンが存在することが多い.負イオンの存在はプラズマの性質を大きく変える.また,最近では負イオンを積極的にプロセスに利用しようとする試みもある.本稿では,負イオンを含むプラズマを利用するための基礎的知見として,プラズマ申の負イオンの挙動に関するレーザー光脱離法による系統的な計測結果と,負イオンが荷電粒子の分布やシース構造に与える影響の基本的特微について述べる.
  • 石原 宏
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1090-1094
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    本報告では,高誘電率材料ならびに強誘電体から成るゲート絶縁膜の現状と可能性について議論している.高誘電率ゲート絶縁膜に関しては,選択基準を明らかにし,有力な候補材料を紹介している.一方,強誘電体ゲート構造に関しては,強誘電体膜をSi基板上に直接たい積するよりも,両者の間に常誘電性のバッフア層を挿入したほうが良好な特性が得られることを示し,バッファ層ならびに強誘電体膜に必要な特性を明らかにしている.最後に,これらの指針に基づいて強誘電体ゲートFETを作製した結果について述べている.
  • 樋口 哲也
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1095-1098
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    本稿では,進化型八ードウエア (EHW) と応用事例について述べる. EHWは,人工知能の探索手法「遺伝的アルゴリズム」と,外部からビット列を書き換えて任意の回路構成を得られる「プログラマブル論理素子」の概念とを融含した新しい八ードウエア研究の流れである.従来の八ードウエアとは異なり, EHWは自律的に回路構成を変更できるため,状況に対して常に最適な性能を発揮できる. EHWはデジタル回蹟だけでなく,アナログ回路にも適用可能で,本稿では携帯電話用フィルター,印刷絹データ圧縮,筋電義手を紹介する.また,新しいパラダイムであるメカニカル進化の例として光学系の自動調整が可能な進化型フェムト秒レーザーをあげる.
  • 佐山 弘和, 井上 靖朗
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1099-1102
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    高速論理デバイスでは,比例縮小されない因子の影響が強くなってきており,トレンドに沿った性能を実現するのが困難になりつつある.特に,ゲート空乏化,短チャネル特性に悩まされているp-MOS-FETに対する高性能化の手法の開発が重要である.今回,高性能なp-MOSFETを実現するために,チヤネル方向について考慮したので紹介する.チャネル軸方向を従来の 〈110〉 から 〈100〉 軸に変えることで, p-MOSFETの駆動能力か約15%向上できる.これは,移動度の向上と短チャネル特性改善による.このとき, p-MOSFETにはほとんど影響がない.チャネル方向を 〈100〉 から 〈100〉 軸に変更するには,オリフラ位置を45度ずらすだけでよく, p-MOSFETの高性能化を簡単に実現できる.
  • 山田 隆順, 森脇 將, 原田 佳尚, 江利口 浩二
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1103-1107
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    メタルゲート電極形成が,ゲート絶縁膜リーク電流や信頼性に及ぼす影響を評価した.スパッタリング法によるWゲートたい積では,表面への物理ダメージにより絶縁膜特性が劣化した.一方,窒素ガスを用いた反応性スパッタリング法によるWNx. ゲートたい積では,たい積工程中の絶縁膜表面窒化により絶縁膜特性劣化が抑制された.これは電極たい積時に形成された絶縁膜表面のダングリングボンドが,窒化により終端化されたことに起因する.表面窒化量はたい積時の窒素流量比により制御でき,約1.5at.%の表面窒化により,リーク特性は2けた以上回復した.一方,過度の表面窒化は電子卜ラツプ確率を増大させ,絶縁膜寿命が劣化した.
  • 中尾 基
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1108-1109
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
  • 楳田 洋太郎, 活田 健治
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1110-1111
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
  • 仲田 仁
    2000 年 69 巻 9 号 p. 1113-1116
    発行日: 2000/09/10
    公開日: 2009/02/05
    ジャーナル フリー
    有機EL素子はキャリア注入型の素子であり,用いられる有機化合物により低分子系と高分子系に大別される.有機ELディスプレイを実現するためのキーテクノロジーは,素子そのものの発光特性の向上に加え, EL素子をパネル化するためのパターニング技術としての陰極隔壁の導入,封止技術にある.世界で最初に実用化された256×64ドットの緑色モノクロディスプレイに加え,現在はカーオーディオ用に4色工リアカラーディスプレイが採用され,フルカラーディスプレイも試作されている.
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