当初,穀類の成分測定からスタートした近赤外分光法は,計測装置(ハ一ド)および解析方法(ソフト)の進展に伴い,測定対象品目は飲料品,加工食晶,青果物など多種・多様な食品に,測定対象成分も主要成分のほか,塩分,糊化度,繊維,灰分など多様なものへと拡大した.近赤外スペクトルには複数の成分の情報が含まれており,近赤外法においては,これらのスペクトルから重回帰分析などの統計手法を用いて,いろいろな情報が抽出・解析される.解析方法は定量分析と定性分析に大別される.前者には重回帰分析,主成分回帰分析,PLS回帰分析,フーリエ変換回帰分析などが,後者には主成分分析,クラスター分析,判別分析,ニューラルネットなどが含まれる.
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