情報機器は,ムーアの法則のお陰もあり,マイクロ化の-途をたどって,やがては1チップになると考えられる.情報機器の進展をみると初期のスタンドアローン型からデスクトップ,ラップトップ,パームトップと進み,やがてウエアラブル,そしてさらにはインプラント(埋込み)へと進むことが明らかである.これが進むと情報端末の究極の姿は,やがて来るべきパーベイシブ (Pervasive), ユビキタス (Ubiquitous) という概念の情報システムの立役者になるであろう.これを実現するうえでの基本技術としての情報マイクロシステムについて考察し,磁気ディスク,電話機などの情報端末の小型化,マイクロ化の展開を示した.次に腕時計サイズのウエアラブル情報機器の実現の可能性を論じた.最後に,情報端末のマイクロ化のさらなる進展をめざしたネイチャーインタフェイサについての概念とその応用範囲および実現技術について物理学への期待も含めて論じた.
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