エネルギー福の狭い電子ビームを得るために,さまざまな物質の補給源をもつショットキー電子源の電子放出特性を研究している.エネルギー幅を狭めるためには,低い動作温度で補給物質を電子源先端まで表面拡散させ,低仕事関数な電子放出面を形成することが必要となる.そこで,従来のZrO
2補給源を用いたものよりも仕事関数が低くなるものを探索した.それら補給源をもつ電子源のいくつかが,従来の0.4eVよりもエネルギー幅の狭い電子ビームを連続的に放出することを実験により確かめた.特に, SC
2O
3およびBaOを補給源に用いたものは,エネルギー幅が狭く,それぞれ0.25eV, 0.2eVであった.
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