近年,梢変化材料の開発に結晶工学的理解の重要性か増している. DVD-RAMやCD-RWなど,書き換え型光ディスクに用いられ,ている相変化薄膜材料の構造的特徴は,(i)広い組成域にわたる準安定相(単一相)の出現, (ii) 上記単一相の示す構造対称性の高い原子配置という点で共通し,これらが数十nsのレーザー照射で結晶化するという高速結晶化性能,また結尾化速度が組成を変えることで微調整可能という実用性能と強く結びつく.高い繰り返し性能で知られるGeTe-Sb
2Te
3系材料では,最近, NaCI型構造中に10%前後の格子欠損を含むことが報告されたが,この事実は相変化に伴う体積変動を低減し,繰り返し性能向上に寄与するものと考えられる.
抄録全体を表示