応用物理
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74 巻, 5 号
『応用物理』 第74巻 第5号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
巻頭言
企画の意図
総合報告
  • 纐纈 明伯, 寒川 義裕, 熊谷 義直, 関 壽
    2005 年74 巻5 号 p. 561-572
    発行日: 2005/05/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    III-V族化合物半導体の気相成長(分子線成長法,有機金属気相成長法,ハイドライド気相成長法)における構成元素の固相への取り込みについて,熱力学の観点から述べる.二元化合物の成長の駆動力および三元や四元混晶における気相原料組成と固相組成の関係を実験値と比較し,議論する.その結果,成長速度および固相組成が熱力学的に解析できることを示す.熱力学的に予測される二元化合物の固相への取り込まれやすさの序列はすべての気相成長法で同様であり,また,この序列は気相成長の方法によらず,二元化合物に対するギブスの生成自由エネルギーに支配されている.

解説
  • ―材料基礎からデバイスへの応用―
    北村 健二, 竹川 俊二, 羽田 肇
    2005 年74 巻5 号 p. 573-579
    発行日: 2005/05/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    本稿では,ニオブ酸リチウム,タンタル酸リチウムの不定比欠陥密度とイオン拡散および熱伝導特性への影響に焦点を当てている.どちらの特性も,デバイス作成プロセスあるいは素子の性能に深く関連している.SIMSを用いた拡散実験およびレーザーフラッシュ法による熱伝導率計測から,数%の不定比欠陥密度にこれらの特性が強く依存していることがわかった.特に空位欠陥が,拡散を速くし,熱伝導を遅くしている.従来から市販されている一致溶融組成(コングルエント)結晶では,Liイオンサイトの4%近くが空位欠陥となっているのに対し,近年開発されてきた定比(ストイキオメトリー)結晶では,欠陥密度が1/5から1けた以上低減されている.このため,定比に近い組成のニオブ酸リチウムでは,Ti拡散で急峻な屈折率分布が形成され,優れた導波路ができる.また,定比に近い組成のタンタル酸リチウムの熱伝導率は,従来結晶の2倍以上大きい.この特性改善は,波長変換素子の温度制御や,素子内の温度均一性に非常に有効であることも明らかになってきた.

  • 神鳥 明彦
    2005 年74 巻5 号 p. 580-586
    発行日: 2005/05/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    筆者らは心臓の電気生理学的な画像情報を非侵襲的に得ることを目的として,心磁計を開発してきた.心磁計を用いた電気生理学的な画像情報によって,これまでさまざまな臨床応用が試みられており,多くの画期的な成果が上がってきている.筆者らは,これらの臨床応用研究を支えるさまざまな技術を開発している.本稿では,現在の心磁計の研究開発の現状を報告するとともに,インピーダンス心磁計や臨床研究の新しい知見についても述べる.

  • 浅田 雅洋
    2005 年74 巻5 号 p. 587-592
    発行日: 2005/05/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    光と電波の中間に位置するテラヘルツ帯には未開拓の研究分野が多く残されており,ナノ構造との相互作用もその一つである.ここでは,このような相互作用のうち,共鳴トンネル構造におけるテラヘルツ光支援トンネルについて,筆者らの行った,共鳴トンネルダイオードとテラヘルツ帯平面アンテナを集積した素子による観測,理論とのよい一致,観測した光支援トンネル電流中の誘導放出成分から見積もったテラヘルツ増幅利得について述べる.またデバイス応用として,光支援トンネルと電子波ビートを利用した三端子増幅素子の可能性についても述べる.

最近の展望
研究紹介
  • 佐崎 元, 松井 拓郎, 塚本 勝男, 中嶋 一雄
    2005 年74 巻5 号 p. 608-612
    発行日: 2005/05/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    たんぱく質結晶における格子欠陥発生機構を明らかにするには,結晶表面近傍の流れや溶質・不純物たんぱく質濃度の分布を擾乱しない手法で,成長ステップをその場観察する必要がある.筆者らは,系に完全に非接触・非破壊なレーザー共焦点微分干渉顕微鏡を用いて,リゾチーム正方晶系結晶{110}表面上の単位成長ステップ(5.6nm高さ)やそのバンチング過程のその場観察に成功した.また,透過型位相差顕微鏡を用いて,結晶内部のインクルージョンを,そしてエッチング法と組み合わせることで,結晶表面に露出した転位,および空孔と不純物に基づくマイクロ欠陥をその場観察することにも成功した.

  • 岡野 泰則
    2005 年74 巻5 号 p. 613-616
    発行日: 2005/05/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    筆者らが行った宇宙実験,ならびにそれに関する数値解析結果に関して紹介した.宇宙実験においては,固液界面形状がほぼ平行になるのに対し,地上実験では下部ほど溶融が進んだ.数値解析の結果,この原因は濃度差に起因する自然対流によるものであることがわかった.また,実験中,融液は酸化被膜などに覆われており,マランゴニ対流は抑制されていた可能性が示唆された.マランゴニ対流現象の理解を深めるために,フローティング・ゾーン内の三次元マランゴニ対流に関しても解析を行った.濃度差に起因するマランゴニ対流は自身で誘起する流速は小さいものの,温度差マランゴニ対流と複合化することにより,対流構造に重要な影響を及ぼすことがわかった.

  • 三浦 登, 松本 晧永, 中野 鐐太郎
    2005 年74 巻5 号 p. 617-621
    発行日: 2005/05/10
    公開日: 2019/09/27
    ジャーナル フリー

    完全固体で信頼性の高い平面パネルディスプレイである無機エレクトロルミネッセンス(EL)は,近年の発光材料開発および周辺技術の進展により,実用化に弾みがついた.特に無機EL研究において長年の懸案であった高輝度青色発光はBaAl2S4:Eu蛍光体薄膜の開発により達成され,その後も関連する三元硫化物材料が系統的に報告されている.これらの材料における発光特性制御の指針,薄膜作製法,EL素子への応用などについて紹介する.

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