応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
94 巻, 1 号
『応用物理』 第94巻 第1号
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今月のトピックス
今月号の概要
解説
  • 野地 博行, 皆川 慶嘉, 上野 博史
    2025 年 94 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 2025/01/01
    公開日: 2025/01/01
    ジャーナル フリー

    1分子酵素反応検出に基づくデジタルバイオ分析法は,微小リアクタ技術を用いて生体分子を高感度で定量的に計測する新しいバイオ分析法である.2005年に初めて報告されて以来,その汎用(はんよう)性の高さからさまざまな種類のデジタルバイオ分析法が開発されている.代表例は,デジタル酵素結合免疫吸着測定法(デジタルELISA)である.主に,疾患マーカやウイルスの超高感度検出を目的として開発された.その後,新しい微小リアクタ技術の出現により,測定対象は単純な酵素から膜トランスポータ,あるいは無細胞遺伝子発現のような複雑なシステムへと拡大している.さらに,酵素分子の不均一性や分子間個性を評価する手法も開発され,その適応範囲は単なる高感度検出の枠を超えて広がっている.本稿では,デジタルバイオ分析法の基本概念を紹介し,さまざまなデジタルバイオ分析法を紹介する.最後に,デジタルバイオ分析法の今後の展望について述べる.

  • 小山 敏幸
    2025 年 94 巻 1 号 p. 10-16
    発行日: 2025/01/01
    公開日: 2025/01/01
    ジャーナル フリー

    フェーズフィールド(PF)法は,連続体モデルに基づき,各種材料における内部組織形成を計算する手法である.過去約40年の発展過程を経て,現在,材料組織の主要解析法の1つに成長した.この間,計算熱力学(CALPHAD法)の確立,および材料組織情報を活用した材料特性計算も各分野にて同時進展したため,これら一連の解析手法は,現在,材料設計全般を支える強力な体系へと進化しつつある.他方,昨今発展著しいデータ駆動科学における解析手法は,一般に順問題の計算体系を,逆問題も含め縦横に活用する手法の集大成と見ることができる.本稿では,PF法を軸足に,以上を連携させた次世代の材料設計について展望する.

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