応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
95 巻, 7 号
『応用物理』 第95巻 第7号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
応用物理学会業績賞受賞者随想
解説
  • 喜多 浩之
    2026 年95 巻7 号 p. 366-372
    発行日: 2026/07/01
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル 認証あり

    β-Ga2O3は大きなバンドギャップを持つ魅力的な次世代パワーデバイス材料である.その高耐圧パワーMOSFET応用のためには,チャネル特性を決定するゲート絶縁膜との界面(MOS界面)の品質の制御が不可欠である.β-Ga2O3上で最も有望なゲート絶縁膜であるSiO2との界面は,優れた熱安定性を示し,半導体と絶縁体が急峻(きゅうしゅん)に変化するMOS界面をつくることができる一方,外部からの酸素の供給の調整なしには構造緩和が進みにくい界面と考えられる.界面欠陥の抑制のためには,SiO2成膜後に気相から高温で酸素を供給する方法や,原子層堆積法のように十分な酸素を供給する成膜方法によって界面の構造緩和を促進するのが効果的であり,特に後者にはプロセスの低温化も期待される.

  • 金 大貴
    2026 年95 巻7 号 p. 373-378
    発行日: 2026/07/01
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル 認証あり

    本稿では,コロイド半導体量子ドットの作製方法と光物性研究の展開を概観するとともに,配列制御および光物性の温度依存性の観点から,孤立状態の量子ドットならびにその配列構造・超格子における電子状態について解説する.孤立量子ドットにおける離散的エネルギー準位から,超格子におけるミニバンド形成へと至る電子状態の変化に焦点を当て,集合体における電子状態と光物性の理解および制御の可能性を示す.

最近の展望
研究紹介
  • 髙橋 崇典, 星井 拓也, 霍間 勇輝, 浦岡 行治
    2026 年95 巻7 号 p. 384-388
    発行日: 2026/07/01
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル 認証あり

    現在,酸化物半導体は集積デバイス分野における新チャネル材料として注目されている.酸化物半導体の代表例は非晶質In-Ga-Zn-O系であり,本分野における標準材料として広く研究されている.我々は酸化物半導体トランジスタの更なる性能向上を図るため,非晶質ではなく結晶構造を有する材料を研究対象とした.本稿では,結晶性Ga添加In2O3に着目し,その材料物性,トランジスタ特性および電子輸送機構を紹介し,集積デバイス応用への可能性を議論する.

  • 放射性廃棄物固化からバイオメディカル応用までの可能性
    武部 博倫
    2026 年95 巻7 号 p. 389-393
    発行日: 2026/07/01
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル フリー

    多成分ガラスの中には化学的耐久性の視点から耐食性に優れるデュラブルガラスと劣化可能なディグレーダブルガラスが存在する.本研究では前者は放射性廃棄物固化の応用のために,後者はバイオアクティブガラスの応用のためにガラスの化学組成が最適化されている.本稿ではデュラブルバリウム鉄リン酸塩ガラスと,ディグレーダブルバイオアクティブホウケイ酸塩ガラスおよびレアアース回収のためのリンケイ酸塩ガラスについて,巨視的な外観および微細構造の変化と均質/不均質なガラス構造の視点から得られた研究成果を紹介する.

  • 宮島 顕祐
    2026 年95 巻7 号 p. 394-398
    発行日: 2026/07/01
    公開日: 2026/07/01
    ジャーナル 認証あり

    超蛍光とは,多数の励起2準位系が自発的にコヒーレンスを形成して生じる協同的発光である.最近,超蛍光が固体から発現する例が報告されるようになり,その発生機構について注目が集まっている.我々はこれまで,半導体量子ドット集合系における励起子分子準位からの超蛍光について研究してきた.量子ドット中での多励起子系ダイナミクスとコヒーレンス生成過程の関係,また超蛍光パルスの強度およびスペクトルの揺らぎの観測と将来の課題について本稿で紹介する.

基礎講座
応物系スタートアップ
受賞者紹介
編集後記
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