(1)水中に於ける氣泡の上昇速度は,半徑0.006cm~0.105cmの範圍内に於ては次式によりて與へらる.
ν
2=4296×10
3r
3e
-21.6r (2)氣泡が水中を上昇する場合,初めの酸素濃度をC
0,時間tを經たる時の濃度をC,飽和濃度をC
∞,水の容積をV,氣泡の全表面積をS,氣泡の表面に接する擴散層の厚さをZとすれば,濃度Cの變化は
dc/dt=K(C
∞-C)S/2V
に或はC=C
∞-(C
∞-C
0)e
-ks/ZVtによつて表はされる. Kは常數にして, K/Zは氣泡の半徑によつて變り,氣泡の上昇速度が大なる程Zが小となる如し.
(3)氣泡が魚體に附着する時,半徑0.010cm~0.019cmの氣泡は相當長時間魚體に附着せるも,半徑0.03cm以上の氣泡は10分間位にて魚體から離脱す.
(4)氣泡が1cm
2につき毎分0.29cc, 4.38cc及び8.8ccの割にて上昇する水中に連續1時間, 1cm
2につき毎分2.5ccの割にて上昇せる水中に連續27時間金魚を游泳せしめたるも,何等障害を認めざりき.
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