物質に熱エネルギーを加えたときと岡様に,機械的エネルギーを加えると,その物質の物理的および化学的性質が変化する.本稿では,CdS, TiO
2,ZnTeといった化合物半導体の粉末に粉砕処理を施したときの諸物性の変化を紹介する-粉砕により,CdSでは結晶性が低下するだけであるが,TiO
2では相転移,ZnTeでは分解・化学変化が生じる.また,結晶構造の変化に伴って,色調,電気伝導と光電導の諸特性,コロナ帯電性,酸素の吸着性などが変化する.メカノケミカル効果の応用についても簡巣に述べる.
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