フォトンエコーメモリーは,誘導フォトンエコー環象を利用して,時間領域光データを媒質に記捻させるものであり,大記憶容量かつ超高速の光メモリーとして期待されている.このメモリーは,記憶領域としては,光化学ホールバーニングメモリーと同様,媒質の不均一に広がった吸収線を用いるが,情報認憶の手法としては,画像情報におけるホログラフィーと同様,異なる光波間の干渉効果を利用するものであり,そのため,異なる時間情報間の演算や処理といった操作も可能となる.ここでは,その原理を解説するとともに,気体,希土類イオン,有機色素などを用いた最近の実験例を紹介する.
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