最近,高速電子デバイスや長波長光デバイスへの応用を目指して,lnAs/AlSbやInAs/GaSbのヘテロ接合が注目されている.これらの系ではそれぞれ二種類の界面ボンド,InAs/AlSbを例に取るとIn-SbまたはAl-Asが選択可能で,これによってヘテロ接合の電気的・光学的特性が大きく変化する.しかしIII族元素のみならずV族元素も入れ替わる界面の制御は困難で,現在でも十分な技術は完成されていない.本稿では分子線エピタキシーによる結晶成長技術の現状と,界面ボンドがヘテロ接合に与える影響をラマン散乱やフォトルミネッセンスで解析した結果を紹介する.また,デバイス応用の現状についても簡単に概観する.
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