Si表面の原子ステップは,表面凹凸の最小単位であり,従来のLSI技術にあっては排除すべきものである.一方で,ステップは結晶成長や吸着の起点であり,その配列を制御できれば,ナノ構造形成とその集積化へ向けた新しい半導体技術が生まれる,本総合報告では,Si (111)面を中心に,ステップ再配列の物理的機構,リソグラフィーによるパターン形成を併用したウエハ一スケールでの制御,ステップの存在しない広いテラスの形成,ステップと表面再構成境界が存在する表面上での結晶成長中に現れる特有のステップパターン自己組織化,などを述べる.
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