時間栄養学研究の最前線
Online ISSN : 2758-6723
最新号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
  • 杉山 瑞輝, 中村 孝博
    2025 年5 巻2 号 p. 3-9
    発行日: 2025/09/20
    公開日: 2026/08/11
    解説誌・一般情報誌 フリー
    近年、社会構造の変化により働き方やライフコースは多様化し、それに伴って出産年齢の上昇や少子高齢化が進行している。こうした背景から、月経不順や不妊といった女性の生殖課題は、社会的に一層の重要性を増している。これらの課題は、加齢や食生活の乱れに加え、夜間光曝露・シフトワーク・睡眠不足によって起こる体内時計(概日時計)の乱れによっても、症状が進行・重症化する可能性が指摘されている。しかし、その病態基盤はほとんど明らかになっていない。本総説では、げっ歯類研究を中心に、概日時計中枢である視交叉上核からの時刻情報が女性の性周期や排卵タイミングをどのように制御するか、さらに女性ホルモンが中枢および末梢の時計に及ぼす影響について整理する。加えて、筆者らのウェアラブル端末を用いたヒト研究の知見も紹介し、体内時計と女性の生殖機能の関連を概説するとともに、基盤メカニズム解明に向けた今後の検証戦略と臨床応用の方向性を示す。
  • 井成 真由子, 竹内 日登美
    2025 年5 巻2 号 p. 10-20
    発行日: 2025/09/20
    公開日: 2026/08/11
    解説誌・一般情報誌 フリー
    社会の24時間化に伴って1990年代に急激に進んだ子どもの夜型化を改善するため、2000年代からは国全体、また、各自治体や学校などでそれぞれに早寝早起き朝ごはん運動が進められてきた。しかし、特にクロノタイプが夜型化する年齢である中高生においては、早起きよりも早寝をすることの方が難しく、社会的時差の拡大や睡眠負債の蓄積が起こりやすい傾向がある。このように夜型化しやすい中高生における過度の夜型化を予防するためには、夜型化が始まる思春期以前、特に睡眠習慣・食習慣を中心とした生活リズムを確立する時期である幼児期からの取り組みが必要である。とりわけ、子ども自身が主体となり、保護者と協働して生活改善を行う取り組みの効果は高く、将来の子どもの健康力を育むためにも重要である。また、共働き世帯が増加し、多忙な保護者がこうした取り組みを行っていく上では、栄養士や養護教諭、保育士などのサポートも重要である。
feedback
Top