パーソナリティ研究
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21 巻, 1 号
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依頼論文
  • David C. funder, Esther Guillaume, Sakiko Kumagai, Shizuka Kawamoto, T ...
    原稿種別: Invited Article
    2012 年 21 巻 1 号 p. 1-11
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    While the person-situation debate was largely based on a misunderstanding of the magnitude of the correlations that characterize relations between personality traits and behavior, it drew much-needed attention to the importance of situations. However, few attempts have been made to understand the important elements of situations in relation to behavior. Current work developing the Riverside Situational Q-sort (RSQ) aims to provide a useful way to conceptualize and measure the behaviorally important attributes of situations. A current project is applying this method cross-culturally. New data from the US and Japan show that behavioral correlates of two elements of the situation—the presence of a member of the opposite sex and the experience of being criticized by others—have largely similar behavioral correlates between genders and across cultures. These analyses illustrate how the RSQ illuminates the connections between situations and behavior. Future research will extend such analyses to more situational attributes and other cultures around the world.
原著
  • 高野 慶輔, 坂本 真士, 丹野 義彦
    原稿種別: 原著
    2012 年 21 巻 1 号 p. 12-22
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    自己注目は,自己に注意を向けやすい特性とされ,非機能的な側面である自己反芻と機能的側面である自己内省の2種類があることが知られている。こうした自己注目の機能性・非機能性に関する議論の多くは個人内の認知・感情の問題に焦点を当てて行われてきており,社会的・対人的な要因との関連はあまり検討されてこなかった。そこで,本研究では,自己注目の機能的・非機能的側面から,自己受容および自己開示との関連を検討した。大学生122名を対象として質問紙調査を実施し,自己反芻・自己内省の傾向,自己受容感,および不適切な自己開示の傾向を測定した。構造方程式モデリングによる分析の結果,自己反芻は,不適切な自己開示と直接的に関連するほか,低い自己受容感を媒介して,不適切な自己開示と間接的に関連していた。一方で,自己内省は,高い自己受容感を媒介して適切な自己開示と関連していることが示された。以上の結果から,自己反芻と自己内省は自己・対人プロセスの中で異なった役割を果たしており,心理的適応に影響を及ぼしていると考えられる。
  • 毛 新華, 大坊 郁夫
    原稿種別: 原著
    2012 年 21 巻 1 号 p. 23-39
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は文化的要因を考慮する社会的スキル・トレーニング(SST)のプログラムの開発とともに,プログラムの効果をSSTの実践を通して検討することである。中国の若者の社会的スキルレベルが低下する社会的背景を踏まえ,研究1では,中国文化の要素が考慮されたSSTプログラムを作成した。研究2では,実験計画法を用いて中国人大学生を統制群(58名)と実験群(40名)に配置し,研究1で作成したプログラムを実験群に実施した。その結果,実験群は中国文化に基づく社会的スキル尺度と通文化的社会的スキル尺度の両方で得点が有意に上昇したのに対し,日本文化に基づく社会的スキル尺度の得点は変化しなかった。また,その効果は3カ月の追跡調査においても持続された。一方,統制群はすべての社会的スキル尺度において有意な得点の変化がみられなかった。これらの結果を踏まえ,本研究で開発したSSTプログラムの中国文化に特有な要素が検証できたと推論される。
  • 小塩 真司, 阿部 晋吾, Pino Cutrone
    原稿種別: 原著
    2012 年 21 巻 1 号 p. 40-52
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は日本語版Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)を作成し,信頼性と妥当性を検討することであった。TIPI-Jは10項目で構成され,Big Fiveの5つの因子を各2項目で測定する尺度である。TIPI-Jの信頼性と妥当性を検討するために,計902名(男性376名,女性526名)を対象とした複数の調査が行われた。各下位尺度を構成する2項目間には有意な相関が見られ,再検査信頼性も十分な値を示した。併存的妥当性と弁別的妥当性の検討のために,FFPQ-50(藤島他,2005),BFS(和田,1996),BFS-S(内田,2002),主要5因子性格検査(村上・村上,1999),NEO-FFI日本語版(下仲他,1999)との関連が検討された。自己評定と友人評定との関連を検討したところ,外向性と勤勉性については中程度の相関がみられた。これらの結果から,TIPI-Jの可能性が論じられた。
  • 塚脇 涼太, 平川 真
    原稿種別: 原著
    2012 年 21 巻 1 号 p. 53-62
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,3類型のユーモア表出と,5つのユーモア表出の動機の組み合わせからユーモア表出を捉え,心理社会的健康との関連を検討することであった。大学生277名に対して,ユーモア表出と心理社会的健康に関する調査を実施した。その結果,攻撃的ユーモア表出は,その表出動機によって,心理社会的健康とポジティブにもネガティブにも関連することが示された。また,従来,心理社会的健康とネガティブに関連することが示されてきた自虐的ユーモア表出や,ポジティブに関連することが示されてきた遊戯的ユーモア表出であっても,その表出動機によっては無関連であることが明らかとなった。これらの結果から,ユーモア表出と心理社会的健康との関連を検討するにあたり,表出動機を考慮に入れる必要性が示された。
資料
  • ――スキーマと行動の選択要因に焦点を当てて
    高垣 耕企, 岡島 義, 坂野 雄二
    原稿種別: 資料
    2012 年 21 巻 1 号 p. 63-73
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,強化感受性とスキーマの組み合わせの特徴を明らかにし,各特徴による抑うつ症状の差を検討することであった。研究Iでは,大学生693名(男性270名,女性423名)を分析対象とした。クラスター分析の結果,「認知の歪み・受動的回避傾向群」,「報酬反応低群」,「認知の歪み低群」,「行動活性群」,「認知の歪み・能動的回避傾向群」の5つの特徴が明らかになり,「認知の歪み・受動的回避傾向群」の抑うつ症状が最も高いことが示された。研究IIでは,研究Iで示された5つの群に属する大学生175名(男性57名,女性118名)を対象に,抑うつ症状の系時的変化を検討した。その結果,「認知の歪み・受動的回避傾向群」が6か月後も抑うつ症状を最も高く維持させる特徴であることが明らかになった。最後に,各特徴に合わせた介入法の必要性が議論された。
  • 下島 裕美, 佐藤 浩一, 越智 啓太
    原稿種別: 資料
    2012 年 21 巻 1 号 p. 74-83
    発行日: 2012/07/31
    公開日: 2012/09/07
    ジャーナル フリー
    「ある一定の時点における個人の心理的過去および心理的未来についての見解の総体」を時間的展望という(Levin, 1951 猪股訳 1979)。本研究は,時間的展望の個人差を測定する尺度であるZimbardo Time Perspective Inventory(ZTPI)を日本語に翻訳し,原版と同様の5因子構造が得られるかどうか確認することを目的とした。大学生748名を対象に調査を行い,探索的因子分析の結果,未来・現在快楽・現在運命・過去肯定・過去否定の5因子計43項目が見出された。回転前の5因子で全分散を説明する割合は37%であった。確証的因子分析の結果,CFI=.681, GFI=.829, AGFI=.810, RMSEA=.057, AIC=3125.726であった。α係数は.65から.76,再検査信頼性(n=110)は.63から.78(p<.05)の範囲であり,原版に劣らない信頼性が確認された。原版と日本版の項目を比較したところ,日本版の現在快楽は「刺激希求性」の意味合いが強いことと,未来とのつながりがあることが示唆された。妥当性を検討した上で日本版尺度を完成させ,現在進行中である国際比較研究への参加が期待される。
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