パーソナリティ研究
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26 巻 , 3 号
選択された号の論文の16件中1~16を表示しています
依頼論文
  • Bernardo J. Carducci, Kristina C. Conkright
    2018 年 26 巻 3 号 p. 179-193
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2018/02/16
    ジャーナル フリー

    The classic research on shyness was established when Zimbardo, Pilkonis, and Norwood (1974, 1975) reported, among their many results from the Stanford Survey on Shyness (SSS), that approximately 40% of individuals surveyed reported being shy. Forty years after this groundbreaking research, and in the spirit of the contemporary emphasis in the psychological sciences on the importance of replication research (cf., Asendorpf et al., 2013; Vazire & Lucas, 2015), the purpose of the present study was to examine some of the basic findings from this classic research forty years later in an attempt to monitor any possible changes in the personal and situational pervasiveness of shyness. More specifically, in the present study, the responses of the original groups of shy young adults (OS) who completed the SSS in the mid 1970s were compared to those of a group of contemporary shy young adults (CS) who completed the SSS after 2000. Compared to the OS, the pattern of results indicated an increase in the percentage of CS who considered themselves to be presently shy, identified themselves as dispositionally shy (i.e., past, present, and/or always shy), and say strangers and certain authority figures make them feel shy. To help understand this rise in shyness, a possible explanation linking shyness with problematic use of text-based digital communication systems and a diminished capacity for developing basic conversational skills, along with suggestions for promoting such conversational skills, is discussed. Suggestions for future research include addressing issues of replication, documentation of developmental changes, and cross-cultural considerations of the nature and underlying processes of shyness to help understand how shy individuals experience and respond to their shyness.

原著
  • 岡田 涼
    2018 年 26 巻 3 号 p. 194-204
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2017/11/22
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,小学生の協同的な学習に対する動機づけの発達的変化を検討することであった。小学3年生から6年生まで4年間の縦断データを用いて,協同的な学習に対する動機づけの平均レベルの変化と時点間の安定性という点から発達的変化を検討した。成長曲線モデルによる分析の結果,内発的動機づけ,同一化的調整,取り入れ的調整については,学年が上がるにつれて低下する傾向がみられた。また,自己回帰モデルによる分析の結果,協同的な学習に対する動機づけについて時点間での関連がみられ,安定性が示された。以上の結果から,児童期においては,全体的に協同的な学習に対する動機づけが低下し,また学年を超えた安定性があることが示唆された。協同的な学習に対する動機づけの発達的特徴について論じた。

  • ――改訂版感情調整尺度を用いて
    中川 威, 権藤 恭之, 増井 幸恵, 石岡 良子
    2018 年 26 巻 3 号 p. 205-216
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2017/11/22
    ジャーナル フリー

    加齢につれ,人は感情状態を調整するように動機づけられ,その結果感情状態が良好になるとされる。本研究では,改訂版感情調整尺度を用い,成人期にわたって感情調整が発達するか検証することを目的とした。青年期を対象にした調査1 (153名)と壮年期から高齢期までを対象を対象にした調査2 (518名)の結果,すべての年齢群および青年期以外の各年齢群で改訂版尺度の1因子構造が確認された。青年期では適合度と内的整合性は低かった。また,改訂版尺度は,楽観性,外向性,適応的コーピング,肯定的感情,認知的再評価と正の相関を示した一方,神経症傾向,不適応的コーピング,否定的感情,感情表出抑制との関連は示されず,構成概念関連妥当性が確認された。年齢差を検討した結果,感情調整は高齢期で中年期以前よりも高く,仮説が支持された。今後,感情調整の発達が感情状態を良好にするか検討するため,縦断研究の必要性を議論した。

  • 三和 秀平, 外山 美樹
    2018 年 26 巻 3 号 p. 217-228
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2017/12/14
    ジャーナル フリー

    教師の資質能力はいつの時代も課題となっているが,教師の資質能力向上に関する定量的な研究は十分に行われているとはいえない。そこで本研究では,教師の資質能力向上に関連する要因を検討するため,教科指導学習動機に焦点を当て,動機づけと授業力の自己認知および学習時間との関連を検討した。因果関係について言及するため,新任教師を対象に6月と12月の2時点において調査を行い(n=128),交差遅延モデルによる分析を行った。その結果,子ども志向は授業力の自己認知と平日の学習時間に,熟達志向は授業力の自己認知と休日の学習時間に,それぞれ正の影響を与えていた。また,内発的動機づけは休日の学習時間に正の影響を与えていた。さらに,授業力の自己認知は,熟達志向に負の影響を無関心に正の影響を与え,休日の学習時間は義務感に負の影響を与えていた。以上より,学ぶことに価値を感じることや子どものためを思い学ぶことの重要性が示された。

  • ――violationの認知による心理的影響を踏まえて
    長峯 聖人, 外山 美樹
    2018 年 26 巻 3 号 p. 229-243
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2018/02/08
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,親密な他者に対する行動予期に焦点を当てたうえで,expectation–violation理論を精緻に検討することであった。本研究では2つの研究が行われた。研究1では,親密な他者に対する行動予期尺度の作成および信頼性,妥当性の検証を行った。因子分析の結果,親密な他者に対する行動予期尺度は“情緒的サポート行動の予期”,“被信頼的行動の予期”,“関係違反的行動の予期”の3因子に分かれることが示された。また,一定の信頼性と妥当性が確認された。研究2では,expectation–violation理論のモデルが検討された。共分散構造分析(SEM)による分析の結果,情緒的サポート行動の予期はviolationの認知に正の影響を及ぼし,violationの認知は分離予期に正の影響を及ぼすことが明らかになった。これらの結果から,親密な他者に対する行動予期尺度を用いることでexpectation–violation理論のモデルが再現できるという可能性が示された。

  • 服部 陽介
    2018 年 26 巻 3 号 p. 244-252
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2018/01/30
    ジャーナル フリー

    先行研究において,思考抑制傾向とストレスフルな出来事の経験の組み合わせが反すう傾向を促す可能性が指摘されており,その背景には即時的増強効果の影響があると考えられてきた。本研究では,反すう傾向を考え込みと反省的熟考という2側面に分割し,思考抑制傾向,ストレス経験,反すう傾向の関係について検討を行った。大学生212名に対し,約3カ月の間隔で2回の調査を実施した。その結果,思考抑制傾向とストレス経験が,それぞれ独立に,考え込みを強めることが示された。この結果は,即時的増強効果とは異なる要因が,思考抑制傾向と反すう傾向を関係づける働きを担っている可能性を示している。思考抑制傾向と反すう傾向の関係を検討するうえでの今後の方向性について議論した。

  • ――抑うつとの弁別を目的として
    砂田 安秀, 甲田 宗良, 伊藤 義徳, 杉浦 義典
    2018 年 26 巻 3 号 p. 253-262
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2018/01/30
    ジャーナル フリー

    本研究では,約半数のADHDの成人に併発する症状である成人のSCT症状を測定する尺度を開発し,妥当性を検討した。この新たな尺度の狙いは,既存の尺度の項目が抑うつと類似しているために抑うつとの弁別性が乏しい問題を克服することであった。文献のレビューによってSCT項目が選定され,専門家によって内容的妥当性の検討が行われた。これらの項目は抑うつ気分でないときの状況について回答されるものであった。大学生471名が質問紙に回答し,因子分析によって項目の選定が行われた。ジョイント因子分析によって,本SCT尺度は抑うつからの十分な弁別性を有していることが示された。最終的なSCT尺度(9項目)は,収束的妥当性,弁別的妥当性,内的一貫性の高さが示された。

  • ――反復思考を媒介変数と捉えて
    向井 秀文, 高岸 幸弘, 杉浦 義典
    2018 年 26 巻 3 号 p. 263-272
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2018/01/30
    ジャーナル フリー

    近年,様々な心理的症状を説明する診断横断的なプロセスとして,反復思考の存在が明らかにされている。これまでの研究において,反復思考はメタ認知的信念によって形成されることが報告されている。しかし,考え続ける義務感といった,不安に対する予測力が強いメタ認知的信念との関連は検討されていない。したがって,本研究では,考え続ける義務感と様々な心理的症状の関連に対する反復思考の媒介効果について検討することを目的とした。分析の結果,考え続ける義務感と様々な心理的症状の関連は,反復思考に部分媒介されることが示された。さらに,様々な心理的症状に対する考え続ける義務感と反復思考の予測力は強いことも示された。これらの結果から,考え続ける義務感は,反復思考や様々な心理的症状を予測するメタ認知的信念であることが示唆された。したがって,考え続ける義務感の低減をターゲットとした介入が有効であることも示唆された。

  • 森 彩乃
    2018 年 26 巻 3 号 p. 273-282
    発行日: 2018/03/01
    公開日: 2018/03/06
    [早期公開] 公開日: 2018/01/30
    ジャーナル フリー

    本研究では,解離傾向が学校での孤立傾向にどのような影響を及ぼしているのかについて,2回のパネル調査による検討を行った。対象は中学1年生~高校1年生407名(男子210名,女子197名)とし,Time 1を9月,Time 2を翌年度の2月に実施した。解離傾向(The Adolescent Dissociative Experiences Scale) については,Time 1で全体の10.1%,Time 2で全体の8.1%にカットオフ以上(病的解離が疑われるレベル)の高い解離得点が認められた。学年と性別および共感性を統制し,解離傾向と孤立傾向(学校での不適応傾向尺度)の交差遅延効果モデルによる分析を行ったところ,Time 1の解離傾向はTime 2の孤立傾向の高さを予測することが明らかになった。

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