パーソナリティ研究
Online ISSN : 1349-6174
Print ISSN : 1348-8406
ISSN-L : 1348-8406
最新号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
原著
  • 能渡 綾菜, 能渡 真澄, 望月 聡
    2026 年34 巻3 号 p. 253-267
    発行日: 2026/01/28
    公開日: 2026/01/28
    ジャーナル フリー
    電子付録

    本研究では,大学生301名を対象に,重要他者からのフィードバックが3つの自己指針(理想自己・義務自己・望ましくない自己)と現実自己との不一致に及ぼす影響を検討した。また,自己不一致の変化に伴い抑うつ・不安が変化するか,その変化にフィードバック前の自己不一致の大きさが影響するかを,潜在変化モデルを用いて検討した。調査対象者は,場面想定法によって重要他者から2種類のフィードバック(評価的FB・受容的FB)を受け,その前後で自己不一致および抑うつ・不安を評定した。その結果,理想自己条件(n=93)の不一致は,いずれのFBによっても低下した。義務自己条件(n=101)の不一致は,評価的FBでは変化せず,受容的FBによって低下した。望ましくない自己条件(n=107)の一致は,評価的FBでは変化せず,受容的FBによって増加した。よって,自己指針の種類によって効果的なFBが異なることが示された。

  • 塩見 友康, 守谷 順
    2026 年34 巻3 号 p. 268-279
    発行日: 2026/02/03
    公開日: 2026/02/03
    ジャーナル フリー

    一人でいることは精神的健康を悪化させることから,社会的に問題があるとされている。ただし,一人でいることの選択理由の種類によっては,精神的健康を改善させる糸口になるかもしれない。しかし,一人でいることを測定する尺度はいくつか存在するが,一人でいることの選択理由についての尺度は開発されていない。本研究の目的は,選択的独り理由尺度の開発とその信頼性と妥当性の検討である。Chat GPTに一人でいることの理由について6つの質問をすることで項目内容を作成した。研究1 (N = 296)では,探索的因子分析から35項目から成る5因子構造が採用された。研究2 (N = 311)では,関連尺度である,Preference for Solitude Scale, Positive Solitude Scale, UCLA孤独感尺度,賞賛獲得欲求,拒否回避欲求尺度との相関分析によって,併存的妥当性が確認された。あわせて,確認的因子分析から因子構造の妥当性が確認された。

  • 赤松 大輔
    2026 年34 巻3 号 p. 280-292
    発行日: 2026/02/09
    公開日: 2026/02/09
    ジャーナル フリー

    本研究では,職業への没入や職業満足度を説明するモデルである仕事要求度-資源モデル(Job Demands-Resources model; JD-Rモデル)について,日本の5,373名の学校教員を対象にした社会調査(片山, 2015)の二次分析を通して検討した。重回帰分析の結果,まず,専門性の自己評価と仕事の魅力は,肯定的な職業イメージと職業満足度を概ね促進し,仕事の悩みは職業満足度を抑制することが示された。次に,個人資源・仕事資源と仕事要求度との交互作用効果は校種によって異なっていた。特に,中学校・高校教員では仕事の悩みが大きい場合に魅力が肯定的イメージや職業満足度を促進する効果が強まり,小学校教員では仕事の悩みが小さい場合に指導スキルの肯定的効果が示された。これらの結果から,各校種の業務や組織の特徴を考慮した上で,個人資源と仕事資源,仕事要求度の独自の効果とその相乗的作用に注目する必要があることが示唆された。

ショートレポート
feedback
Top