物理実験で用いる電源にはいろいろあるが,直流電源,脈流電源,交流電源はこの中でも使用頻度が高い.これらの電源およびそれを用いる実験について調べていくうちに,脈流電源(金波整流電源,半波整流電源)の測定値はそれぞれの平均電圧,平均電流を示すものであって,実効値とは別の値であることがわかった.したがって,脈流電源を用いる物理実験では,このことを考慮した上で実験データを計算しないと誤差を生ずる場合もある.そこで脈流電源による電流電圧の測定値の意味,それにともなう実効値の値,これを用いる物理実験の計算における計算上の注意点などを理論的に考察した.
抄録全体を表示