今年度の「第12回今春の物理入試問題についての懇談会」(通称「入試懇談会」)においても,大変活発で有意義なやりとりができた。昨今の大学関係者の中等教育に対する危機感も高まっており,その危機感が,高校-大学問を直接的に結ぶ「入試」への取り組みや意識に反映され,具体的な入試の内容に止まらない,むしろ,その制度や在り方に及ぶ広範な内容における議論や情報交換に対する要求が高まっているようである。特に,今春スタートした高校における「新課程」を学んだ生徒達が受験する2006年入試に対する危惧の念は強く感じられ,この懇談会における話題も,薪課程「物理瑚の選択大項目の扱い等,新課程をめぐる種種の課題についての情報交換に発展した。
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