糸が張った状態で回転運動している振り子のおもりが,途中で糸がたるんで放物運動に移ったとする。その後, 再び糸が張ったときのおもりの位置は,糸がたるんだときの位置と特別な関係にある。この関係式を導出する4 つの解法を通して,この力学問題が物理と数学を融合した数理的思考力を必要とする問題であることを紹介する。
仕事は力と作用点の変位の内積で定義されるが,教科書では「物体の変位」で定義される。しかし,質点近似 できない物体では,後者の仕事は熱力学第一法則に整合しないためpseudoworkなどとよばれている。また,系 のエネルギーを変化させるのは外力のする仕事だが,内力のする仕事で系のエネルギーが説明されることもよく ある。これらの違いや問題点を意識して適切な説明をすることは,物理教育において極めて重要である。仕事の 教え方は,最初からエネルギーと関連づけ,モデルと系を明示して,熱力学第一法則と整合するように改善する 必要がある。
本コンソーシアムは2017年度の設立から数えて9年目を迎え,現在では全国のおよそ370の高等教育機関に 会員校としてご参画いただいている。本稿では,これまでの活動の歩みとともに,今後の活動方針として掲げる 高大接続と産学連携についても紹介する。
気象学は様々な気象要素の観測から始まり,これらの統計データにより現象を理解しようとすることから発展 してきた。気象は様々なスケールに分類することができるが,同時に特定の形態をもつ現象が様々なスケールで 見られる相似性も持っている。これらの特性から,対象とするスケールのみに焦点を当てた統計解析が可能とな り現象を捉えやすくしているだけでなく,目標物を深層学習によって捉えることも可能としている。ここでは, 気象学を学ぶ学生がいかにデータサイエンスを活用するかに焦点をあてた説明をすると共に,研究レベルで深層 学習やAIが活用されつつある現状を紹介する。
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