掃除機による吸引により,トコジラミ成虫の97.4%は1週間以内で死亡し,残りも8日後までにすべて死亡した.また,トコジラミ幼虫は,1日以内で100%が死亡した.これらの死亡要因は吸引時の衝撃によると考えられた.
粉末状ドライアイスによる冷却処理では,トコジラミ成虫の約90%,幼虫の90%が2週間以内に死亡した.トコジラミ卵は,ほとんどの卵でドライアイス処理14日後まで外見上変化がなく,孵化もせず,死亡したと考えられた.これらの死亡要因はドライアイスによる衝撃ではなく,急速冷却によるものと考えられ,何らかの障害物などがあったり,隙間に潜んでいたりして,ドライアイスと接触が少なくなった個体は,生き残る可能性があることが示された.
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