ペストロジー
Online ISSN : 2432-1540
Print ISSN : 1880-3415
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短報
  • 田中 豊一, 南 公登, 三宅 稔, 原田 曜男, 齋藤 祐輔, 濱田 剛志
    2024 年 39 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 2024/03/22
    公開日: 2025/03/22
    ジャーナル フリー

    透明なパイプ内で卵嚢から出嚢した後のセアカゴケグモ幼体の,無風の時と上向きの風(1.7 m/s)を当てられた時での,下方向の基準線通過個体数と浮遊個体数を経時的に記録した.出嚢したばかりの幼体は風を受けても無風時同様,活発な動きを示さなかったが,分散期では,有風時は無風時より有意に下方向の基準線通過数が多いことがわかった.また,ハイスピードカメラで有風時のクモの浮遊姿勢を観察したところ,クモは頭胸部を下にして“レ”の字型の姿勢で落下し,風を受けると足を広げて浮ぶ姿勢を見せた.これは,「バルーニング」とは異なり,今回の実験からは,セアカゴケグモが「バルーニング」をする証拠を得ることができなった.

  • 佐々木 均, 金杉 隆雄, 渡辺 護, 新妻 淳
    2024 年 39 巻 1 号 p. 7-10
    発行日: 2024/03/22
    公開日: 2025/03/22
    ジャーナル フリー

    2021年から2023年までのアブの発生期間,尾瀬国立公園内にある山小屋の建物内に侵入し,天井の照明器具内に入り込んで死んだアブを回収して種を同定した.その結果,5属13種に分類されたが,その中には非吸血性のマツムラヒメアブや本州では尾瀬からしか採集記録の無いカラフトアカアブが含まれていた.2022年と2023年に回収された4属11種,合計609個体のうち,アオコアブが最も多く(291個体,47.8%),キボシアブ(118 個体,19.4%)が続いた.

  • 小松 謙之, 芳賀 英武
    2024 年 39 巻 1 号 p. 11-13
    発行日: 2024/03/22
    公開日: 2025/03/22
    ジャーナル フリー

    クマネズミの幼獣期における形態的変化について分析した.クマネズミの耳を折り倒した時,目に達する日齢は20–22日,目を覆う日齢は30日であった.四肢上面の発色は有色毛によるもので,この部位の発色時期は発毛の時期と同じ2–4日齢であった.頭胴長と体重および耳長は30日齢の時点で成獣の30–77%の発達だが,後足長は23日齢で成獣の大きさまで成長していた.幼獣の種や成長段階の推定には複数箇所の計測値を総合的に判断する必要がある.

事例報告
資料
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