ペストロジー学会誌
Online ISSN : 2432-1532
Print ISSN : 0916-7382
18 巻, 2 号
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原著
  • 中野 敬一
    原稿種別: 本文
    2003 年 18 巻 2 号 p. 85-90
    発行日: 2003/10/30
    公開日: 2019/07/11
    ジャーナル フリー

    屋外公共施設のゴキブリ相と季節消長について,2000~2002年に東京都港区の屋外公共施設で夜間観察と粘着トラップによる捕獲により調査を行った.

    確認されたゴキブリの種類はクロゴキブリとヤマトゴキブリであった.夜間観察ではクロは7~10月に,ヤマトは4,5,10,11月に多く見られた.クロは成・幼虫ともに同じ時期に確認数が増加したが,ヤマト成虫は5~7月の幼虫の少なくなる時期に多くなる傾向があった.また,確認された幼虫はクロもヤマトも大型の個体が多かった.

    捕獲した幼虫の前胸背幅を測定した結果,クロは2~4mmの小型幼虫が,ヤマトは4~8mmの大型幼虫が多く捕獲された.

  • 平林 公男, 山本 優, 武田 昌昭, 花里 孝幸, 中本 信忠
    原稿種別: 本文
    2003 年 18 巻 2 号 p. 91-101
    発行日: 2003/10/30
    公開日: 2019/07/11
    ジャーナル フリー
    諏訪湖周辺地域においては,ユスリカ類の成虫が恒常的に大量飛来し,周辺住民や観光客から不快害虫として嫌われている.本研究では,湖から発生するユスリカ成虫の防除対策を検討するために,成虫の飛翔行動 (飛翔時間と飛翔高度) のパターンを調査し,その特徴を把握することを目的として,1989年4月18日から20日まで,同年6月5日から7日まで,1999年6月5日から6日まで,2000年9月4日から6日までの期間,観測を行った.調査は湖東岸に位置する信州大学山地水環境教育研究センターにて行い,ライトトラップを異なった高さ (地上1m,9m,16m) に1器ずつ設置し,オオユスリカとクロユスリカについて捕獲数を調べた.オオユスリカ成虫は16mに設置したトラップで最も多く捕獲されたのに対し,クロユスリカ成虫は,9m設置のトラップで最も多く捕獲された.飛翔時間帯を明らかにするために,調査期間中,2時間おきに調査した結果,オオユスリカ成虫の場合,季節により異なり,春と秋では18:00から20:00まで,夏は18:00から翌朝の6:00までの間,捕獲数が多かった.一方,クロユスリカ成虫の場合は,発生期間をとおして18:00から20:00に多かった.以上のことから,飛翔高度は種ごとに異なり,また,特にオオユスリカについては,季節により飛翔時間帯が異なることが明らかとなった.
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