日本写真学会誌

ベンジル系化合物の光分解に関する研究I

フェニルアセトニトリルの光分解

太田和男, 羽生禎侍

1994 年 57 巻 3 号 p. 139-145
発行日: 1994/06/25
公開日: 2011/08/11

DOIhttps://doi.org/10.11454/photogrst1964.57.139

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フエニルアセトニトリル (PAN) の酸素雰囲気中における光化学反応生成物は, ガスクロマトグラフイーにより3つのシクロヘキシル化合物, すなわちシクロヘキサノール, シクロヘキサノンおよびビシクロヘキシルが検出された。また, 生成量が少なく, かつ高沸点の光化学反応生成物については, 濃縮後薄層クロマトグラフィーにより分離し, これらをMS, IRおよびNMRにより分析を行った。その結果, 主な生成物は, o-トルニトリルとシクロヘキシルフエニルケトンが確定された。窒素雰囲気中でのPANからの主な生成物はo-トルニトリルのみであった。
また, PANからの溶媒付加酸化加生成物であるシクロヘキシルフエニルケトンの生成機構を調べた。これらシクロヘキシル系の生成物は, 酸素分子がシクロヘキシルラジカルに付加して生じたシクロヘキシルパーオキシラジカルから生成すると推定された。

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新規な骨格を持つシアン発色性化合物の研究

ピラゾロイミダゾピリジン

金子豊, 池洲悟, 山田圭子

1994 年 57 巻 3 号 p. 146-151
発行日: 1994/06/25
公開日: 2011/08/11

DOIhttps://doi.org/10.11454/photogrst1964.57.146

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構造式の3位に活性メチレンを有しているため, キノンジイミン (QDI) とのカップリング反応に期待が持たれる, 2種類のピラゾロイミダゾピリジン, 1H-ピラゾロ [5', 1': 2, 3] イミダゾ [4, 5-b] ピリジン (PIP-A) 及び1H上ピラゾロ [1', 5': 1, 2] イミダゾ [4, 5-c] ピリジン (PIP-B) を合成し検討した結果, これらはQDIとカップリング反応が可能であり, 互いに類似した分光吸収スペクトル特性を持っシアン発色色素 (PIP-A-Dye及びPIP-B-Dye) を形成することが認められた。
さらに, PIP-A-Dye及びPIP-B-Dyeを従来のフェノール系シアンカプラーから得られる色素と比べると, 1) 吸収極大波長がかなり短波長であるが, 2) 分光吸収スペクトルの形は非常にシャープであること, 3) 暗退色に好ましいと思われる卑な還元電位を持つことが分かった。

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シアニン色素とわが国の写真工業

大庭成一

1994 年 57 巻 3 号 p. 152-160
発行日: 1994/06/25
公開日: 2011/08/11

DOIhttps://doi.org/10.11454/photogrst1964.57.152

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1993年の写真の進歩

1994 年 57 巻 3 号 p. 161-194
発行日: 1994/06/25
公開日: 2011/08/11

DOIhttps://doi.org/10.11454/photogrst1964.57.161

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