日本写真学会誌
Online ISSN : 1884-5932
Print ISSN : 0369-5662
ISSN-L : 0369-5662
64 巻, 5 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 小杉 拓治, 上原 麗樹, 入田 潔, 横川 拓哉, 瀬戸 信夫, 神尾 隆義
    2001 年 64 巻 5 号 p. 292-297
    発行日: 2001/10/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    富士写真フイルム (株) は, 画像の光堅牢性と色再現性を改良した熱現像拡散転写方式の新規材料を, 2000年10月に発表, 市場導入した。新たに開発したヘテロ環骨格を有したアゾ色素, および光褪色防止剤により画像保存性を向上し, 既存の銀塩カラーペーパーレベルの光堅牢性を実現した。同時に新規色素の吸収プロファイルの最適化により色再現域を拡大して, より一層の高画質を達成した。本開発により, 高画質デジタルドライプリントとして初めて光堅牢性, 画質ともに従来の銀塩カラーペーパーレベルに到達することができた。
  • 横田 耕一, 玉置 広志, 須賀 陽一, 野澤 靖, 久米 裕二
    2001 年 64 巻 5 号 p. 298-302
    発行日: 2001/10/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    我々は, 2000年に, 新しい135サイズのISO800とISOI600, 世界初のISO800APSフォーマットのカラーネガフィルムを相次いで市場導入した。これらのフィルムは, 高感度である特長に加え, 鮮やかで忠実な色再現, 卓越した画質を当社独自の第4の感色層技術, 新乳剤技術であるファインシグマ技術, 新規なDIRカプラー技術を採用することにより実現した。
  • 笠井 惠民, 居野家 浩, 岩崎 利彦, 石川 貞康
    2001 年 64 巻 5 号 p. 303-308
    発行日: 2001/10/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    コニカは, 2000年に3種の新カラーネガフィルム「ニューセンチュリア800ズームスーパー」,「センチュリアAPS800ズームスーパー」,「ニューセンチュリア400」を発表した。これらの新フィルムの開発は世界最高レベルの実効感度, 長続きする高感度・高画質, 優れた異種光源適性, 環境を配慮した製品設計の4項目を設計思想として開発を行った。これらの設計思想を, 当社独自のマルチコートクリスタル技術, ウルトラコンシステントクリスタル技術, ELS技術, 環境対応技術で達成し, コニカの「いっでも, どこでも, 誰でもきれいな写真が写せる」というコンセプトを実現した。
  • 入江 康志, 中山 知是, 嶋崎 博
    2001 年 64 巻 5 号 p. 309-315
    発行日: 2001/10/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    我々は, 2001年2月に新しい高感度カラーリバーサルフィルムを国内において発表した。このフィルムは, ネイチャーフォトやカジュアルな写真撮影を楽しむアマチュアユーザーの方を対象に, 使い易く, 信頼性の高いフィルムの提供が目的であり, 日本国内のリバーサルフィルム市場動向の分析に基づいて設計された。設計においては, アマチュアユーザーの使い易さに大きく影響する感度と色バランスの安定性について, 特に注意が払われた。また, このリバーサルフィルムの特徴は, 高感度かつ安定な色バランスだけではなく, 自然な色再現性とハイライト領域の抜けのよい階調を有していることにもある。これらの特徴を達成するために, Precisely Divided Function crystal technologyと名付けられた新しいハロゲン化銀乳剤技術と新しいイエローカプラー技術が開発された。
  • 園田 文博, 真玉 徹, 中村 博明
    2001 年 64 巻 5 号 p. 316-321
    発行日: 2001/10/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    近年ミニラボのディジタル化が進んでいる。ディジタルミニラボの優位性はネガだけでなくリバーサルやDSCなど多様な入力ソースからのプリント, ディジタル画像処理演算による画質向上や画像の様々な加工にある。一方, 画像処理の演算コストは非常に高く, ソフトウエア処理では, 生産性が確保できない。そこで我々はアルゴリズムをハードウエア化する事でこの問題を解決した。本レポートではこの実現方法について言及する。
  • 関 裕之, 藤田 佳弘, 内山 仁由, 田中 克彦
    2001 年 64 巻 5 号 p. 322-326
    発行日: 2001/10/25
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    富士写真フイルム (株) は斬新なケミカルシステムを搭載したフロンティアミニラボシステムを導入した。このシステムの優れた特徴の一つは, 実質的に調液ミスのないワンタッチ方式の処理液補充である。自動調液により, 限りなく失敗がないようする為に, フロンティアは処理工程毎の処理液を, カートリッジとして特徴的な一つのパッケージにした。これはまた, 処理液が決してオペレーターの手に触れない事を考慮している。更に, フロンティアは環境にやさしい, つまり全ての処理液が, 押しつぶす事ができる薄いHDPE容器とダンボール箱からなる100%リサイクル可能なカートリッジに収められている。
    これらを達成する為に, いくつかの新しい技術をシステムに導入した。その特徴は, 1パート現像濃縮液, 硬くない薄手に造られたHDPE容器, 組み込まれた開栓装置, 高精度の補充コントロールシステムである。
feedback
Top