日本写真学会誌
Online ISSN : 1884-5932
Print ISSN : 0369-5662
76 巻 , 2 号
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一般論文
  • 谷 忠昭, 飯野 裕明, 大野 玲, 半那 純一
    2013 年 76 巻 2 号 p. 119-124
    発行日: 2013/04/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    大気中光電子分光を用いて測定した棒状液晶性有機半導体2-(4ʼ-Octylphenyl)-6-dodecyloxynaphthalene(8-PNP-O12)の室温結晶相,スメクティックB およびA(SmB およびSmA)相および液体等方相の薄膜のイオン化エネルギーはそれぞれ5.63 eV,5.72 eV,5.72 eV および5.97 eV であった.イオン化エネルギーは膜の誘電率とともに小さくなった.この結果は,薄膜中の分子のイオン化エネルギーが真空中の分子に比べて小さく,その相違はイオン化で膜中に残される正電荷を安定化する周囲の分極に由来することを示している.さらに,結晶,SmB およびSmA 相のイオン化エネルギーは液晶構造の分子配列のため,誘電率が同じで分子配列がランダムな場合に比べて~0.2 eV 小さいことが示唆された.既報の知見と併せて白金電極と8-PNP-O12 の界面の電子構造を構築した.
  • 原島 進, 松本 利彦
    2013 年 76 巻 2 号 p. 125-130
    発行日: 2013/04/25
    公開日: 2014/05/01
    ジャーナル フリー
    グリシジルメタクリレート(GMA)の反応性を利用した感光性樹脂や接着剤が開発されている.一方,近年,グリーンケミストリーの一環として無溶剤化や水溶媒中での反応が研究されている.本報では,水溶性三級アミンモノマーである2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)と油性のGMA との水中での反応性をFT-IR およびNMR 分光法により解析した.従来,有機溶媒中でエポキシ化合物は三級アミンが触媒となり重合するが水中では開環付加反応はしないとされていた.しかし,水中でのDMAEMA とGMA との反応混合物からβ- ヒドロキシ四級アンモニウム水酸化物を確認した.また,DMAEMA のアルケンメチレン水素とβ- ヒドロキシ四級アンモニウム水酸化物のジメチル水素の比を定量して反応性(転化率,経時変化)を評価した結果,水中で水溶性三級アミンモノマーと油性であるGMA は定量的に反応することを見いだした.また,機能性アクリルアミドオリゴマーに光ラジカル発生剤を添加して光硬化特性を調べた結果,感光性樹脂として有用であることを見いだした.一連の反応は水溶媒中で進行し,水溶性高分子の機能設計に有用であると考えられる.
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