人工知能学会全国大会論文集
Online ISSN : 2758-7347
第37回 (2023)
選択された号の論文の942件中751~800を表示しています
  • 笹沢 裕一, 横手 健一, 今一 修, 十河 泰弘
    セッションID: 4A3-GS-6-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    テキスト検索は検索クエリに対して類似ドキュメントを検索するタスクであり,検索速度を一定に保ちながら検索精度を向上させることが重要である.テキスト検索手法の一つに、言語モデルを用いたリランキングモデルがある。しかし、精度を向上させるためにモデルのパラメータ数を増やしたり、モデルアンサンブルを利用したりすると、検索速度が遅延する。そこで検索の遅延を抑えつつ精度を向上させるために,高精度な言語モデルを用いた多段階テキスト検索モデルを提案する.BM25と言語モデルによって文書をランク付けし、クエリとの類似度が高い文書に対してモデルアンサンブルやより大規模な言語モデルによってリランキングを行う。実験では、MS-MARCOデータセットでMiniLM言語モデルを学習し、ゼロショット設定で評価する。提案手法は検索速度の減衰を抑えつつ、より高い検索精度を実現する。

  • 有働 帆乃璃, 越仲 孝文
    セッションID: 4A3-GS-6-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    画像から説明文を生成する画像キャプショニング技術(image-to-text)は,深層学習が登場して以降急速に発展している.この画像キャプショニングによって生成される説明文において,元の画像がもつ情報はどの程度維持されるだろうか? この問いに答えるため,画像を一切見ずに説明文のみから画像を分類する実験を行い,標準的なCNNベースの画像分類との精度比較を行う.災害画像分類タスク,CrisisNLPにおいていくつかの画像キャプショニングモデルを評価し,説明文による分類器が時にCNNベースの分類器を超える精度を達成できることを示す.さらに,CNNベースの分類器と説明文による分類器を統合することでさらなる精度向上が得られることを示す.

  • 稲葉 通将
    セッションID: 4A3-GS-6-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    本研究ではコンテンツ創作支援のため,ストーリーを持つ最もシンプルなコンテンツの1つである4コマ漫画を対象とし,プロットに基づき,登場人物のセリフを生成するモデルを提案する.提案モデルは,やりとりの履歴をもとに現在のプロットの進捗度を推定するとともに,そのキャラクターらしいセリフ生成のため,キャラクターのセリフサンプルを活用する.実験では,市販の4コマ漫画を用いて作成したデータセットを用いたセリフ生成実験を行う.実験の結果,既存の大規模事前学習済みモデルと比較し,提案手法は有意に一貫性があり,自然でプロットに適したセリフが生成可能であることが確認された.

  • 社員のウェルビーイング向上への応用
    大町 奈央子, 磯田 祐世, 山本 佑樹, 本村 陽一
    セッションID: 4B3-GS-11-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    昨今の急速なIoTデバイスの普及とAI技術の発達により、組織における様々な業務のシステム化が進められている。システム導入により、生産性効率化・コスト削減など目覚ましい効果があげられているケースがあるものの、一般的なケースにおいて効果がない、あるいは限定的であるケースも少なくない。 一方、企業などの組織では暗黙のルールが多く、社員間のやり取りがハイコンテクスト化しやすいため、日報や作業指示書、会議録といったデータを自動的に分析しただけでは課題解決や価値創出につながらない。AIを応用し組織内でやり取りされる言語データを分析・価値創出につなげるためには、AIロジックが処理できる程度に人がハイコンテクストな情報を明示的に補足・構造化し、AIは人の知見を反映した出力をする。これら双方の活動を包括して支援するシステムが必要であると考え、価値創出のための課題解決プロセスを継続して支援するための、人とAIが共進化するシステムを構想した。 本システムの適用対象として弊社の課題の一つである「社員のウェルビーイング向上」にむけた活動を取り上げた。ここでは、システム構想ならびに社内の取り組み結果について報告する。

  • 中尾 悠里
    セッションID: 4B3-GS-11-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    近年、人工知能(AI)が担保すべき倫理的条件を考察するAI倫理の分野が発展している。AI倫理は人間を対象とする倫理をそのままAIに適用する形で展開されてきた部分がある。しかし、人間とは別物の人工物であるAIに対して人間と同様の倫理が適用できるという見方は自明ではなく、人工物の倫理は対象となる人工物の持つ特徴を考慮して新たに考えられるべきである。人とインタラクションして変化するデータドリブンなAI技術には、技術からの出力がどのような経路で変化するかを事前に把握しきることができないという特徴がある。この特徴を踏まえたAI倫理を展開するための技術的前提として、AIからの出力が変化しうる領域を事前に設定することが必要になる。さらに、どういった出力が倫理的なものであるかを事前に把握するために、技術の使い手である人間が技術からの変化の影響をどのように受けたいかを明らかにする必要がある。本発表では、検索エンジンを対象に、ユーザーがどのような影響を技術から受けたいかという価値観を調査する共同デザインワークショップの結果を報告する。結果を踏まえ、技術をAI倫理に接続するための今後の方針を議論する。

  • 関口 海良, 石川 開, 伊藤 宏比古, 津田 健一郎, 小口 裕, 大澤 幸生
    セッションID: 4B3-GS-11-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    近年の人工知能(AI)技術の発展を受けてAI製品の研究開発が急速に進んでいる.しかし,AI製品が社会から受容されるか否かを決める要因については十分に研究されてこなかった.本研究はこれら要因の整理を目的とする.まずはオンラインでの討論型市場調査(MROC)を行い市民の意見を集めた.その後,可視化手法を導入しながら分析を行った.以上に基づき,本研究はいくつかの要因を具体的なケースに基づき提示する.

  • 奈良県奈良市のコミュニティ・アートセンター「たんぽぽの家アートセンターHANA」における2年間の取り組みから
    小林 茂, 徳井 直生, 小林 大祐, 図師 雅人, 森下 静香, 岡部 太郎, 藤井 克英, 後安 美紀, 大井 卓也
    セッションID: 4B3-GS-11-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    障害のある人の文化芸術活動における人工知能技術の活用から見えてきた可能性と課題に関して報告する。奈良市のコミュニティ・アートセンター「たんぽぽの家アートセンターHANA」では、身体障害や知的障害のある人々が絵画、詩、演劇など多様な文化芸術活動を行っている。そうしたアーティストたちに共通する課題が、障害の重度化や加齢などにより心身の状態が悪化していく中における創造的な活動や新たな挑戦の継続である。例えば同施設に在籍していた武田佳子は、徐々に身体機能が失われるにつれ、画材や技法を変えながら制作を継続してきた。ここで着目したのがサポーターである。サポーターはアーティストたちの制作活動を支援する人々で、単なる支援に留まらずアーティストに一体化しているかのように見える場面も多数観察された。作品を素材とする画像生成や自助具的なツール制作などの試行を経て、本プロジェクトでは新たなサポーターとしての人工知能に着目した。DALL·E miniやStable Diffusionなどの画像生成技術を活用して取り組んだ活動から見えてきた「表現活動に寄りそう他者としての人工知能」の可能性と課題について報告する。

  • 中尾 望, 村上 知弘, 三宅 陽, 村田 颯, 天野 樹, 小島 大征, 安藤 圭祐, 伊藤 暢浩
    セッションID: 4D2-GS-11-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    近年,人狼知能と呼ばれる,人狼ゲームをプレイする人工知能の研究が盛んにおこなわれている.人狼ゲームでは囁きと呼ばれる人狼のみでの会話フェーズがあり,人狼同士が協力するために重要な要素であるが,人狼知能における囁きに注目した研究は少ない.そこで本研究では,囁きを用いた戦略の一つである襲撃先の同調によって,どのような効果が現れるのかを明らかにすることを目的とする.そのため,実験用に作成した同調エージェントが人狼知能大会決勝出場エージェントの襲撃先に囁きを通して同調した場合,同調しない場合と比べてどのような違いがあるかについて調査し,その要因を考察した.この同調エージェントは,囁きの会話の中で他エージェントの「襲撃先の宣言」を受け取り,受け取った襲撃先に投票する処理を実装したエージェントである.結果として,人狼の勝率が平均で約2.3ポイント上昇しており,特に勝率の高いエージェントに同調した場合の勝率の上昇量が大きくなりやすいことが示された.よって,勝率の高いエージェントに同調することが,人狼の勝率の向上につながることがわかった.

  • 山本 仁志, 鈴木 貴久
    セッションID: 4D2-GS-11-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    人工知能(AI)関連技術の急速な発展により人とAIの共存は世界的に大きな課題となっている。AIの普及はサービスの自動化にとどまらず人間の行動に対する評価にも応用されていくと考えられる。人間の行動の評価は、人間社会にとって不可欠な課題である。なぜなら、人々が互いの行動を評価し評価を共有する間接互恵性と呼ばれる仕組みが、大規模な相互協力を維持するための基本的な仕組みだからである。そこで本研究では間接互恵状況における正当化される非協力に着目する。正当化される非協力を受け入れる度合いが人間とAIの評価でどのように異なるか、また、その違いを決定する要因を分析した。その結果、正当化される非協力を良いと判断するAIは同じ判断をする人より高く評価されることが分かった。

  • 西山 綾香, 本田 翔, 笹田 実里, 嶋田 和奏, 井出 菜月, 安立 竜清
    セッションID: 4D2-GS-11-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    本研究は、パフォーマティブアルゴリズム(PA)のユーザに対して、ソーシャルインセンティブ(SI)を与えることで、PAへの信頼を向上させることを目的とする。現在、アルゴリズムは多くの分野において人間を凌いでいる。しかし、アルゴリズムの方が優れていると証明されていても、アルゴリズムの支援より、人間の支援を好むことが明らかにされている。アルゴリズムには、自ら情報収集し、意思決定を行い、実行することで、人間の介入なしに独立した行動を取ることができるPAと、人間の判断に対して支援を行うアドバイザリーアルゴリズム(AA)がある。PAを用いる場合、ユーザは自身とアルゴリズムのどちらかの意思決定を迫られる。一方でAAを用いる場合、最終的な決定は人間に委ねられる。AAはPAと比較して、アルゴリズムに対するユーザの嫌悪感が低いものの、時間的なコストがかかるという欠点がある。そこで、SIを用いたPAへの信頼の変化に焦点を当て、サーベイ実験を実施した。本研究は、SIがPAに対する信頼を向上させる有効な手段ではないことを明らかにし、アルゴリズム嫌悪の発生が想定される場でのSIの活用に示唆を与える。

  • 岩瀬 竜也, SEBASTIAN Stein, ENRICO Gerding
    セッションID: 4D2-GS-11-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    ライドシェアリングは渋滞や大気汚染の軽減し、交通を効率化する手段として期待されている。ライドシェアリングを実現するためには、特定の利用者に遠回りを促すインセンティブを与え、車の割り当てを最適化するようなメカニズムが必要となる。しかしながらVCGや貪欲法などの標準的なメカニズムを単純に適用するだけでは、誘因両立性、個人合理性、予算制約、多項式時間計算量の4つの性質を同時に満たすことができない。この課題に対し本研究では、4つの性質をすべて満たし、かつ最適解に比べ社会コストを平均8.6%以内に収める新しいライドシェアリングメカニズムを提案した。

  • 溝口 誠一郎, 櫻井 幸一
    セッションID: 4D2-GS-11-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    国連法規(UN-R155)により,自動車メーカーは自動車がサイバーセキュリティを満たすことを説明しなければならない.自動運転車ではAI/ML技術を用いるため,AL/ML技術に対するセキュリティについて検討する必要がある.本稿では,AI/ML技術を利用する自動車機能のサイバーセキュリティ論証について,その説明戦略について述べる.

  • 大田 航太, 小川 祐樹, 吉田 英司, 伊藤 美由紀
    セッションID: 4E2-GS-2-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    近年,一般企業のビックデータの活用により顧客の購買データを使用した購買行動予測や売上予測が進んでいる.しかし,このような予測には顧客の満足度が考慮されていないという問題がある.本研究では,ユーザ満足度を考慮したユーザモデルの作成を将来的な目標としている.そこで,ユーザ満足度を考慮するためには,ユーザ満足度の定量化やユーザ満足度と顧客行動の関係性を知る必要がある.そのため本論文では,製袋を取り扱う企業の顧客にアンケートを行い,アンケートの回答と顧客のロイヤルティの関係性について機械学習により推定した.

  • 海老原 永輝, 高橋 達二, 甲野 佑
    セッションID: 4E2-GS-2-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    複雑な手順獲得を実現する深層強化学習であるが,課題の複雑さに応じて探索空間が膨大になる問題がある. 一方人間が自然な形で未知の強化学習課題に取り組むのであればある水準達成を目的に素早く探索し,達成したら打ち切ると考えられる. 従来の研究ではこの性質から探索手法 Risk-sensitive Satisficing (RS) が提案されている. RS は最適化を目指す従来の手法と比べ効率よく試行錯誤し, 同等以上の性能を収めることを示した. RS はタスク全体の目的水準を各状態における目的水準に変換することができる大局基準変換法 Global Reference Conversion と併用することで状態遷移での学習にも拡張されている (RS+GRC) .しかし現在の RS+GRC はタスクドメインから最適な全体目標を与える条件において好成績を示す一方,目的水準をエージェントが主体的に調整する手法について深く議論されていない. そこで本研究では強化学習において,目的達成による動的で段階的な目的修正アルゴリズムを提案し,報酬関数のスケールや明確な課題達成水準が不明なタスクへの対応を目指す.

  • 泓 亜由乃, 増田 雅樹, 浅野 正和, 山極 綾子, 後藤 正幸
    セッションID: 4E2-GS-2-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    ECサイト内の各商品には,機能や色などの属性,商品画像,商品説明文が用意されており,顧客はそれらを参照して購入を検討する.特に視覚情報は顧客の判断に大きな影響を与えるため,近年は深層学習系のモデルを援用した商品画像生成の試みが行われており,商品属性や顧客属性を複数指定した商品画像生成も可能となりつつある.しかし,従来手法による具体的な属性に基づいた生成画像では顧客の抽象的ニーズを再現できない可能性がある.一方で,商品説明文に含まれている単語には商品に対するイメージを表現するものがあり,これらは顧客の抽象的ニーズを表現し得る.したがって,商品説明文に表現される抽象的な情報が商品画像に与える影響をモデル化し,抽象的情報に基づいた商品画像を生成することができれば,顧客ニーズをより正確に捉えることができると考えられる.そこで本研究では, LDAとCVAEを組み合わせた商品画像生成手法を提案する.これにより,商品説明文から抽出した抽象的な情報に基づいた商品画像生成が可能となる.本研究では,生花商品を扱う某ECサイトのデータに対して本提案モデルを適用することで有効性を検証する.

  • 大野 花純, 牧野 晃平, 三輪 誠, 佐々木 裕
    セッションID: 4E2-GS-2-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    近年,与えられた系列からその将来の系列を予測する時系列予測において,深層学習モデルの高い予測性能が報告されている.深層学習モデルの学習には大量のデータが必要であるが,データの収集に時間を要するため,十分な訓練データを用意することが難しい.そこで本研究では,関数などを用いて作成した多様な合成波形を用いてデータ拡張を行うことで,データの不足を補う.実験では,モデルとして時系列のダイナミクスをラプラス領域でモデル化するNeural Laplaceを使用し,時系列予測の標準ベンチマークであるElectricity Transformer Temperature(ETT)m2データセットに対して,提案する合成波形を用いたデータ拡張の効果を評価した.その結果,合成波形を用いたデータ拡張がETTm2データセットの時系列予測に対して有効であることが分かった.

  • 片島 健博, 大川内 智海, 島田 健一郎, 泉谷 知範
    セッションID: 4E2-GS-2-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    回帰問題において目的変数が複数の中間変数から既知の決定論的関数により計算されている場合を考える.このような設定は実用上,工場やプラントにおいて複数の測定値から既定の方法により計算される指標を予測する場合などに表れる.この時の予測方式としては目的変数を直接予測する方式の他に,目的変数の計算に用いられる中間変数の予測値をその既知の指標計算式に入力することによって間接的に目的変数の予測値を得る方式が考えられる.しかし単に中間変数の予測値を指標計算式に代入するだけでは,中間変数のノイズ由来のバイアスの乗った予測になってしまう.本研究ではノイズ由来のバイアスの影響を加味したバイアス縮小plug-in推定量を提案し,人工データを用いた実験によりその性能を検証する.

  • 中村 耀, 切通 恵介, 泉谷 知範
    セッションID: 4E3-GS-2-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    製造業をはじめとする産業において,多変量時系列データを説明変数とした予測モデルを構築し運用する場合,モデルの精度だけでなく解釈可能性を考慮したモデルが必要となる.特に,線形回帰やニューラルネットワークを予測モデルとして利用する場合,重回帰係数や偏微分などの値を用いて貢献度の高い説明変数を特定し,モデルの妥当性の解釈が行われることがある.解釈可能性を担保するためには,モデルとデータから計算されるアトリビューションがある程度単純である必要があるが,決定係数などの評価指標が高い予測モデルが必ずそうであるとは限らない.これまでアトリビューションの単純性と精度などの評価指標の関係についての研究はあまりされてこなかった.本研究では,多変量時系列データに対して時系列回帰モデルをさまざまな条件で作成し評価実験を行った.実験から,学習終了条件に損失関数を用いたEarly stoppingを設定した際に評価指標の精度は高いが,アトリビューションが複雑でモデルの解釈可能性が低い場合が見られたなど,さまざまな観点から解釈可能性と評価指標の関係を明らかにする.

  • 中川 善暉, 松井 藤五郎, 森山 甲一, 島 孔介, 武藤 敦子, 犬塚 信博
    セッションID: 4E3-GS-2-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    本論文では、時系列データを対象として、テクニカル指標を用いてクラスタリングする方法を提案する。これまでに、株価時系列データを対象として、業種ごとに企業をクラスタリングする手法が提案されているが、時系列データを時刻ごとに独立した特徴量としてクラスタリングを行っており、データの時系列性が考慮されていなかった。本論文の提案手法では、データの時系列性を考慮し、時系列データからテクニカル指標を算出し、これを特徴量としてクラスタリングを行う。 テクニカル指標を特徴量とすることによって、データの時系列性を考慮したクラスタリングが期待できる。 また、提案手法を実際の株価データと心電図データに適用し、その有効性を確認する。

  • 杉浦 陸空, 石曽根 毅, 中村 和幸
    セッションID: 4E3-GS-2-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    てんかん発作を診断する脳波判読において、今日では脳波判読医の減少に伴い、脳波判読AIの開発の需要が高まっている。本研究では脳波判読医の診断サポートを目的とした脳波の異常波形検知AIの開発を行った。データは”Open Source EGG Resources”で公開されているオープンデータを使用し、脳波判読医の視覚的な情報処理メカニズムを模倣するという観点から、時系列脳波データを6秒間隔の2チャネル間塗りつぶし画像に変換したものを採用した。研究手法としてはEfficientGANで算出した画像データの異常度による分類を採用した。少量の正常データのみで学習を行った場合にも、正常例と徐波などの異常例双方への適応結果から異常度に差異が確認できたため、一定程度の検出精度が見込めることが確認できた。本研究により、EfficientGANを用いて少量の画像化された正常脳波データによる学習を行うことによる異常波形検出の可能性の示唆を得た。

  • 小野 尚紀, 史 又華
    セッションID: 4E3-GS-2-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    本研究では昨今、フェイクメディアとして悪用されているディープフェイク動画像を検出する技術を提案する。従来のディープフェイク検出技術は既存の画像分類モデルとして強力なモデルをそのままディープフェイク検出に用いているものが多く、ディープフェイク検出特有の工夫がされているものが少ない。そこで、本研究では学習時に入力の顔画像に対してアテンションマスクを生成し、CNNモデルに並列的に入力することで性能向上を図った。また、ディープフェイク検出に関する既存研究で多く利用されるXceptionNetの改良を施すことにより更なる性能向上を図った。すなわち、本研究ではXceptionNetの改良モデルであるXceptionNeXt及び、AMGを組み合わせたAddXceptionNeXtを提案する。結果としては、提案手法によってFaceForensics++、DFD、Celeb-DFv2、DFDC-previewなどのディープフェイクデータセットに対して平均してXceptionNeXtは0.960、AddXceptionNeXtは0.973のAUCスコアを達成した。

  • 吉川 達也, 菊地 久美子, 大栗 基樹, 安田 知永, 天野 聡
    セッションID: 4F2-GS-10-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    【背景】皮膚は,遺伝要因と環境要因の複雑な相互作用により日々変化している.皮膚疾患や皮膚関連遺伝子のGWAS研究(ゲノムワイド関連研究)が行われてきたが,日本人女性の皮膚を実際に測定し,遺伝子のポリジェニックな関係に加えて,環境要因の影響まで解析した報告はない.【目的】ヒトの生まれ持った皮膚特徴(肌体質)に応じた最適なケアを提案する新しいDNA検査法を実現するため,独自の評価アルゴリズムを開発する.【方法】日本人女性1,472名を対象に,シミやシワなど16項目の肌測定を行い,肌の構成要素に直接影響する因子だけでなく,間接的に肌への関与が示唆される体内因子も含めて79種類のSNP(一塩基多型)を選定した.また,年齢,身長,体重,BMI,紫外線暴露歴,喫煙歴などのアンケート情報を加え,機械学習法を用いて関連解析を行った.【結果】シミのできやすさ・できにくさなど,皮膚特徴ごとに5~10個のSNPの最適な組み合わせが検出された.【結論】日本人女性の肌測定データとSNPデータを用いてモデルの構築と評価を行い,生まれ持った皮膚特徴(肌体質)の違いの背景にある遺伝要因と環境要因の関係を解明した.

  • 田代 陽久, 西口 真央, 島野 拓也, 森川 健太, 長野 遼太, 鳥海 不二夫
    セッションID: 4F2-GS-10-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    様々な組織において有望な人材を発掘し獲得することは常に重要な経営課題の1つである.プロスポーツにおいてそのような活動は特にスカウティングと呼ばれるが,この活動は長い間属人的な勘と経験に委ねられてきた.スカウティングをより合理的に行うにはまず候補選手の能力の定量評価が重要となる. 従来の選手能力評価手法はあくまで個人レベルでの推定に重点を置いていたが,一方で他選手との相性を考えた能力評価を行うアプローチが考えられる.そこで本研究では,推薦システム等に用いられるFactorization Machinesの要素間相互作用の抽出に優れる点に着目し,選手間の相性を考慮した能力推定とその応用によるスカウティングフレームワークを提案する. プロバスケットボールリーグを例に実験を行った結果,提案手法は既存手法より現実に即した能力推定が可能であり,また選手のスカウティングに用いる上で有効な性質を持ちうることを確認した. 本手法に基づくシステムの普及によって,スカウティングの効率化、選手市場の流動性の向上、チームと選手のミスマッチの減少など、競争レベルの向上とプロスポーツ業界の活性化が期待される.

  • 吉田 直矢, 武藤 敦子, 島 孔介, 森山 甲一, 松井 藤五郎, 犬塚 信博
    セッションID: 4F2-GS-10-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    近年,通販サイトにおける「おすすめ商品」のように個々のユーザーに対してそのユーザーにあった商品を推薦するレコメンドシステムが多く見られる.中でも,協調フィルタリングによる商品推薦手法は,顧客が購入した商品に関連のある商品を推薦する手法としてよく知られている.飲食店における協調フィルタリングを用いた追加オーダーの商品推薦を考える場合,推薦商品に時間的な要素を考慮していないため食後にも関わらずメイン料理が推薦される場合が考えられ,各商品の注文時間の傾向を考慮する必要がある.そこで本研究では,各商品の注文時間の分布をカーネル密度推定により算出することで,注文時間分布に基づいた商品推薦手法を提案する.実際の飲食店データに対して提案手法と従来の協調フィルタリングによる手法を比較した結果,提案手法の推薦精度が従来手法を上回ることを確認した.

  • 矢田 智裕, 大沢 英一
    セッションID: 4F2-GS-10-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    近年の検索アルゴリズムや推薦機能の発展,SNSの台頭により,ユーザの価値観や考え方が偏った方向に形成され,ときに社会全体として分断を招くという問題は今まで数多く議論されてきた.しかしその問題の難しさから,その影響を考慮したシステムの開発や方法論の提案について,一部の研究を除き,社会全体として具体的に取り組まれているとは言い難い.そこで本研究では,情報検索の観点から,過去の研究と既存の情報検索スタイルの分析をもとに,複雑ネットワーク分析におけるコミュニティ抽出と深層学習手法を利用して,多様な視点を提供する新しい検索システムの提案を行う.本システムには客観的な文脈情報を表示する機能と情報の関係性および俯瞰的な情報を表示する機能,コミュニティごとの検索機能がある.文脈情報はLSTMを利用した二つのモデルにより文章から抽出し,平均80%と74%の正解率,コミュニティ抽出にはLouvain法とcos類似度を応用し,高いクラスター係数とモジュラリティを実現した.また,SNSとの比較実験では,被験者全体の70%が本システム全体において多様な視点を感じたと回答した.

  • 開 航平, 鈴木 雅大, 松尾 豊
    セッションID: 4F2-GS-10-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
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    テニスにおける戦術分析のデータは現状人の手でアノテーションされており負担が大きい.よって本研究ではテニス動画からヒットした瞬間を正確に予測するヒット検出を行うことを目的とする. 先行研究では訓練データとテストデータで同じ環境のデータ使用しており,未知の環境の動画に対して適応されていない.したがって,本研究では実用性を考慮し,多様な環境の動画を訓練することで未知の環境のヒット検出の性能を向上させることを検討する. Transformerには大規模データを使用すると精度向上するという特徴があるため,これを用いることで上記の課題を解決できるという仮説を立てた.よって本研究ではTransformerを使用したActionFormerをモデルとして使用することを提案する. 実験ではテニスコートの手前と奥の選手それぞれでモデルを作成し,動画内ヒット検出の性能をF1値で評価した.先行研究では手前と奥それぞれの選手について0.636,0.538であったが,提案手法では0.762,0.738と精度が10%以上向上する結果となった.

  • —データ選別手法の適用—
    伊瀬 顕史, 馬野 元秀, 小東 清孝
    セッションID: 4F3-GS-10-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    ごみ焼却発電施設における燃焼は多くの複雑な要因が関係しており、ある場所の異常の前兆は他の場所に現れることが多い。そこで、多数のセンサに対して、各センサ間の関係をファジィ集合の関係として表現するファジィ関係マップを前に提案した。しかし、ごみの燃焼は非常に複雑であり、同じ燃焼状態と判断されるデータの一部に少し異なる状態のデータが入っていたり、状態に複数のパターンが存在することもある。 そこで、ある状態のデータ集合で作成したファジィ関係マップに対して、そのデータ自身の評価値を計算し、評価値が低いデータを除外することによりデータを選別する方法を用いる。安定状態のデータ集合に対して、データの選別を繰り返し行なった。 数回目までは元のデータよりも評価値が高くなったが、さらに選別を続けると元よりも評価値が低くなった。はじめに評価値が高くなったのは、元のデータ集合に少し異なる状態のデータが混在していて、それが除去されたからであると考えられる。その後、評価値が低くなったのは、安定状態に複数のパターンが存在し、データ数が少ないパターンのデータが除外され、そのパターンが識別できなくなったからであると考えられる。

  • 日暮 立, 坪内 孝太, 齋藤 恵二郎, 森野 周, 麻生 重樹
    セッションID: 4F3-GS-10-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    GPS搭載携帯端末を用いて位置情報が収集できるようになってから, その位置情報を活用しユーザの特性を把握する研究が盛んに行われている。本研究では, ウェブ検索行動データとユーザに紐づく位置情報を組み合わせて, ユーザの知りたい情報を抽出する手法を提案する。提案手法を用いて災害時にユーザが知りたい情報を抽出する実験を行い, 既存手法と比べて粒度の細かい情報の分析が可能であることを示す。

  • 大久保 順一, 吉田 龍人, 藤井 純一郎, 都築 雪乃
    セッションID: 4F3-GS-10-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    スマートシティの実現にむけて、交通流解析の需要が高まる中で、車両の属性情報を取得することにより高度な解析を可能とする方法についての基礎的な検討を行った。 オブジェクトディテクションの出力は一般に位置情報とクラス情報の2つを出力するがこれに属性を加える方法について検討した。

  • 今出川 祐亮, 沖 拓弥, 小川 芳樹, 趙 琛渤
    セッションID: 4F3-GS-10-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    建物の外観は,建物そのものや街路景観の印象に影響を及ぼす重要な要素である.しかし,建物外観の印象を定量的に評価でき,かつ汎用性の高い手法はこれまでになく,デザインは設計者の感覚や経験に依存している面が大きかった.そこで本研究では,街路全方位画像ビッグデータから,建物外観画像を機械的に抽出し,これを用いた印象評価Webアンケート結果を学習させることで,建物外観の印象評価推定モデルを構築することを目的とした.ここでは,東京都大田区内で撮影された12種類(用途6種類×向き2種類)からなる計1,000枚の画像を用いて無作為に1万ペアを作成した.アンケートでは,20歳代から60歳代までの男女計16,722人(延べ10万人)に対して,前述の画像ペアを無作為に提示し,22個の印象評価項目についての評価を5段階で回答してもらった.この結果を,モデル(ConvNeXt [Liu et al., 2022]を特徴抽出器としたSiameseネットワーク)に学習させたところ,22個の評価項目の平均正解率は78.6%と,良好な精度が得られた.さらに,建物外観とモデルによる印象評価値の関係について基礎的な考察を行った.

  • 木本 智幸, 松井 翔太, 園田 潤
    セッションID: 4F3-GS-10-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    道路下の空洞化現象による陥没事故などを未然に防ぐために、非破壊で検査できる地中レーダが数多く利用されている。しかし、地中レーダは空洞や埋設管等の地下物体からの反射波を画像化したものであり、反射物が空洞であるかを見極めることは容易ではない。そこで、地中レーダ画像を深層学習で学習させる試みが行われている。深層学習を行うには地中レーダ画像に加え、それが空洞であるかの正解ラベルも手に入れる必要があるが、正解ラベルは掘って調べるしかなく、大量の画像を集めることは不可能である。この問題に対処するために我々は、FDTD法による物理シミュレーションでレーダ画像を大量に生成する手法を試みてきたが、FDTD法は大きな計算機パワーを要するため数万枚の生成に数ケ月の時間を要する問題にぶつかっていた。そこで本研究では、FDTD法による少量のシミュレーション画像と条件付きGANの一種であるpix2pixを用いることで、高速に大量のレーダ画像を生成する手法を提案する。こうして生成された画像が有効であるかを確かめるために、生成されたレーダ画像をCNNで学習させた結果、識別率が向上することが分かった。

  • 幼児の体調観察AI
    淺井 清美, 富士 翔太, 船田 直輝, 佐藤 希海, 武井 美優, 古川 琴音, 菅原 未来
    セッションID: 4G2-OS-24c-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    社会問題となっている保育現場での保育放棄や児童虐待などを幼児の体調の変化から予測するため、幼児の感情認識、表情、音声、行動、体温のデータを人工知能の学習データに利用し、人工知能でAI予測 体調観察を行う。

  • 岸本 大輝, 杉浦 巧, 山田 悠司, 伊藤 千輝, 荒牧 大樹, 栗原 聡
    セッションID: 4G2-OS-24c-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    コミュニケーションがオンライン中心となるリモートワーク環境では,意思疎通を通じたストレスの把握が行いにくい.そのため,業務を継続しながら実施できるリモートワーカーのストレス検知が重要となる.今回,この問題へのアプローチとしてPC操作ログ分析と表情分析に着目した.本研究では,リモートワークにおけるPC操作特徴量・表情分析による感情推定値とストレスの関係を明らかにすることを目的としている.まず,心拍センサ・PC操作ログ取得プログラム・Webカメラからデータを取得して加工・統合の処理を行う環境を構築した.PC操作ログに関しては,キーボード,マウス,ウインドウの操作を取得する.PC上で行うタスクを設定した上で,疑似的にオフィスワーク及びリモートワークを実施し,データの取得を行った.実験で得られたデータの分析結果として,左クリックの回数や嫌気,悲しみの感情推定値がストレスの変化に関係していることが示唆されたが,どれも弱い相関であった.しかし,業務に慣れるまではリモートワークではなくオフィスワークを実施することでストレスが軽減するという,リモートワークを実施する上で重要となりうる知見が示唆された.

  • 澤村 勇輝, 谷津 元樹, 森田 武史, 江上 周作, 鵜飼 孝典, 福田 賢一郎
    セッションID: 4G2-OS-24c-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    自然言語文中のエンティティ名をWikidataなどの大規模知識グラフのリソースと対応づけるタスクであるエンティティリンキング(EL)は,質問応答などの基盤技術として注目されている.最先端のEL研究は英語を対象としており,日本語を対象としたEL研究は少ない.ELモデル構築には言語モデルや知識グラフ埋め込みを利用しており,日本語ELモデルを構築するにはこれらの日本語対応が必要となる.本研究では,英語ELモデルを日本語対応するための課題の分析を行う.まず,Wikidataを対象とした英語ELモデルであるPNEL(Pointer Network based Entity Linker) を再利用し,言語依存の埋め込みを変更することにより,日本語ELモデルを構築する.次に英語データセットであるwebQSP,SimpleQuestions,LC-QuAD2を日本語に翻訳し,日本語と英語ELモデルの比較評価を可能にする.最後に,埋め込み手法の観点からELモデルの言語間の精度差を分析し,日本語ELモデル構築の課題を考察するとともに,今後の展望について述べる.

  • 田中 励雄, 和田 唯我, 杉浦 孔明
    セッションID: 4G2-OS-24c-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    日本語における画像キャプション生成タスクでは,BLEUやMETEORのようなn-gramに基づく自動評価尺度が主に用いられている.しかし,これらの評価尺度は人間による評価との相関が高くないことが報告されている.そこで,日本語を評価可能なシーングラフに基づく自動評価尺度としてJaSPICEが提案されてきた.しかし,JaSPICEは一般的な画像生成タスクにおいてのみ検証が行われており,指示文付与タスクにおける有用性は検証されていない.またJaSPICEではエラーの分析も行われておらず,指示文付与タスクにおけるJaSPICEの解析とエラー分析は有益である.したがって,本論文では指示文付与タスクにおけるJaSPICEの解析および一般的な画像生成タスクにおけるエラーの分析を行う.実験の結果,JaSPICEはベースライン尺度と比較して人間による評価との相関係数が高いことを確認した.

  • 古崎 晃司, 江上 周作, 松下 京群, 鵜飼 孝典, 川村 隆浩, 福田 賢一郎
    セッションID: 4G2-OS-24c-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    ナレッジグラフを用いた推論は,AIシステムの説明可能性を高め,より適切なAI技術の利用に貢献するものとして期待されている.セマンティックWebとオントロジー研究会では,そのようなナレッジグラフを用いた推論・説明生成に関する技術の開発を促進すると共に,それらの技術を広く共有することを目的とした技術コンテスト「ナレッジグラフ推論チャレンジ」を2018年より4回にわたって日本国内にて開催してきた.さらに,その成果をより広く普及するために,2023年には第1回の国際版ナレッジグラフ推論チャレンジを開催するに至った.これらのチャレンジでは,シャーロック・ホームズの推理小説を題材としたナレッジグラフを構築,公開し,それぞれの小説における犯人を推論・推定すると共に,その理由を説明することをタスクとしている.本発表では,国際版の推論チャレンジの開催報告を通して,ナレッジグラフを用いた推論技術の現状と課題について考察する.

  • 野村 彩乃, 大野 美喜子, 北村 光司, 西田 佳史
    セッションID: 4G3-OS-24d-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    わが国では急速な高齢化に伴い,高齢者の室内での転倒事故が増加傾向にある.室内での転倒事故の多くは,日常空間内の日用品の近くで起こっている.このような事故の原因の1つに,加齢に伴い必要となる体重の支持やバランス保持のため手を周辺環境に突く身体保持行動を見込んだ製品・環境デザインになっていないことが挙げられる.高齢者の生活機能が多少変化しても屋内で安全に生活できるような製品・環境設計が喫緊の課題である.本研究の目的は,生活機能が変化しても安全に生活できるような製品・環境設計を支援するために, 体重の支持やバランス保持のため手を周辺環境につく位置・力(身体保持力場)を可視化するシステムを開発することである.骨格認識技術を搭載したRGB-Dカメラとウェアラブル力覚センサを用い,身体保持力場を起点に身体保持特性を分析するツールの開発を行った.システムの性能評価のため,日常環境を模した実験室環境にて実験を行い,日用品に対する身体保持力場を可視化可能であることを確認した.

  • 松尾 榛夏, 石川 慎太朗, 杉浦 孔明
    セッションID: 4G3-OS-24d-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    花瓶やドアなどの物体を元の位置に再配置することは,生活支援ロボットにとって基本的なスキルの1つである.このような物体再配置タスクでは,目標状態と現在の状態に応じて再配置が必要な物体を検出することが重要である.本論文では,再配置すべき物体のマスク画像を生成するRearrangement Target DetectionのためのCo-Scale Cross-Attentional Transformerを提案する.また,複数のCoaT serial blockからなるSerial Encoderおよび目標状態と現在の状態の関係をモデル化するCross-Attentional Encoderを導入する.本手法を新たに作成したRTDデータセットで検証した結果,mean IoUとF<sub>1</sub>-scoreにおいて,本手法がベースライン手法を上回った.

  • 北村 光司, 大野 美喜子, 西田 佳史
    セッションID: 4G3-OS-24d-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    日常生活では、生活機能変化やそれによって生じる事故などの課題が起きている。これらの課題の把握や解決のために、病院などの施設で収集されるデータを用いたり、ウェアラブルセンサを用いる、といった取り組みが行われてきた。しかし、これらのアプローチは、個人の生活環境とは切り離されており、個人に合わせた課題の把握が難しい。そのため、個人の生活環境を含めて、個人の生活状況を把握することで、個人に合わせた生活機能変化を把握したり、事故などのリスクの解決策を検討することができると考えられる。しかし、個々の生活環境に合わせてデータ収集システムを構築することは難しい。著者らはこれまでにRGBDセンサと仮想センサを用いて、個々の環境に合わせた生活データ収集システムを提案している。仮想センサは、三次元点群データ上で、人と物体とのインタラクションなどのイベントを検出するモジュールであり、これらを組み合わせることで生活状況を把握可能にするものである。本稿では、RGBDセンサと仮想センサを用いた手法を提案し、介護施設や一般家庭で取得したデータを対象に行った生活状況の分析について述べる。

  • 木村 拳己, 中嶋 翼, 出原 直也, 笹嶋 宗彦
    セッションID: 4G3-OS-24d-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    現在日本では,健康診断で特定保健指導対象者と診断された人の中で,半数以上が特定保健指導を受診しておらず,糖代謝異常で受診勧奨を受けた患者のうち35%しか受診していない.また,企業や自治体は糖尿病患者に対して生活習慣病改善のために細かいプログラムを立てるが,糖尿病患者はそれらを遂行できる人がほとんどいない.その原因として,生活習慣病になる人はそもそも日常生活において自己管理ができない人が多いことと,実際に症状が重症化してしまった時のイメージができず自分事として捉えられないことが挙げられる.本研究では,糖尿病予備軍が定期的な健康診断や特定保健指導を自発的に受診し,日常生活における健康状態を維持,促進することの支援を目的として,糖尿病に関する情報を提供する一問一答形式のチャットボットをデザインする.また,デザインを基にチャットボットを試作し,意図した効果が得られるかを検討する.

  • 池谷 竜一, 西田 佳史
    セッションID: 4G3-OS-24d-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    近年、スマートホームの普及によって日常生活空間に多数の計測機器が存在するようになった。その中でもカメラは最も基本的な要素であり、様々な用途で広く利用されている。 しかしながら、高齢者の身体機能を計測する計測機器としては依然として力センサが用いられている。力センサは複数の種類が提案されているが基本的には物理センサであるため、計測範囲が限定される点や特殊なウェアラブル機器を装着する必要がある。 そこで本研究では、カメラを用いた外部から計測可能な形状変形情報をもとに、外力の推定を行う新たな力センサの原理を提案する。 FEMを用いて形状変形情報と外力を対応させるデータセットを作成し、深層学習によって関係性を学習させた。また、実際の画像から抽出した形状変形情報を深層学習モデルに入力することで外力の推定を行った。 データセットを用いた複数の検証を行い、形状変形情報に基づく外力推定が可能であることを確認した。

  • 上田 亮
    セッションID: 4H2-OS-6a-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    本稿の主目的は、シグナリングゲーム最適化の際に用いられるエントロピー正則化項という補助目的関数に着目し、その暗黙の報酬関数を示すことにある。シグナリングゲームとは、言語創発の分野で頻繫に用いられる環境設定であり、非常に簡素なコミュニケーションモデルである。強化学習の手法を用いてシグナリングゲームを最適化する際には、エージェントの探索を補助するために、エントロピー正則化項という補助関数が用いられる。ただし、この補助関数はアドホックに導入されるものであり、そこに暗に仮定されている報酬関数は不明瞭である。また、それ故に当分野における数学的な議論が妨げられている可能性もある。そこで本稿では、エントロピー正則化項の暗黙の報酬関数を明らかにすることで、エージェントの最適化対象をより明確なものとする。また、類似した補助関数であるエントロピー最大化項との関連についても触れる。本稿の貢献が、言語創発分野における数学的な議論を発展させていく上での端緒となることを期待する。

  • 奥村 亮太, 谷口 忠大, 萩原 良信, 谷口 彰
    セッションID: 4H2-OS-6a-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    人々がコミュニケーションを通じてどのように記号を発明し,共有するかは,記号創発システム研究の中心的な問題である.人間のコミュニケーションを被験者実験を用いて観察,分析し,我々は名付けゲームを用いたカテゴリ形成課題において,全体的にメトロポリス・ヘイスティングス法によって導出された受容確率が高いほど人間が受容する割合が高くなることを示した.しかし,人間が他者からの名付けをそのような受容確率で名付けを受け入れているのかについて統計的に検定できていなかった.本稿では,メトロポリス・ヘイスティングス法によって導出される受容確率で人間が他者からの名付けの受容・棄却の判断をしているのかの検証を目的とする.人間にカテゴリ形成課題を伴う名付けゲームを行わせ,名付けの受容・棄却の判断を観察し,人間の判断のモデルとして考えられるいくつかのモデルと比較した.その結果,人間は比較したモデルの中で,メトロポリス・ヘイスティングス法を用いたモデルに一番近い受容・棄却の判断をしていることが示された.

  • 加藤 大地, 上田 亮, 宮尾 祐介
    セッションID: 4H2-OS-6a-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    本稿の目的は、最大限に簡素化された創発言語接触モデルにおいて生じる言語の、クレオール単純性(「異なる言語同士を接触させた際に生じる言語が、単純になる傾向がある」という性質)と構成性(「単語をあるルールに従って組み合わせていくことで、多様な事象を表現できるようになる」という性質)について分析することである。先行研究として、創発言語を用いて言語接触現象をシミュレーションし、クレオール単純性の再現に成功した例がある。しかし、先行研究内のモデルが煩雑であり、言語同士の接触自体が観測結果に本質的に寄与しているのか、単に彼らのモデルの構造やゲームの設定が偶然生み出した結果なのか、判別し難かった。そこで我々はまず、最大限まで簡素化されたモデルを設計し、モデルを使って創発する言語がそれでもなおクレオール単純性を持つことを、複数の指標を使って確かめた。さらに、言語接触により言語の構成性がどのように変化するのかを可視化し、(1)学習開始直後に構成性は大幅に上昇すること、(2)接触前と接触後の言語で構成性の推移の仕方が異なること、(3)接触後の言語の方が最終的に高い構成性を持つようになることが分かった。

  • 松井 悠太, 谷口 彰, 萩原 良信, 谷口 忠大
    セッションID: 4H2-OS-6a-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    本稿では、交差状況学習による人間の語意の学習を模倣する計算モデルを提案する。人間は色や形などの属性に関する観測情報に基づいてカテゴリを形成し、単語の意味を学習する。本研究では、画像中の属性を理解し、属性ごとのカテゴリと単語の関係を学習する手法を提案する。この手法は交差状況学習が可能なCSL-PGMと、教師なし学習でDisentanglementによる属性の理解が可能なβ-VAEを統合したものである。実験では、5つの属性を持つ画像と単語列からなるデータセットに対してモデルを学習させた。その結果、99.9%の単語について正しく属性を理解した結果を得た。また、単語列から画像を推論する際の正答率は87.0%であり、既存のマルチモーダル生成モデルを上回った。

  • 小田倉 史麿, 若林 啓
    セッションID: 4H2-OS-6a-05
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    共同注意は,ヒトの言語の学習において重要な役割を果たしていると言われている.このことに着目して,近年,共同注意を人工知能の言語理解に利用する研究が行われている.これまでの研究では,静止画像内の物体と語を対応づける際の共同注意の有効性は示されているが,画像系列(動画)内の物体の動作と自然言語文を対応づける際の共同注意の利用は検討されていない.本研究では,エージェントが2次元盤面上を動く様子を描画した画像系列を入力として,その主語と動作を表す自然言語文を生成するタスクを設計し,このタスクにおいて訓練者の共同注意を訓練に利用する深層学習手法を提案する.人工的に生成された共同注意を用いた実験の結果,共同注意を訓練時のみに参照した場合の精度は向上しなかったが,共同注意を訓練時およびテスト時に参照した場合には,顕著に精度が向上した.

  • 記号創発ロボティクスと言語進化の新展開に向けて
    谷口 忠大
    セッションID: 4H3-OS-6b-01
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    本発表では複数のエージェントが観測を得ながら言語ゲームを行うことを通して記号システム(言語)を組織化していく記号創発システムの構成論に関して概説する。特に確率的生成モデルに基づき、社会的な表現学習としてコミュニケーション創発をモデル化するアプローチについて説明し、これから得られる集合的予測符号化仮説について紹介する。その一般性や拡張可能性について述べ、それが導く記号創発ロボティクスと言語進化の新展開について議論する。

  • 李 凌寒, 上田 亮, JASON Naradowsky
    セッションID: 4H3-OS-6b-02
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    本研究では、創発言語に基づいてコミュニケーションを学習するエージェントに、より人間に解釈しやすい言語を獲得させるために、環境中の特定の概念に明示的に注意を向けることのできる仕組みを与える。人間は何かしらの物事や状況を、それを構成する要素に分解した上で、それぞれの要素を単語として表現することができる。この直感を元に、我々は指示ゲームにおける送り手/受け手に注意機構を実装し、それにより構成性と解釈可能性がより高い言語を獲得することができることを示す。注意機構から得られる重みは、創発言語におけるそれぞれのシンボルと、入力オブジェクトの構成要素の間の対応を示し、人間がエージェント間のコミュニケーションを理解する助けとなる。本研究の結果は、注意がより人間らしい創発言語を開発するための有望なメカニズムであることを示唆している。

  • 確率的生成モデルに基づくマルチエージェント記号創発の一般化
    犬飼 惇, 谷口 忠大, 萩原 良信, 谷口 彰
    セッションID: 4H3-OS-6b-03
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    エージェント集団がコミュニケーションや認知のための記号体系をボトムアップ的に構築するシステムを記号創発システムと呼ぶ.記号創発システムの関連研究として,犬飼らは3者のエージェントにおけるMetropolis-Hastings naming gameに基づく名付けゲームの計算モデルを提案した.本研究では,Metropolis-Hastings naming gameに基づくNエージェント版名付けゲームのモデルを提案した.N-1エージェント間の名付けゲームはマルコフ連鎖モンテカルロ法のサンプリング手順とみなすことができるという考えに基づいて,モデルをマルチエージェントに拡張した.名付けゲームの各反復において,各エージェントにおけるカテゴリのARIと,各エージェントにおけるサインのカッパ係数を計算し,合成データと実画像データセットを用いて,各評価値の振る舞いが変化するかどうかを検証した.4エージェントの名付けゲームは正常に動作し,それぞれがうまくカテゴリを形成し,サインを共有できることが確認された.

  • 浅野 誉子, 鈴木 麗璽, 有田 隆也
    セッションID: 4H3-OS-6b-04
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/07/10
    会議録・要旨集 フリー

    近年生成モデルを用いたコミュニケーション創発過程への接近が注目されている。本研究は会話する人々が創る集団形成の理解のため、生成モデルに基づき雑談するエージェントの文化形質進化モデルを構築した。社会的な親密度を近さで表現した2次元空間上に個体が存在し、会話トピックの選好性を表す単語であり不変の遺伝形質(個性)と他者から受け取る複数の文化形質を持つ。それらを基に文章生成AI(GPT-2)で文を生成・発話し、近傍個体との発話中の単語共有度が閾値より大きい(小さい)場合に接近(離反)する。さらにごく近くの個体の発話からトピック単語を受け取る文化形質伝達が生じる。極性辞書におけるポジティブあるいはネガティブな単語を個性として持つ個体が各半数存在し文化形質伝達がない場合、複数の小個体群とそれに接近離反を繰り返す個体が生じ、前者はポジ、後者はネガ個体である傾向があった。これは、トピックの極性で発話の安定性や一般性が異なることを示唆する。文化形質伝達を導入した場合、この傾向が弱まり集団全体で交流する中で、極性に関係なく多くの個体に共有される主要な文化形質が生まれる等の傾向が観察された。

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