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田中 久温, 野崎 裕二, 松倉 悠, 坂本 真樹
セッションID: 4T2-GS-10-02
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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近年VTuber(バーチャルYouTuber)の人気は増しており,VTuberの人数は2万人を超えた.多くのVTuberがいる一方で,好みのVTuberを探す方法は少なく,VTuber推薦の研究が必要である.しかし,動画内容を考慮した動画推薦の研究は少ない.また,VTuberの文化的研究は多いが,データから分析した研究は少なく,VTuberの動画データを分析したものはない.本研究は,VTuber動画の印象分析を行った初めての研究である.まず,印象データセットの構築のために,798名のVTuberの自己紹介動画に対して,オノマトペと日本語版 Ten Item Personality Inventory(TIPI-J)を用いてアノテーションを行い,オノマトペとTIPI-JからVTuberの印象ベクトルを計算した.その後,パーソナリティ推定の既存研究を参考に,VTuberの画像と音声特徴から,印象ベクトルを推定するモデルを構築した.目標の精度には及ばなかったが,VTuberの印象推定にはマルチモーダル情報を使う必要があることなどが示唆された.
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三浦 温樹, 澤田 隼, 桂田 浩一, 大村 英史
セッションID: 4T2-GS-10-03
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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昨今のコロナ禍の影響により,オンラインや動画による授業を受ける頻度が急激に高まった.オンラインや動画による授業は場所を選ばずに受けられるため,自室などの誘惑の多い環境で受けることが多い.このような環境下では,ついスマートフォンで通知を確認したり,部屋にある授業と関係のない本や漫画を手に取ってしまったりなど,授業への集中力が欠如しがちになる.この問題を解決するために,本研究では駄洒落を用いて授業に集中させるシステムを提案する.駄洒落は言葉遊びの一つで,その楽しさやおかしさから聴取者の注意を引く.この機能を利用し,提案システムでは授業における重要な単語から駄洒落を生成し,ユーザの注意を授業動画に引きつけ集中力を向上させることを目指す.提案システムの検証実験により集中に関する一定の効果が得られたことを確認した.
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関 キン, 水田 孝信, 八木 勲
セッションID: 4T2-GS-10-04
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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ETF(Exchange Traded Funds, 上場投資信託) は,多くの株式や債券などに分散投資した投資信託(ファンド)で,証券取引所で売買できるため多くの投資家に広く普及した.ETF は組み入れている原資産をすべて集めたものと交換ができるので,ETF と組み入れ原資産に価格差があるときに,安いほうを買い,高いほうを売って価格差を利益とする取引(裁定取引)が行われている.しかし,このような裁定取引がETF市場や原資産市場の流動性に与える影響についてこれまで詳細に議論されてこなかった.本研究では,2つの原資産とそれら合計と同じ価値のある1つの ETF の3つの市場からなる人工市場を構築し,原資産と ETF の間で裁定取引が実施されるときとそうでないときで流動性にどのような違いがあるのかを,代表的な流動性指標 (Volume,Tightness,Resiliency,Depth)を利用して検証した.
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加茂 碧唯, 石坂 敢也
セッションID: 4T2-GS-10-05
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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小売業において,商品管理や棚割り作業の効率化のために,商品棚にある商品をAIで特定したいというニーズが高まっている.実店舗の商品棚画像を用いて商品物体検出モデルを学習する際に課題となるのが,大量の商品棚画像の収集とアノテーション(一つ一つの物体に位置とラベルを付与する作業)に掛かる労力とコストである.本研究では,商品種別ごとの陳列特性,販促物等の障害物,照明・画角・手振れに起因する撮影品質のバラツキ,などに関する事前知識を活用しながら,商品棚を構成するパーツ画像を合成することで,実物に近い疑似商品棚画像を自動生成するシステムを構築した.疑似商品棚画像を最新の物体検出モデルに学習させた結果,実店舗の商品棚画像における代表的な商品カテゴリの平均検出性能はAP=96%を達成し,実用レベルの性能を実現した.
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坂上 翠, 畑井 梨里衣, 穂積 佳, 村井 源, 迎山 和司, 平田 圭二, 田柳 恵美子, 吉田 博則
セッションID: 4T3-GS-10-01
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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本稿では,三面図を中間表現として用いた,人工知能と人間のゲームのキャラクターデザインにおける協調作業を提案する.ゲームキャラクターデザインは熟練者でも労力のかかる創造活動である.近年人工知能を取り入れてデザインの効率化や創造の手助けを図る例は見られるが,ゲームシナリオに基づいたキャラクターデザインに注目した例は少ない.そこで本稿では,人工知能と人間の協調作業による,キャラクターに関する物語や設定が用意されていることを前提とした,キャラクターデザイン手法の探索と実践を目標とした.まず予備実験として,テキストから3次元モデルを生成する手法を試み,その制約や問題点を明らかにした.次に,本稿が提案する三面図を中間表現とするキャラクターデザイン手法を試みた結果,多様な出力でかつ人間にも扱いやすく,また著作権的問題をある程度回避できる可能性が示唆された.
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坂本 珠凜, 西村 秀幸, 入舩 真誠, 幸崎 駿祐, 吉井 史夏, 村井 源, 迎山 和司, 田柳 恵美子, 平田 圭二, 吉田 博則
セッションID: 4T3-GS-10-02
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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物語の登場人物には,物語中での時系列と異なる過去の背景的な経緯が設定され,その経緯によって読者に登場人物の行動への理解や共感を促す効果などを与える場合がある.本研究ではそのような登場人物の過去の経緯を背景史と呼ぶこととする.近年急速に研究が進められている物語の自動生成技術によって,各ジャンルに適合したプロットを生成することは可能となったが,物語に深く関連するキャラクターの属性や背景史などの設定を自動生成する試みはあまりなされていない.そこで本研究では,特定のジャンルに限定して,複数の評価の高い既存作品のキャラクターの特徴と背景史をデータ化し,因子分析によって4種類の背景史のパターンを抽出した.また,抽出されたパターンに沿ったプロンプトをコンピュータゲームのシナリオに合わせて作成し,大規模言語モデルを用いてキャラクターの背景史の文章自動生成を行った.さらに,自動生成された背景史を人間が校正し,ゲームシステムへの実装を行った.
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幸崎 駿祐, 吉井 史夏, 坂本 珠凜, 西村 秀幸, 入舩 真誠, 村井 源, 平田 圭二, 吉田 博則, 迎山 和司, 田柳 恵美子
セッションID: 4T3-GS-10-03
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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コンピュータゲームにおいて,プレイヤーが物語中の選択肢によってエンディングが変化するマルチエンディング方式も広く用いられている.しかしマルチエンディングの構造に物語論の観点から取り組む研究はまだ多くなく,物語のシナリオから複数のエンディングの自動生成を行う研究もあまり行われていない.そこで本論文では,異世界冒険譚のジャンルから評価の高い既存作品51作を選択し,作中のエンディングをデータ化して因子分析を行い,「自分のことを優先的に考え帰還するエンディング」等の6種類のパターンを抽出した.また大規模言語モデルを用いて,抽出されたパターンに沿ったプロンプトを作成し,シナリオのエンディングのベースとなる文章の自動生成を行った.さらに,自動生成された文章を人間が調整し,ゲームシステムへの実装を行った.
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齊藤 悠仁, 村井 源
セッションID: 4T3-GS-10-04
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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近年,デジタルゲーム分野の工学的な研究が進んでいる。しかし,キャラクターの成長の仕方を体系化した,育成システムの自動生成を目的とした研究はほとんど進められていない.そこで,本研究では,プレイヤーの飽きを防ぐための育成システムのメカニズムの明確化及び,育成システムの自動生成に向けた,育成要素の分類と特徴の摘出を行なった.既存作品における,キャラクター成長時に使用可能になる要素の一つであるスキルを抽出し,22種類のタイプに分類した.さらにゲーム内の時系列を序盤,中盤,終盤に分け,スキルを獲得するタイミングの傾向の分析を行った.各作品,時系列間の比率,χ2乗検定及び残差分析を比較した結果,各作品に共通した傾向として,「弱体補助」「状態異常」が減少傾向,「特殊攻撃」「強化補助」が増加傾向にあることが確認された.本研究の結果は,プレイヤーの飽きを防ぐためのゲームシステムの設計に応用可能だと考えられる.
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吉井 史夏, 新屋 拓海, 田中 悠人, 本前 斗梧, 住吉 聖也, 穂積 佳, 坂上 翠, 畑井 梨里衣, 小林 裕汰, 菊地 陵雅, 高 ...
セッションID: 4T3-GS-10-05
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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近年人工知能により自動生成を行う研究が急速に進んでいる.しかし,画像や音楽などの各分野において人工知能によって自動生成を行う,または創作を補助する研究が進められている一方,複数の分野の自動生成を統合的に実践した例はまだ多くない.本研究では,様々な表現を兼ね備えた総合芸術ともいえるコンピュータゲームにおいて,人工知能による異なる複数の要素の自動生成と利用者による取捨選択を行い,それらを一つの作品として統合したゲームシステムを構築することを目的とした.具体的には,マップに沿った「お使い系」ゲームギミックの自動生成,キャラクターデザインの自動生成,人型ではないキャラクターの3Dモデルの自動生成,シーンに合った曲の選択や曲繋ぎの自動化によるインタラクティブミュージックの自動生成,メインシナリオに基づくマルチエンディングの自動生成,キャラクター設定に基づく各キャラクターのバックグラウンドストーリーの自動生成を行い,これらの要素を統合したアドベンチャーゲームシステムを構築した.
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喜多野 広貴, 村本 陽介, 杉山 将, 廣島 雅人
セッションID: 4U3-GS-1-01
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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異常検知等の実問題を考えた場合に,ラベルの付与されたデータを十分な量用意することは,困難であることが多い.これに対してPU分類は,ラベルが付与された正例データとラベルの付与されていない正例と負例の混合データから二値分類器を学習する手法であり,このようなデータ収集コストの問題を解決することが期待できる.不均衡データに対して分類誤差を最小化して学習した分類器は,予測ラベルが多数クラスに偏りやすいという問題がある.このような問題に対して,AUCを最適化することで対応する方法があり,PU分類においてもAUC最適化を行う研究が存在する.本研究においてPU分類におけるAUC最適化を行った際に,分類クラスを決定するための閾値が定まらず,予測ラベルが一方のクラスに偏るという問題が発生した.この問題の解決に向けて,予測ラベル中のクラス割合に関する補正項を損失計算式に追加する学習方法を考案し,その検討結果を報告する.
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加納 龍一, 杉山 麿人
セッションID: 4U3-GS-1-02
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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Soft Treeは、勾配法を用いて分割規則を更新する決定木の変種である。Soft Tree Ensembleの挙動を理論的に解析するためにNeural Tangent Kernelを活用する枠組みが提案されてきたが、既存研究における理論は完全二分木に対してのみ適用可能であり、任意の構造をもった木に対しては適用ができなかった。本研究は、Soft Tree Ensembleが誘発するNeural Tangent Kernelに関する理論を任意の二分木構造へ対して拡張する。この結果を用いることで、各深さにおける葉の数が同じであれば、たとえ非同型の木であっても関数空間における学習挙動や汎化性能は全く同じになることを発見した。これにより、木構造に関する探索空間を大幅に削減することが可能となる。
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方 鐘熙, 黄 健明, 蘇 迅, 笠井 裕之
セッションID: 4U3-GS-1-03
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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Weisfeiler-Lehman(WL)テストは,グラフカーネル,グラフの尺度,グラフニューラルネットワークなどのグラフの機械学習モデルでよく用いられるアルゴリズムである.しかし,グラフ構造の一貫性にしか着目していないため,構造情報を捉える能力が不十分である.その結果,この制約がWLテストに基づく既存の手法の性能を妨げている.具体的には,WLテストを用いて定義されたグラフ間の類似度や距離は粗い尺度であり,構造の違いを正確に反映することができない.本研究では,この問題を解決するために,新しいグラフ距離を提案する.この距離は,従来の距離手法では困難であった微細な構造的差異を捉えることが可能である.我々は,距離の検証実験やグラフ分類実験を通して,その優れた性能を実証する.
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松島 ひろむ
セッションID: 4Xin1-01
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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ヴィジュアルエンティティリンキングは、画像中の物体と知識ベース上のエンティティを紐付けるタスクである。画像に付加した対象物体に関する信頼性の高い情報は、画像質問応答、画像キャプション生成などに応用できることが期待される。しかし、既存データセットは、リンキング先がカテゴリレベルである、カテゴリ数が限られている、ラベルあたりの画像数が少ない、知識ベースIDが付与されていない、といった問題がある。 本研究では、既存データセットの問題点を解決したデータセットの作成を行う。8つのカテゴリについて、ウィキメディア・コモンズから各カテゴリに属するエンティティのページを収集し、エンティティ名、ウィキデータID、画像データを取得する。収集した画像に対し物体検出器を利用し、カテゴリ毎にクリーニングを行う。作成したデータセットは、リンキング先がエンティティレベルであり、複数カテゴリのデータを持ち、1ラベルあたりの画像枚数が多く、エンティティ名だけでなく知識ベース上のノードを一意に特定するIDを持つ。また、作成したデータセットの分析、クリーニングの精度検証、本データを用いた画像認識モデルの訓練・テストを行う。
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クリニック予約対話を例に
邊土名 朝飛, 友松 祐太, 佐々木 翔大, 阿部 香央莉, 乾 健太郎
セッションID: 4Xin1-02
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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クリニック予約など、何らかのタスク達成を目的をとしたカスタマーとの接客では、オペレーターはカスタマーに対し提案や質問、説明を行い、場合によっては妥協するよう交渉する。 このような柔軟なタスク指向対話システムを実現するためには、多様かつ大規模な対話データセットが必要である。 大規模に対話データを収集する手段としてクラウドソーシングがあるが、単調な対話が行われないようインストラクション設計に注意を要する。 本研究では、多様な対話データの収集を目的として、オペレーター役とカスタマー役のクラウドワーカーそれぞれに異なるインストラクションを生成・提示し、対話コーパスを構築した。 このコーパスは、クリニック予約を対象とした約100対話分のデータからなる。 また、構築した対話コーパスを分析し、より多様なタスク指向対話データの収集に向けた課題と知見を報告する。
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田村 光太郎, 北内 啓, 高山 温
セッションID: 4Xin1-03
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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株式会社ユーザベースが提供する経済情報プラットフォーム「SPEEDA」保有のニューステキストデータを利用し、本文に含まれる企業情報を固有表現とみなし抽出を試みた。提案手法は固有表現として抽出された企業名は、抽出部分の周囲にある形態素の情報を利用し、また略称等の表記ゆれを自動生成した企業名辞書とのマッチングを行った。それにより、ニューステキスト情報から企業名とされる情報を抽出し、抽出されたさまざまな企業名を同一企業として特定する。この方法により、企業名の抽出タスクの精度を改善した。
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坪内 孝太, 日暮 立, 藤島 新也, 麻生 重樹
セッションID: 4Xin1-04
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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災害発生時に被災したユーザの時々刻々と変化する情報ニーズを把握することは非常に重要である。スマートフォンから得られる位置情報(場所)と検索情報(情報ニーズ)を統合的に解析する事例があるが、災害に特化した解析事例、また時系列の変化に着目する事例はない。 本研究は、過去の実際の災害を事例に、被災した地域のユーザの位置情報と検索履歴情報を解析し、各地域にはどのような避難のシグナルがあるのかを調べた。具体的にはまず位置履歴情報を用いて災害発生時に被災地域にいたユーザを抽出し、抽出されたユーザに特徴的なクエリを機械学習により導出した。 2022年の台風14号の被災データを調査し、主要交通機関の運行状況、地元のスーパーの閉店情報などが、避難のシグナルとして検出された。また、避難シグナルの地域による違いも確認できた。ユーザのコンテキストにあった情報提供により、災害時の適切な避難行動の誘発を実現できる。
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小林 恵大, 小山 康平, 成松 宏美, 南 泰浩
セッションID: 4Xin1-05
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
学術論文の調査や執筆を支援するため,読むべき論文リストを推薦する論文推薦の研究が盛んに行われている.本研究では論文推薦において,読むべき論文リストだけでなく,その推薦理由も提示することを目的としアブストラクト(要旨)の分類を用いた手法を提案する.従来手法では,検索クエリとなる論文と推薦候補である論文集合との類似度は全体的な近さで判断しており,推薦の根拠を提示することは難しい.研究者の実用支援では,目的,アプローチなど,どの観点が近いということまで合わせて提示することが期待される.そこで本稿では,要旨の各文を背景,手法,結果などの観点で分類し,引用・被引用関係にある論文が観点ごとに分類できるかの分析と,その観点ごとの類似度に基づく論文推薦手法の提案・検証を行う.分析,検証の結果,観点ごとの類似度に基づく手法の有効性と従来手法と組み合わせることによる性能向上の可能性が示された.
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山本 和太郎, 東山 翔平, 大内 啓樹, 大友 寛之, 井手 佑翼, 進藤 裕之, 渡辺 太郎
セッションID: 4Xin1-06
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
コロナ禍における旅行形態の変化と相まって,観光サービス提供者・利用者の双方にとって,旅行者が訪問した場所や順序といった移動軌跡情報の把握と活用がこれまで以上に重要である. 我々は,旅行記から移動軌跡情報を読み取り,地図上に描き出す移動軌跡解析システムの実現を目指しており,その第一歩としてシステムの学習・評価に利用可能なデータセットを構築している. 具体的には,「地球の歩き方旅行記データセット」の日本語旅行記に対して,書き手が訪問した場所とその訪問順序についてのアノテーションを行っている. 本稿では,特に訪問順序に注目し,アノテーション基準の設計と,試験的に行ったアノテーションの分析結果について報告する.複数人で訪問順序のアノテーションを行ったところ,F1値0.8程度と高い作業者間一致率が得られた.また,不一致事例の分析を通じて,基準の精緻化に向けた課題が明らかとなった.
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小原 百々雅, 相馬 菜生, 高橋 舞衣, 倉光 君郎
セッションID: 4Xin1-07
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
プログラミング時に発生するエラーは、初学者にとって解決が困難であることが多く、学習継続の障壁となる。我々は、大規模言語モデルを活用し、エラー解決のヒントを提示したり、エラーの原因となるコードを修正することで初学者のエラー解決を支援するプログラミング支援に向けて取り組んでいる。本発表では、エラー解決の支援を実現するエラーコーパスの整備と、エラーコーパスを大規模言語モデルに学習させることで構築したAIモデルについて報告する。
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是枝 祐太, 森下 皓文, 今一 修, 十河 泰弘
セッションID: 4Xin1-08
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
プログラムコードの再利用はソフトウェア開発における基本的な生産性向上方法であるが,コードレポジトリの説明文 (readme) は整備コストが高く,しばしばreadmeが整備されないことがコードの再利用を妨げている.近年報告された研究は関数・クラスなど数十行のコードに具体性の高いコメントを付与するが, readmeの生成においては数万から数百万行のコードを抽象的に要約して生成を行う必要があるため,コメント生成技術をreadme生成の問題にそのまま適用することはできない.本研究では,レポジトリが実施することの概要を示す代表的なコード断片 (代表コード) をヒューリスティクスと弱教師付き学習により抽出することで,大規模言語モデルでreadmeを生成できることを示した.主観評価と自動評価により,提案手法の有効性を確認した.
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筑波大学附属病院とつくば市役所の統合データ解析を想定して
豊田 明広, 内立元 豪, 小島 真之, 香川 璃奈, 大山 孝, 今倉 暁, 櫻井 鉄也, 岡田 幸彦
セッションID: 4Xin1-09
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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連合学習 (FL)は、インターネット通信を前提として研究や実践がなされてきた。しかし、現実の分散データは、その機密性からインターネットに常時接続を行うことが多くの場合できない。たとえば、医療機関や自治体、金融機関などがこの状況に直面している。ただし、FLは、メール転送や共有フォルダなどを活用することで、統合データ解析を行えるはずである。対して、インターネット通信を必要とせず、生データを共有しない統合データ解析を行うDC解析も提案され、FLとの技術比較がなされるようになってきた。そこで本研究では、生データが共有できず、また、インターネットに常時接続もできない現実の状況として、筑波大学附属病院の検歴データとつくば市役所の健診データを対象とし、糖尿病診断の指標として重要な空腹時血糖値を予測する機械学習モデルを構築する。そして、各機関における個別解析、インターネット常時接続をしないFL、DC解析の3つの解析手法の精度や計算コストの比較を行う。結果として、FLとDC解析は個別解析よりも予測精度を向上させた。DC解析は計算量がFLの2倍だったが、実行時間が1/3でFLと同程度の精度を達成した。
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角掛 正弥, 是枝 祐太, 本間 健, 井上 鉄平, 丹羽 雄平
セッションID: 4Xin1-10
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
営業活動において案件の受注時期を高精度に予測できれば,より最適な営業活動のマネジメントが行える.加えて.受注後に要する製品・システム開発のための調達・製造・開発といったプロセスも先手管理可能となり,経営効率・収益性の改善にもつながる.受注時期予測の実現方法として,案件の特性を示すメタデータを基に受注日を予測する方法が考えられる.しかし,この方法は時間と共に変化する実際の営業活動の進捗状況や進捗予定を考慮できず,活動の実態に沿った高精度な予測ができない.本研究では,活動内容が記述された営業報告書を用い,作業の実施状況や実施予定を考慮した高精度な受注時期予測をめざす.そこで本稿では,営業報告書に記された時間情報表現を手掛かりとする手法を提案する.提案手法では,受注までのプロセスと紐付く作業がいつ実施されるかを時間情報表現から識別し,予測用特徴量として各プロセスの時期情報や進捗状況などを作成する.実際の営業活動データを用いた実験を行った結果,営業報告書内の時間情報表現を活用しない予測方法と比較して,提案手法が最良の予測性能を達成し,その有効性が確認された.
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尾崎 大晟, 中川 智皓, 内藤 昭一, 井之上 直也, 山口 健史, 新谷 篤彦
セッションID: 4Xin1-11
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
教育現場をはじめ,批判的思考力の育成が求められている.議論における適切な反論例を被教育者に示すことは重要である.しかし,教育者が多様な反論例を考えたり,評価したりすることは負担が大きい.そこで本研究では,批判的思考力育成に有効かという観点から,昨今注目を浴びている大規模言語モデルであるGPT-3と,オンラインディベートフォーラムの議論を用いて,自動生成される反論文の品質評価,及びGPT-3を活用する上での生成文の高品質化可能性の検証考察をすることを目的とする.収集した議論例からGPT-3へのプロンプトを作成し,トピック毎に生成文をまとめ,収集した反論と生成した反論の同項目でのスコアリングによる人手での評価と,BERTScoreによる文章一致率評価をする.結果として「反論文単体での論理の正しさ」と「立論に対しての反論文になっているか」の項目において高い数値を得た.また生成した反論は収集した反論とBERTScore上高い類似度であることを示した.各評価項目毎の入力文と生成文の比較,並びに入力方式毎の生成の相違点,今後の課題について報告する.
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原始細胞の物理膜と情報膜の対応
堀部 和也, 堀井 隆斗
セッションID: 4Xin1-12
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
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人を含む生命は物理的身体を通じて外界と情報をやりとりする.このようなシステムが持つ物理的身体境界と情報的身体境界はどのような対応関係を持つのだろうか.新生児や乳児は,自身の身体構造が曖昧な中から,感覚運動ループによる学習を通じて物理的境界と情報的境界のずれを調整していくと考えられている.一方で,杖などの道具を利用する際には,人は一次的に杖の先に自他境界面,つまり情報的境界を拡張し、杖の先まで自らの身体のように操作が可能になる.本研究では,このような物理的,情報的な身体境界がどのように創発し得るかについて,オートポイエーシスを参考に多粒子系による原始細胞の数値シミュレーションによって検証した.その結果,各粒子が持つ内部パラメータ及び情報の相互作用の強度に応じて,原始細胞の物理的な膜と情報的な膜にずれが生じること,そしてその大きさが変動することがわかった.本発表では,これらのプリミティブな結果から推定できる物理的境界と情報的境界の調整メカニズムについて報告する.
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樽本 空宙, 惟高 日向, 梶原 智之, 二宮 崇
セッションID: 4Xin1-13
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
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本研究では、言い換え生成器を訓練するための大規模な日本語の言い換え文対JParaBankを構築し、公開する。大規模な言い換え文対であるParaBankは、英語や中国語において構築され、言い換えによるデータ拡張を通じて様々な自然言語処理タスクの性能改善に貢献している。我々は他言語における先行研究と同様に、大規模な対訳コーパスに対して逆翻訳を適用することで言い換えを生成し、言い換え文対を収集した。日本語言語理解ベンチマークJGLUEにおける評価実験の結果、JParaBankに基づく言い換えによるデータ拡張の有効性を確認した。
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沢田 真幸, ブロティ ナワラ マフムード, 高山 裕太郎, 岩崎 真樹, 小野 弓絵
セッションID: 4Xin1-14
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
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てんかんの外科的治療に有用な発生源の特定につながるバイオマーカーとして、頭蓋内脳波に表れる高周波律動(high-frequency oscillation: HFO)が近年注目されている。我々の先行研究では候補信号を時間-周波数領域のスペクトル画像に変換し、畳み込みニューラルネットワークによりHFOかノイズ信号かを判定する識別器を開発したが、学習に数千から万単位のアノテーション済みデータを要し、時間や人的リソースの点で課題があった。本研究では、必要となる候補信号画像にノイズ付加や反転等の処理を施すことで見かけの学習データ数を増加させるデータ拡張を用い、より少ない元データ数からのHFO自動検出を試みた。1名のてんかん患者より抽出されたHFO候補信号(HFO信号:ノイズ比率=1:2)に対し、上下反転、左右反転、ごま塩ノイズ付加によるデータ拡張を行った結果、F1値0.85へ到達するまでに要したデータ数は、元データのみの場合(約1000個)の4分の1(約250個)まで削減することができた。てんかんバイオマーカー信号の自動検出における提案手法の有用性が示された。
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井上 顧基, 若林 怜帆人, 高橋 将生
セッションID: 4Xin1-15
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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データ拡張技術はコンピュータビジョンに不可欠な技術であり、わずかな工学的コストで大幅な精度向上を実現することができる。我々は、画像同士を混合するデータ拡張手法の1つであるMixupにヒントを得て、テキストに対しても文章単位でのMixupを適用した。これにより、英語学習者のライティングのスコア予測タスクにおいてMixupを用いない手法と比較し精度向上がもたらされ ることを示した。
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木全 翔太, 櫻井 祐子
セッションID: 4Xin1-16
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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本論文では,サプライチェーンマネジメントにおいて自動交渉を行うエージェントの戦略について検討する.サプライチェーンマネジメントでは,従来人手で行われてきた様々な交渉に関して,人工知能の技術を応用した自動化が求められている.我々は,自動交渉エージェントの国際競技会であるANACで実施されているサプライチェーンマネジメントリーグを対象にした,新たなエージェント戦略を提案する.具体的には,交渉経過日数に応じて適応的な交渉戦略を取ることを主な特徴とする.さらに,計算機実験によって,提案戦略の有効性を検証する.
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矢野 雄一, 赤木 健一朗, 夏目 やよい, 黒田 正孝, 伊藤 眞里, 樋口 千洋, 上野 賢也, 丹尾 真理子
セッションID: 4Xin1-17
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
多くの患者は複数の薬を同時に併用している.併用することにより副作用やシナジーが生じる薬の組合せを予測することは,患者の利益に繋がる可能性がある.生体・疾患・薬はネットワーク関係にあり,この課題解決にはグラフリンク予測技術が適切と考えられる.しかしながら,グラフに対する機械学習では,データセットを小さく変えるだけでも評価指標の値が大きく変わることが一般的である.このため,多くのグラフリンク予測アルゴリズムが提案されているものの,同じ評価指標であっても一概に直接比較することは出来ない.更に,モデル評価にあたって,ラベルの誤りや偏り,欠損値,ネガティブサンプルなど,考慮すべき要素は数多い. 本研究では,グラフデータセットが機械学習に適しているかを測る新たな指標の提案を目指す.本稿では,構造の異なるデータセットに対して同一アルゴリズムを用いたリンク予測を実施した.次に,その結果の違いを考察した.
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丹尾 真理子, 生井 伴幸, 茶谷 良一, 和田 学
セッションID: 4Xin1-18
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
創薬標的遺伝子を選定するにあたって、遺伝子改変動物と疾患モデル動物の交配や疾患モデル動物に遺伝子改変を加えた研究論文は有力な情報である。このような文献情報からナレッジグラフ(以下KG)を構築し、新たな遺伝子と疾患の繋がりを予測することで、創薬標的の提案に繋げたい。 一方で、KGの機械学習ではグラフ特有の考え方が必要である。例えば通常の機械学習ではデータセットをランダムに学習・検証・テスト用に分割する場合が多いが、グラフの場合はタスクによって分割手法を変えるべきと言われている。 本研究では、Elsevier Text Miningによる文献の検索結果をデータソースに使用した。検索結果から遺伝子と疾患、その関係性を抽出し、KGを構築。このKGを2種類のTransductive手法(Coverage, Non-Coverage)により分割した。これら2パターンのデータセットとKGエンベッディングモデル3種類(因子分解、距離ベース、深層学習)の組み合わせでリンク予測を実施した。データセットによって結果が異なり、データセットやタスクによって適切な分割手法やモデルを選択する重要性が示唆された。
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髙橋 慶多, 岩井 俊樹, 勝俣 京子, 杉谷 康雄
セッションID: 4Xin1-19
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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前立腺癌は,2019年の本邦における罹患数が約9.5万人であり,男性における発がん部位別の罹患数で第1位である。前立腺癌にはホルモン療法が標準的に用いられるが,癌細胞が治療抵抗性を示した場合に去勢抵抗性前立腺癌(以降「CRPC」)に移行するケースがある。CRPCの多くはCRPCはしばしば転移性疾患(mCRPC)に進行しその予後は悪い。このため,本疾患に関する予後を予測することの医療上の意義が高い。 本研究の目的は,CRPCの予後予測モデルを検討することである。診療データベースであるMedical Data Vision (MDV (2008~2022年)を用いた。前立腺癌の腫瘍マーカーであるPSA値が治療後に半減したかどうかをアウトカムとし,前立腺癌診断からCRPC診断までの期間や臨床検査値などの患者の特徴並びに使用薬剤などを説明変数とし,勾配ブースティングによりアウトカムを予測することで,実臨床で得られるデータからの予後の予測について検討した 。
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大鹿 雅史, 山田 康輔, 笹野 遼平, 武田 浩一
セッションID: 4Xin1-20
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
テレビやインターネットで中継されるスポーツの試合中には、試合に関する多くのツイートがTwitterに投稿され、これらのツイートを読むことで大まかな試合経過の把握が可能である。しかし、ツイートの内容は試合についての情報を多く含むものから個人の感情を表すものまで多岐に渡り、これらのツイートから瞬時に試合経過を得ることは容易ではない。そこで、本稿では特にサッカーの試合に着目し、試合経過を瞬時に把握できるようにツイートからスポーツ実況を生成するシステムの構築に取り組む。具体的には、大規模言語モデルT5に基づく速報生成モデルに、速報生成数の制御および冗長性軽減を行う機構を組み込んだモデルを提案し、実験を通じてその有効性を示す。
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森永 貴藤, 飯田 佑輔, 加納 龍一
セッションID: 4Xin1-21
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
機械学習の進展から,新しい関数同定手法が提案されている.AI-Feynmanは,ニューラルネットワークを用いて対称性や分割性を発見し問題を単純化することで,効率的な関数同定を可能にした.しかしオリジナルのAI-Feynmanは,微分を含む方程式には対応していない.物理現象の多くは微分方程式で記述されるため,実データへの適応では大きな問題となる.そこで本研究では,応用範囲が広い流体力学系におけるAI-Feynmanによる関数同定を検討した.具体的には移流方程式,Burgers方程式,Navier-Stokes方程式について,数値シミュレーションデータから有用性の検証を行い,微分項は,データの微分列を作成し,それを説明変数として扱うことで対応した.3つの初期条件に対して,移流方程式とBurgers方程式では与えた微分方程式を同定し,Navier-Stokes方程式に関しては,与えた微分方程式とは一部の項が異なるが,データを高い精度で説明しうる方程式を同定した.これらは,AI-Feynmanの微分が数式に含まれる物理現象への適用可能性を強くサポートする.
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井手 健太, 吉岡 隆宏, 白石 壮大, 近野 恵, 紺野 剛史
セッションID: 4Xin1-22
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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近年,遠隔診療などの需要に伴って,カメラやセンサによる非接触な生理反応のセンシング技術が開発されてきた.こうした技術の応用はヘルスケア分野に留まらず様々な分野で応用されている.そうした技術の中でも顔映像を利用した脈拍推定技術は,高精度であることが報告されている.一方,撮影条件などの様々な要因で推定精度が悪化することも報告されている. 本研究の目的は,誤推定を抑止し,脈拍推定の信頼性を向上させ一般家庭のような実環境で,高精度な脈拍推定を実現させることである.具体的には,脈拍推定の信頼性を映像情報から判定することで,信頼性の低い脈拍推定値を除去する. 本研究では,脈拍推定が正確に実施できた顔映像と誤推定が発生した顔映像をそれぞれ収集し,映像情報を基に脈拍推定結果の信頼性を判定するモデルを機械学習により構築した.特徴量には顔領域のRGB画素値の基本統計量,周波数解析の結果などを用いた. 実験の結果,構築した判定モデルを用いることで,脈拍推定結果の信頼性を自動判定でき,脈拍の誤推定を抑止できることが示された.今後は一般家庭のような実環境で本技術の有効性を検証していく.
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仁平 正彦, 渥美 雅保
セッションID: 4Xin1-23
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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感情表現は,感情を伴う発話認識・生成や感情的心理状態の可視化に重要であり,商業・教育など様々な分野へ応用されている.近年では,複数のモダリティを用いたマルチモーダルな感情表現認識を行う研究が盛んに行われている.しかし,各モダリティを融合する手法やデータセットの不足など,まだ課題が多く存在している.本研究では,音声のWav2vec 2.0によるエンコーディング及び音声認識モデルWhisperによる文字起こしテキストのRoBERTaによるエンコーディングを入力とする音声・テキスト特徴間のクロスモーダルアテンションTransformer に基づく感情表現認識モデルを提案する.長い音声データは入力可能なサイズに分割し,分割した音声ごとに感情表現認識をして合議を取ることで,1つの音声データに含まれる複数の感情表現を分割して処理するアプローチをとっている.その結果,音声とその認識テキストを入力とした本モデルは,用意された音声とテキストを用いた場合と同程度の認識精度が得られ,モデルの実用性向上を可能にした.また,感情表現認識タスクに対する音声の事前学習モデルの有効性を確認できた.
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六瀬 聡宏, 内田 理
セッションID: 4Xin1-24
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
大規模災害時において被害を最小限に抑えるためには、迅速かつ的確な情報の収集と伝達が重要である。以上の背景から、即時性の高い情報が流通するソーシャルメディアの利活用が進められている。しかし、災害時の流通量は膨大であり、有用な投稿の機械的な選別が必要である。そして、選別には被災状況や救助要請など特定のトピックであるか、また、言及している地点を特定できるかなどの複数の観点がある。これらの観点を自然文から判別するにあたり、先行研究では機械学習の役割が示されている。投稿への文書分類や固有表現抽出のタスクとして解決を試みており、特定のタスクを解く複数のモデルを繋ぎ合わせたパイプライン的なシステムの構築で投稿の選別は可能である。一方で観点の追加に伴いシステムの複雑性が増加する問題を抱えている。言い換えれば、観点ごとに自然文に対する機械的な処理が異なるために問題が複雑化している。これに対し、我々は前処理により自然文を機械的に処理しやすい文に変換できないかを考える。本研究では系列変換モデルにより災害ツイートを機械可読が容易な形に変換することで、災害対応に有用な投稿の選別に必要な情報の抽出を試みる。
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グエン ジャン, 石川 翔吾, 伊東 美緒, 小林 美亜
セッションID: 4Xin1-25
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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看護職における教育と実践のギャップを埋めることを目指し現場を疑似的に体験することが可能なVR教育システムを開発した。実践的学習においては重要なポイントに気づく能力が必要とされるため、視線情報を活用して適切な判断ができるようにするための仕組みを実装した。看護学生に対して、教育介入した結果について述べる。
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和田 楓也, 黒澤 義明, 目良 和也, 竹澤 寿幸
セッションID: 4Xin1-26
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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近年,深層学習により高品質な音声合成・声質変換が行えるようになっている. 従来の手法では,GAN(Generative Adversarial Network)を用い,声質変換を行っている. しかし,生成された音声は本物の音声と比べ,ややこもったような音声となっており,生成された2次元特徴量に関しても不十分な箇所はある. そこで本研究では,生成されるSpectrogramを数個の周波数帯域ごとに分割し,それぞれの周波数帯域ごとのMCD(Mel-Cepstrum Distortion)を計算し,どの周波数帯域がうまく生成されている調査・分析を行う. 分析の結果、生成されたSpectrogramの低周波帯域はうまく生成できていたが,中・高周波帯域は生成が不十分であることが分かった. また,言語情報の再現はできているが,話者性の再現は不十分であることも分かった.
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Counterfactual Potency と条件付き確率の比較
渡邊 元樹, 高橋 達二, 中村 紘子
セッションID: 4Xin1-27
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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反実仮想条件文「もしpだったらqだっただろう」のもっともらしさの評価について,Over et al. (2007) は,反実仮想が真である確率はpが生じた場合のqの条件付き確率 P(q|p)と等しいとしている. 一方,Petrocelli et al. (2011) は反実仮想のもっともらしさは,pの生じる確率P(p) と,pが生じた場合にqが生じる確率 P(q|p) の同時確率P(p)*P (q|p)であるcounterfactual potency(CP)だとした. CPは,「pをしていれば良かった」といった後悔などの反実仮想による効果を予測することが示されている.本研究ではP(q|p)とCPのどちらが,人間の反実仮想条件文のモデルとしてより当てはまりが良く,後悔などの感情を予測するかを検討した.実験では,参加者に「もし赤色のクジを引いていれば,当たりだっただろう」という反実仮想条件文と,「赤色のクジの当たりは10本」という形で事象の生起頻度を提示し,条件文のもっともらしさや後悔の程度の評価を求め,P(q|p)とCPのどちらが,もっともらしさや後悔を予測するかを比較した.
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吉岡 陸, 櫻井 祐子, 小山 聡, 篠田 正人
セッションID: 4Xin1-28
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
我々はまずn枚のカードから1枚の正解を当てるという数当てゲームについて,報酬とペナルティを導入した新たなゲームの提案を行う.次に,そのゲームにおいて,問題作成者と回答者の均衡戦略を分析する.具体的には,均衡戦略を求める問題を線形計画問題として定式化するとともに,マルチエージェント強化学習の一種であるMin-Max Q学習を用いて均衡戦略を求める.計算機実験によって,それぞれの手法を用いて解を求め,計算時間の比較を行う.
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藤岡 侑貴, 上乃 聖, 李 晃伸
セッションID: 4Xin1-29
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
近年,アバターを介したコミュニケーションに注目が集まっており,遠隔での接客や教育,障がいのある人の労働支援など,社会的な応用が期待されている.アバターの操作では,操作者の会話中の表情や頭,手の動きをキャプチャし,リアルタイムにアバターに反映させる手法が用いられるが,アバター操作のために身振り手振りを交えながら発話し続けるのは操作者への負担が大きい.そこで,操作者の負担を軽減するために,音声からCGアバターの動きを自動生成するモデルSpeech2motionを提案する.本研究では会話中の動作に着目しており,Speech2motionモデルはLSTMベースのニューラルネットワークを用いて,頭部動作や表情変化を予測する.話者1名70分の雑談対話時の会話データとキャプチャされたモーションデータを記録し,収録したデータを用いてSpeech2motionモデルの学習を行った.実験的評価の結果,提案モデルはモーション生成の自然性において,MOS値3.07を達成した.
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佐藤 智哉, 飯田 佑輔, 安藤 秀一, 佐々木 明良
セッションID: 4Xin1-30
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
太陽活動の地球圏への影響は宇宙天気と呼ばれ,宇宙空間の活用が行われる現在では重要である.特に,太陽フィラメントと呼ばれるガス塊の噴出現象は人工衛星やGPSの運用に影響を与えうる.一方で,これまでのルールベースの手法では,太陽画像からのフィラメント検出も困難であった.A. Ahmadzadeh et al.(2019)は,Mask R-CNNを用いてフィラメント検出を行い,高い検出精度を達成した.しかし,1つのフィラメントを複数個に分割して検出することが報告されている.そこで本研究では,分割問題を踏まえた適切な学習設定によるフィラメント検出の高精度化を目指す.ハイパーパラメータ調整,学習データ選定,データセットの修正を行った.ハイパーパラメータ調整では太陽フィラメントの大きさ・形を考慮し調整した.学習データ選定では宇宙天気で重要とされる大きなフィラメントを重視し,教師データから小さなフィラメントを制限した.その結果,検出精度は改善され,Average Precisionが0.48というスコアを達成した.
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張 天依, 佐藤 由宇, 田谷 圭司, 福田 昂正, 池谷 裕二
セッションID: 4Xin1-31
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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本研究では、手書きタスクをやるときの「集中力」を「ペンの動き」から予測することを目的としている。大学生8名を対象に、80分間のアラビア語書き写しタスクを実行させ、脳波 (EEGs) を記録した。実験者の「ペンの動き」は筆記用具に取りつけた加速度センサーから取得し、集中力は脳波のガンマ波強度/デルタ波強度の比率を指標とした。8名のうち7名の実験者データをLSTM (Long short-term memory) ネットワークに学習させて集中力の予測モデルを構築し、残り1名の実験者の「ペンの動き」からガンマ/デルタ比を予測した。その結果、集中する時間帯に対する80%以上の感度と特異度を達成した。本成果は、脳波を測定することなく日常的な道具から脳内の状態を推定する新たな手法を提案するものであり、今後、教育や作業など様々な応用展開が考えられる。
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柳井 佑太, 牧野 晃平, 川西 通裕
セッションID: 4Xin1-32
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
近年,ノイズ除去拡散確率モデル(Denoising Diffusion Probabilistic Model; DDPM)による画像生成が盛んになっているが,分類問題への拡張はあまり行われていない.そこで本研究では,DDPMを分類問題に拡張するため,画像のクラスに対してベクトルを割り当て,画像を条件として与えたベクトルに対する条件付きDDPMによって画像のクラスのベクトルを予測するモデルを提案する.分類時にはこの条件付きDDPMによって得られたベクトルの最近傍のクラスを予測とする近傍法で分類をする.画像のクラスに対しては,ランダムなベクトルと,クラス名の単語を学習済み単語ベクトルを割り当てた場合に対して実験を行った.CIFAR-10データセットに対する分類性能の評価では,ランダムなベクトルを利用した場合には25%の正解率でしか予測出来なかったが,単語ベクトルを利用した場合には63%の正解率を達成した.この結果はDDPMが分類問題に利用できる可能性を示唆している.
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島津 翔
セッションID: 4Xin1-33
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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コールドスタート問題は、推薦システムにおいて行動履歴が十分に蓄積されていない対象への推薦精度が低下する問題である。古典的な推薦アルゴリズムはコールドスタート問題への対処が困難とされており、コールドスタート問題の発生を前提とした手法の研究が進められている。近年では、自己教師あり学習やメタ学習に基づくコールドスタート問題向け推薦アルゴリズムが提案されている。一方、それらの手法は評価方法が互いに異なる場合が多く、各手法のコールドスタート問題に対する有効性を画一的に評価した研究も少ない。本稿では、代表的な古典的推薦アルゴリズムのMatrix Factorization(以下、MFと呼ぶ)とコールドスタート問題向けの複数の推薦アルゴリズムを一律の条件・設定で評価することで、コールドスタート問題向け手法の有効性について整理する。実験の結果、対象としたコールドスタート問題向け手法は1つ以上の評価観点でMFを上回った一方、問題設定や評価方法によってはMFを下回る場合もあることを確認した。
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橋本 雄次, 寺西 健一
セッションID: 4Xin1-34
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
フリー
乳幼児突然死症候群(SIDS)は予兆も既往歴もない乳幼児が死に至る病気である.それによって2021年には国内で81名が亡くなった.原因は特定されていないが,うつぶせ寝や顔に毛布がかかることが顔からの熱放出を妨げ,体に熱がこもることが要因と考えられている.そこで本研究では, 監視カメラで状態の変化を検知するシステムを考えた. 方法は, 乳幼児を想定した人形を用意し,物体検知アルゴリズムYoloを用いて顔を学習させた.そして,毛布が顔にかかる4パターンの状況を作り出し検知させた.変化点の解析にはChange Finderを用いた.その結果,検知された確率の変化が状態の変化を示すことができた.
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浅野 優
セッションID: 4Xin1-35
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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機械学習モデル(ML)とその予測出力の信頼性をより向上させるため,XAI技術が活発に議論されている.近年では,MLモデルとその予測出力の説明が可能になり,ML手法はより多くの信頼性を必要とする実世界の様々なタスクで活用されている.しかし,それらの説明は,明示的な基準に基づいて文書を確認し,分類する実際のアプリケーションでは不十分な場合がある.そのため,既存の分類モデルでは,予測出力を確認するための高い人的コストが依然として必要になる.本研究では,テキストで記述されている明示的な基準に従って説明できる分類モデルを構築する方法を検討する.さらに,審査や分類作業を効率化するために,その予測出力の根拠を提示する方法を提案する.文書分類事例における実験では,提案手法により人手作業コストを削減できることを確認した.
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川島 遼介, 留目 沙也, 奥岡 耕平, 岩本 拓也, 馬場 惇, 遠藤 大介, 宮田 章裕, 大澤 正彦
セッションID: 4Xin1-36
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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商業施設などでロボットエージェント(RA)による接客や広告などの販売促進事例が増加している.RAは見た目やインタラクティブな振る舞いによって通行人の購買行動に影響を与えることが報告がされている.一方で,RAの使用シーンによってはRAの身体に注目が集まりすぎて,販売促進に失敗する可能性や一部の通行人を遠ざけてしまっている可能性が示唆されている. これまでに商品推薦エージェントの身体の有無を比較条件としたフィールド実験を通して,商品推薦エージェントの身体がない音だけの状態の方がより効果的に推薦できる可能性があることを確認した. 本論文では身体の無い音エージェントによる商品推薦の社会実装について考察した.
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横須賀 天臣, 高橋 達二, 中村 紘子
セッションID: 4Xin1-37
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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条件文「もしpならばq」の真偽判断課題において,認知能力の高い参加者は条件文を「pの場合にq」という条件付き確率と解釈しやすいが,認知能力の低い参加者は条件文を「pかつq」という連言と解釈しやすく,バイアスに陥りやすい(Evans et al., 2007).また,人の推論は認知能力だけではなく,直感的・熟慮的な思考のどちらを好むかという思考スタイルに影響される (Evans & Stanovich, 2013) .そこで,本研究は,思考スタイルと認知能力の個人差が条件文の解釈に及ぼす影響を,「もし文字がBならば,数字は3である」といった抽象的な条件文 (実験1)と,因果関係を題材とした「もし所得格差が拡大すれば,治安は悪化する」といった具体的な因果条件文 (実験2) を用いて検討した.実験の結果,抽象的な条件文では,認知的熟慮性が高いほど,連言解釈が少なく,条件付き確率解釈が多いことが示された.因果条件文では,認知的熟慮性が高いほど,条件付き確率や双条件文「pならばqかつqならばp」という解釈が多く,独断主義的な思考傾向が高いほど,条件付き確率解釈が少なく,双条件文解釈が多いことが示された.
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平井 翔太, 村岡 雅康, 岡崎 直観
セッションID: 4Xin1-38
発行日: 2023年
公開日: 2023/07/10
会議録・要旨集
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人間が言語機能を獲得する上で、視覚情報は重要な役割を担っている。様々な自然言語処理タスクで成功を収めている大規模言語モデルの多くは、テキストデータのみを用いて学習される。Vokenizationの研究は、自然言語処理タスクにおける大規模言語モデルの性能を向上させるために、視覚情報を大規模言語モデル学習に取り入れるという新しい方法を確立した。しかし、Vokenizationでは、文中の異なるトークンに同じ画像を割り当ててしまうため、大規模言語モデルが効果的な単語埋め込み表現を学習することができない。本研究では、大規模言語モデルの性能をさらに向上させるために、大規模言語モデル学習においてトークンに割り当てられる画像をtop-kまたはtop-pサンプリングを利用して多様化する方法を提案する。実験の結果、言語理解ベンチマークであるGLUEにおいて、本手法の有効性が示され、Vokenizationのtop-1検索を用いたベースライン手法を上回った。
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