" 平らな面に接着されたフィルムを剥がす実験に於いて, フィルムが接着されている領域と剥がされた領域の境界, 自由境界の正則性を調べる問題を扱います. このタイプの問題は, Alt と Caffarelli によって変分問題として数学的に定式化されています.
ガンマ収束近似の理を適用することにより, 近似エネルギー汎関数の最小化関数の列の極限として, 目的の汎関数の最小化関数を構成します. この近似理による最小化関数の構成法は, 数値解析への応用が可能ですが, 最も本質的なことは「自由境界」であることの判定法を求めることです. 近似の概要を述べると共に, この自由境界の判定法に関連する評価を紹介いたします."
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