2022年度アジャイルプロジェクトマネジメント実態調査では,組織のアジャイルへの取り組みが緩やかながら進んでいるとの結果が得られた.一方,アジャイル経験者の「アジャイル」に対するネット・プロモーター・スコア(NPS)は-18と3年連続のマイナスとなった.ソフトウェアライフサイクルプロセスを使用した,「アジャイル適用業務」と「非アジャイル開発」の比較により,その成功には複数のプロセスの複雑な関与があるとの結果が得られた.このライフサイクルプロセスは,開発手法にかかわらず,共通の言葉で必要なプロセスを指し示しての評価・改善を可能にする.多くの関係者と協調し,環境の変化に柔軟に対応する「アジャイル」なシステムサービスの創造を目指す組織にこそ,このソフトウェアライフサイクルプロセスを活用したアジャイルの推進を提言する.
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