情報システム学会 全国大会論文集
Online ISSN : 2433-9318
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選択された号の論文の39件中1~39を表示しています
  • 魚田 勝臣, 大曽根 匡
    p. S1-A1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    これまでの大学初年次教育は、世相を反映して情報システム=コンピュータと捉えて、情報処理システムの教育 がなされてきた。これが原因で情報システムはコンピュータのハードウェア、ソフトウェアや構築について学んだ 特別な人たち:理工系に委ねるべきと言う風潮を作ってしまった。このことによって、情報システムに関する仕事 は理系の仕事という誤解を生み、理系文系の分断を招き、日本の情報化を遅らせたと考えている。 小論では、情報システム学会創始者である浦昭二の研究グループが提唱した、“情報システムは組織体や社会の活 動に必要な情報の仕組み”と捉えて、情報時代には遍く学ぶべきであるという考えのもと、大学初年次教育の教科 書と教材を編纂し、この考えの普及に努めた。 本発表ではその本質に迫り、日本での大学初年次における情報システム教育は利用者/人間中心の内容及び展開に 依るべきであることそしてそのことが結果として社会貢献ができロングセラーをもたらすことを示し、大方のご批 判を仰ぎたい。
  • 中鉢 直宏
    p. S1-A2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では、今年度、情報教育のカリキュラム標準である J17 の素案が公開されたことを受け、一般情報教育に おける情報システム領域に関して、前身である J07 の学習トピックスや学習内容との比較を行った。J17 における 情報システム領域の求められる教育内容はどのようなものか、変更点を挙げて検討した。そしてその差分から、一 般情報教育に求められている情報システム領域の方向性に関して図で示した。その後、一般情報教育における情報 システム領域の課題について考察した。
  • 秋本 桃子, 阿部 秀尚
    p. S1-A3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,対話型ロボットの導入により,よりよい円滑な業務を実現することが求められている.そのためには,従 来の業務プロセスをより深く分析することが不可欠である.本研究では英語の一斉授業での対話練習における教師 の業務ルールを分析し,学習者個々の習熟度を把握することにより円滑な授業を行える教師支援システムを目指す. 本稿では,対話型ロボットが取得可能な音声と画像からの情報と業務ルール記述との対応付けについて検討する. このため,対話練習における教師が認識する行動の記述とロボットが認識可能な行動との関係を示す.
  • 小野 宙生, 森田 武史, 山口 高平
    p. S1-A4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    現在,知識推論,音声対話,画像センシング,動作計画,機械学習を統合し,エンドユーザが容易に統合知能ア プリケーションを開発できるプラットフォーム PRINTEPS (Practical INTEligence aPplicationS)の研究を進めている[1]. 本研究では,この PRINTEPS において,教科オントロジーと日本語 Wikipedia オントロジー[2]を融合した議論支援 ロボットを構成する.最終的には,小学 5 年生の授業にて,1 グループ4〜5 名につき1 台のロボットを導入し,児 童とともに地球温暖化に関するグループ討論を目指すが,本稿では,その準備段階について報告する.
  • 木崎 悟, 有留 由記
    p. S1-B1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,IT業界及び職種の理解を目的としたワークショップ「IT業界研究・エンジニアの仕事研究」を 通したIT人材育成の取組みについて報告する.IT系専門学校生は,コンピュータに興味があり入学するが実際 のIT技術者について,どのような業務内容かは知らない学生が多い.また,職種の呼称が企業により様々あり, 自分の考えている職種と実際の業務が一致しないこともある.そのような不一致があることから仕事が合わず,入 社後に早期退職をしてしまうケースがある.本ワークショップの目的は,自分の能力を活かせる職種を選択し,最 終的に自分に合った仕事,会社を見つけるため,特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)の企画・ 運営のもと 2017 年より実施している.
  • 伊藤 重光
    p. S1-B2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    Amazon や UBER による旧来のビジネス破壊は,デジタル変革の必要性の高まりとなり,経営者の危機感となってい る.しかし多くの企業ではどのようにデジタル変革を進めていったらよいのか悩んでいるのが現状ではないだろう か.デジタル変革を進める上では経営者や情報システム部門の関係者だけでなく,全ての役員が IT 動向や自社の情 報システムの状況,そして他社のデジタル変革の事例等を理解しておくことが重要となる.この発表ではデジタル 変革を意識した役員教育について自ら実践した事例を中心に考察する.デジタル変革ではカストマーエクスペリエ ンスに注目してビジネスモデルや製品・サービスを設計するが,これはまさに人間中心の情報システムの実現を目 指すものでもある.当学会としてもぜひ注力すべきテーマであると考えている.
  • 永田 奈央美
    p. S1-B3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    2020 年度から小学校でプログラミング教育が必修化されることになった.このような社会的動向を踏まえ, 様々な企業・団体が子どもたちを対象としたプログラミング教育のイベントを開催している.しかし,これら の教室では,プログラミングツールの使い方を中心としたコーディング作業に重きが置かれていることが多 い.そこで本研究では,プログラミング的思考を育成することに重きを置き,コンピュータを使わないアンプ ラグド型の教育実践を行った.
  • 高橋 正憲
    p. S1-B4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    東京都立新宿山吹高等学校は、専門学科「情報科」を設置しており、専門教科「情報」を実施している学校であ る。2017 年度に文部科学省からスーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の指定を受け、「多様な未 来に対応する情報技術者の育成」を研究課題として、大学連携、企業連携、地域連携を軸に、様々な学習の取組を 行っている。SPH の取組の一つとして、最新の情報技術である「ドローン」を題材とした学習プロジェクトを近隣 の企業に協力をして頂きながら進めている。その実施内容と今後の方向性について報告する。
  • 沖田 勇馬, 飯島 正
    p. S1-C2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年,働き方改革の浸透と共に業務プロセス改革(BPR; Business Process Reengineering)が注目されている. 一方でビジネスの規模拡大やプロセスの複雑化・多様化によって業務プロセスのモデリングは難しくなりつつあ る.迅速かつ正確なモデリングを目標とし,従来必要であったモデリングの専門家を介すことなく,対話的な操作 を通じてユーザ単独でのモデリングを支援するシステムを提案する.同システムは,ユーザが入力した複数の実行 系列に対し,プロセスモデル発見アルゴリズムによってプロセスモデルを生成し提示する.このプロセスモデル発 見アルゴリズムに強化学習を使うことで, 洗練化・精緻化のサイクルを回した時の総合的な実行時間の短縮化とモ デル生成の精度の向上を狙う. 同アルゴリズムのシステムでの初回実行時のモデル生成の精度について報告を行う.
  • 高木 徹, 高信 大仁
    p. S1-C3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    AI はその学習過程において, ルール通りに判断することから, 為替取引システムにAI を導入することで, 人間が 取引を行う場合よりも損を減らせるのではないかと考えている. 具体的には, 過去 5 年間分の為替データをグラフ 化し, それを画像としてAIに学習させる. 本研究では, 学習データとして7,000ほどの画像を準備し, 実際の為替変 動に適用した実例を紹介する.
  • 林 大雅, 林 佐千男, 田中 敏幸
    p. S1-C4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    AIを活用した 液体地震計 の ネットワーク 情報システム を 提案する. 液体地震計は,直径60cm程度のバルーンに,水などの液体を入れて吊るした構造体で, バルーンの揺れや変形の様子を、東西南北および 上(液面)下(底面)より監視/観測して, Big Data として 液体地震計 内部の時間情報と共に蓄積し,データセンタに情報を伝達する. IoT に依って更に多数の地点からの情報を集積し,Deep Learnning / 深層学習 の 手法を駆使して,地震の発生/地殻変動/津波の襲来 等を予測したい.
  • 尾崎 俊輔, 飯島 正
    p. S1-D1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年では,個人情報であっても複数の組織にまたがって管理されており,アクセス制御サーバを外部化し,多 様な連携利用を可能とすることが求められている.そうした複数の組織で個人情報を管理するには全ての組織で 一元化されたアクセス制御モデルにて整合性のとれたアクセス権限を付与する必要がある. そのため,本研究では RBAC をベースとするアクセス制御モデルのロールに対して形式概念分析を用いてロー ル同士の関係を可視化し,不適切なルールを付与されたロールを見つけたり,近い内容のロールのすり合わせを 提案したりすることでルールの洗練化を試みている. 本報告では簡単な例題を通して形式概念分析を用いたロール同士の関係の可視化の結果を, ルールの設計洗練化 に活用が可能であることを示す.
  • 杉野 隆
    p. S1-D2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 岩崎 和隆
    p. S1-D3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 高橋 智樹
    p. S1-D4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 石丸 亜矢子, 中嶋 聞多
    p. S1-E1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    AI や IoT が発展を遂げ,日々溢れかえる情報に囲まれる情報過多時代ともいえる現代において,人間や生物に関わ る情報や産業,すなわち「生命情報」や「生命産業」の重要性がますます高まっている.新潟薬科大学の生命産業 創㐀学科では,「農,食,環境(=生命産業)における企画・開発・経営(ことづくり)に優れた専門人材の育成」 を目標として教育を行っており,科目の一つとして「生命産業に関わる情報システム学」を設けている.本稿では 「生命産業に関わる情報システム学」の講義において,グループワーク等のアクティブラーニングを通じて行って いる教育実践について報告する.
  • 砂田 薫
    p. S1-E2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    現在進行しているデジタル変革について、イノベーションの経済学の知見を参照しつつ、技術進化の歴史的視点か ら考察を行う。そのさい、長期にわたって経済社会の構造を大きく転換させる汎用的な技術「GPT」があることに 注目して分析した。また、デジタル変革を促している技術進化の方向性には、第一に既存の境界の融解、第二に全 体最適と個別最適の同時進行、という二つの特徴がある。とりわけ、人間と機械の境界が曖昧になっていくなかで、 情報システム学と人間学の結合が後重要になっていくと考えている。
  • 張 琪, 高橋 文行
    p. S1-E3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    インターネットの発展とスマートフォンの普及に伴い、EC(電子商取引)市場が急激に成長し、身近なものになっ ている。EC サイトはクリックするだけで商品購入ができるが、触ったり、試着したりなど実店舗での購買体験が不 足しているという課題があり、企業は実店舗と EC の双方でよりよい購買体験を提供するよう求められている。本研 究では、まず消費者の購買行動について、オンラインとオフラインショッピングの特徴を比較する。次に、VR 技術 を用いたネットショッピングにおける実店舗での視覚と触覚の適用の可能性について考察し、VR 技術がネットショ ッピングの不足点を補うことができ、EC 分野においても利便性とリアリティの高いショッピング体験が実現できる と結論づけている。
  • 丸橋 弘明, 羽室 行信
    p. S1-E4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    企業内で構築されている情報システムは情報技術の進歩に伴うシステム再構築による「非継続性」と,再構築時に 現行システムの仕様を理解しないことに起因する「複雑化」,そして時間が経て起こるシステム内部の「腐敗化」に よってむしろ退化に向かっているのではないだろうか.その改善策として「履歴ベース」を採用したシステムアー キテクチャを提案する.履歴データを情報システムのマスターデータに位置づけることで継続性を保ち,履歴デー タをデータ分析することで「複雑化」「腐敗化」を検知することが可能になる.
  • 金田 重郎, 井田 明男, 森本 悠介
    p. S2-A1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    クラス図・ER 図は概念モデリング・DB 設計等において多用されている.しかし,初学者には,どうやってク ラス図・ER 図を描くのかが分かりにくい.そこで,クラス図を書きやすいものとする事を目指し,「業務が処理さ れる順番でクラス図を作成してゆけばクラス図が完成する」方法論を追究する.一般には,関連の両端に存在する クラス間において作成順序(時間的前後関係)は含意されない.しかし,1 対多関連は例外であり,両端のクラス に時間的前後関係を含意する.そして,時間的前後関係が無い 2 つのクラス間でデータ処理が必要となり,関連 が構成される必要がある場合でも,関連をクラスで表現すれば,時間的前後関係が保持される.結局,記述方法 に配慮すると,クラス図は既約非巡回有向グラフ(ハッセ図)となる.ハッセ図であるので,他インスタンスの 存在に無関係にインスタンスを生成できる独立型クラスをインプットとして,それを,処理時間の進行に従って, 次々と処理を実行するプロセスとして,クラス図全体を記述してゆけばクラス図は完成する.具体的には,処理 プロセスの時間的推移を記述する RPDD(Resource Process Dependency Diagram) を利用したガイドラインを提 示する.
  • 原 清己
    p. S2-A2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    多くの日本の企業情報システムが大きな技術的負債を抱え、身動きできない状況の中でそれを解決するための方 策も見いだせない状況にあります。一方では、企業のデジタル化の波であるデジタルトランスフォーメーション(D X)時代が到来し、情報システムの新たな価値の創造が企業の命運を左右する時代になりました。しかし日本の IT 業界の対応は遅々としていて、今や米国などに比べて周回遅れの状況となっています。従来の一括請負型のサービ ス形態がいまだに主流となり、ユーザー企業の外部依存体質はいまだに続いています。 現代のようなデジタル化社会では、IT 投資をしていない企業はどこにもありません。言葉を変えるとすべての組 織が IT 企業であり、またデジタル企業だと言っても過言ではありません。GAFA と呼ばれる米国のデジタル先端企 業は、すべての企業がアジャイル開発と DevOps を導入している企業群であり、こうした企業の迅速なビジネス展 開、高い成長性、あるいは時価総額の大きさに驚かされます。こうした動向を見ても、今後はアジャイル開発・DevOps の導入が IT サービスをビジネスの成長に連動させるためにも必須であると考えられます。こうした先端事例は実証 的な証拠として我々にその有効性を示しています。
  • 郡司 凌太, 福田 浩章
    p. S2-A3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    ロボット市場の拡大により,自律移動ロボットの需要が増加している. 汎用 PC で複数のセンサを利用して自 律移動ロボットを構築するには, 複数プロセス間でのセンサデータ共有や取得したデータの時刻を考慮する必要が ある. それを踏まえ, SSM ではセンサデータだけでなく取得した時刻データを付与して, 共有メモリに保存するこ とでこれらの問題を解決している. しかし, センサデータの処理量が汎用 PC の CPU の能力を超えると, ロボッ トの動作が遅延しリアルタイム性が失われる. そこで本研究では, ネットワークを介した共有メモリへのアクセス を可能にした DSSM の提案と実装を行う. DSSM では, 別の PC の共有メモリに保存されたセンサデータの読み 出しと書き出しが可能である. これにより, 1 つの CPU が処理するセンサデータの読み書きの要求が減少し, シス テム全体の遅延も解消されることが期待される.
  • 椋本 大輔, 森山 真光
    p. S2-A4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    近年, Web サイトによる情報発信は重要な位置を占めている. Web 閲覧者の動向を調査する上で有効な手法に マウスカーソルの軌跡を用いた分析がある. 既存の手法では, 時間毎, 空間毎に分析する手法が多く存在するが, 膨 大な軌跡から Web 閲覧者毎の特徴を掴むのは困難である. そこで本研究では, Web ページの遷移とページ内の要 素の遷移を組み合わせたグラフデータベースによる Web 閲覧者の行動分析手法の提案をする.
  • 森 文哉, 飯島 正
    p. S2-B1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    屋内火災の対策として有効な避難計画を立案するために,避難シミュレーションは重要な立ち位置にある.し かし,シミュレーションにおける避難者モデルを構築することは容易ではない.本研究プロジェクトでは,避難 者モデルの構築にあたり Social Force Model を基礎モデルとし,実際の歩行者データを分析する事によりモデル を最適化を試みている.本報告ではその現状を報告する.
  • 安藤 慧, 飯島 正
    p. S2-B2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    本論文では,火災が発生した建物内からの避難の際に,在館者(被災者)を特定の経路に集中させることなく分散さ せることによって,全体的な避難効率と安全性を向上させる誘導経路の探索手法を提案する.本手法では,建物内には 2 種類のセンサが多数設置されていることを前提としている.一つは,人流センサであり,これによって在館者分布情 報が常時収集される.もう一つは,熱感知センサや煙感知センサなど,災害の発生とその位置,範囲,規模等の災害状 況を取得するセンサである.これらセンサによって取得された情報は,クラウドサーバへ定期的に転送される.この前 提は,火災の発生とその状況,ならびに,その直前までの,ある程度の在館者分布が把握できることを意味している. クラウドサーバでは,発災直後にセンサ情報(在館者分布と災害状況)に基づき,単純化した避難シミュレーションを 短時間で実施し,避難経路上の避難者の混雑状況を推定する.そのもとで,在館者全員が避難するために要する時間の 平均を最小化する経路の探索を最適化問題としてとらえ,メタヒューリスティクスによる求解を図る.その解に基づ き,館内各所で,そこにいる避難者にとって適切と推定される避難経路を通知する.今回は,特にホテルや大学の研究 室のような間取りを持つ建物を対象に,火災発生から短時間で避難経路を求め,各室へ通知することを想定したシミュ レーション実験を行い,その条件下における各メタヒューリスティック手法の効果を確認した.
  • 本田 正美
    p. S2-B3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    自治体においては,情報システム調達業務プロセスのあり方を示した情報システム調達ガイドラインが策定されて いる.これは 2003 年に高知県が策定した「高知県情報システム調達ガイドブック Ver.1」を嚆矢とすると目される 取り組みである.以後,全国の自治体で策定が進み,既に改定もなされるような状況にある.本研究では,情報シ ステム調達ガイドラインの策定に関わる現状とその課題を論じる.
  • 本田 正美, 梶川 裕矢
    p. S2-B4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    オープンデータに取り組む自治体は 2018 年に 300 を越えた.2011 年に福井県鯖江市が全国に先駆けて着手して以 降,同様の取り組みが全国に広がっているのである.早期に着手した自治体にあっては,既に開始当初からの担当 者が異動により変更となっていることも想定される.本研究は,オープンデータ実施自治体に対して行ったインタ ビュー調査から,オープンデータ政策に関わる事務の引き継ぎの実態を明らかとする.
  • 西野 嘉之
    p. S2-C1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    業務を行う際、Excel ファイルなどのスプレッドシートで帳票フォーマットを作成し、業務を行っている。しか しながら、データベース(DB)に蓄積するシステムを構築しようとすると、新たに画面設計や DB 設計を行わなけ ればならない。そこで、本研究ではスプレッドシートのレイアウトをデータベース構造とみなし、自動的に DB 設 計を行い、DB を生成しデータを蓄積する方法論を提案する。さらに、Excel の入力ファイルから DB の自動生成を 実証し、その効果を示す。その結果、値に対して入力フォーマットの位置情報と DB 処理情報と出力フォーマット の位置情報を紐付けることで、Robotic Process Automation(RPA)によって、共生することができる情報システムを 構築できることを明らかにする。
  • 中西 昌武
    p. S2-C2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    ユーザに分かりやすいフォーム構造でも,データモデラー泣かせのデータ構造になることがある.なじみある時 間割表のフォーム構造も同様で,意外と厄介なデータ構造が潜んでいる.本稿ではユーザとデータモデラーが互い に持つイメージを交叉するときの非対称性をデータモデリング・キャズム(DMC: data modeling chasm)と呼ぶこと にし,その歯噛みの悪さの根源を探るとともに,時間割表をデータモデリング学習の教材とする可能性を考える.
  • 福田 浩章, 山田 司
    p. S2-C3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    脆弱性対策として, ソフトウェアは定期的にアップデートを行い, 最新の状態にしておかなければならない. 通 常, ソフトウェアのアップデートでは再起動を必要とし, 実行停止から再起動までアップデート対象となるプログ ラムの動作は停止する. これはソフトウェアの運用において可用性を損なわせる. この問題は, プログラムの実行 中にアップデートを行う, 動的アップデートにより改善することができる. しかし, 一般的な動的アップデート手 法では新しい関数を書き込むための heap 領域をアップデートする度に毎回確保するため, 古い関数がメモリ中に 残され, 非効率的にメモリを使用してしまう. そこで本研究では, 古い関数が存在する領域を再利用する動的アップデート手法を提案する. 提案手法では更新 対象プロセス中の関数名やそのサイズ等の情報をファイルに記録し, このファイル内容を基にアップデートを行う. そして, 提案手法を利用して新しい関数のサイズを変化させ, 各サイズでの更新対象プロセスの停止時間を測定し た. その結果から, 新しい関数のサイズと停止時間の関係を確認した. また, アップデートが正常に動作すること も確認した.
  • 長瀬 和也, 福田 浩章
    p. S2-C4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    Software Defined Network(SDN) とは, ネットワークをソフトウェアで制御する仕組みを指す. SDN を実現す る技術として Open Flow がある. Open Flow スイッチでは Open Flow プロトコルの規定により, OSI 参照モデ ルにおけるレイヤ 4 以下しか指定できないため, HTTP プロトコルヘッダなど, ペイロード情報を利用したネット ワーク制御はできない. そのため, レイヤ 5 以上の情報を参照するアプリケーションファイアウォール等を利用する 場合には, 従来のネットワーク機器を使用する必要がある. この問題に対してスイッチ内部でパケットの再構成を してペイロードの参照機構を提案する Packet Reassembly on SDN Switch(PRS) という先行研究がある. PRS の 機構を利用してペイロードを利用したパケット処理をするには, 分割されたペイロードの再構成と, 再構成された ペイロードを利用したパケット処理が必要になるが, 現状の PRS では後者は考慮されていない. 本研究では PRS をさらに拡張し, 再構成されたペイロードを利用したパケット処理を実現する.
  • 尾崎 稜太, 飯島 正
    p. S2-D1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/07/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 藤巻 亮太, 飯島 正
    p. S2-D2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    業務プロセス管理において, 時間制約の概念は重要な要素の一つである.著者らは,オブジェクト指向ペトリネッ トというモデルにより業務プロセスを記述し,そのモデルに時間表現を導入し例外処理の機能を追加することに 試みている. ここでは,オブジェクト指向ペトリネットを導入したビジネスプロセスモデルとタイムアウト処理機 能の開発の試みについて報告する.
  • 中鉢 直宏
    p. S2-D3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    本稿では、現在 IR の業務を行っているうえで直面する課題から、大学情報システムとそのデータおよび IR シス テムについて述べる。大学の情報システムは、業務最適に設計されており、IT を得意としない職員に配慮された情 報システムとしては優れている。しかし、IR 業務において、業務に特化したデータは、データを収集、分析するこ とには向かない。そこで、情報システムがデータベース形式の出力などの必要性などから、大学の情報システムに おいて、データが様々な形で流用できるように配慮された情報システムの必要性を述べた。
  • 前田 和昭
    p. S2-D4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    2次元グラフィックスを Web ページ上に描くために SVG が広く使われている.SVG は,ベクター画像を XML で記述するように設計されているため,プログラムから操作することで多様な表現が可能となる.本稿では,SVG を使ってユーザインタフェースを構築してきた経験を踏まえ,SVG の概要を説明し,品質の良いユーザインタ フェースを作り上げるために行った性能評価実験について述べる.
  • 三村 和子, 伊藤 重隆, 魚田 勝臣, 芳賀 正憲
    p. S2-E1-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    本研究会は,IS 技術者を対象とした心理的支援に情報技術を適用した場合にどのような可能性があるのかを検討 し, IS 技術者のための Psytech(情報技術を使った心理的支援.心理学を意味する“psychology”と, 技術を意味する “technology”を組み合わせた造語)として情報システムモデルを提示してゆく.これは, プロジェクトマネジメント の第 3 のプロセスであるメンタル・プロセスのモデルと位置づけられる.基礎情報学を用いた情報システム論的ア プローチを志向し, Psytech を情報システムとして捉え, そのモデルを人間中心の視点を据えて検討する.今年度の 活動として, ポジティブ心理学をテーマとした講演会,組織コミュニケーションをテーマとした講演会を HIS 研究 会,基礎情報学研究会と当研究会の合同企画により,実施した.(主査:三村和子,幹事:伊藤重隆,魚田勝臣,芳 賀正憲).
  • 原 潔
    p. S2-E2-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    情報社会をオートポイエティック社会と捉え,政府の提言する超スマート社会の技術基盤となるサーバーフィジ カルシステムが開く新しい産業構造のビジョンに期待されるものや危惧されるものを考察する.そして,サイバーフ ィジカルシステムを実現する上でのアーキテクチャの設計を考察する上での課題を EA をベースに対応できるかを 検討する.
  • 川野 喜一
    p. S2-E3-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    情報システムに関する業務やイノベーション,教育・研究の経験や成果,考え方を学び,その課題や解決策につい て,人や組織,社会,文化,経済,環境,地域など幅広い視点から議論することにより,情報システム学の研究や 実践の課題を考えることをテーマとして研究会活動を行っている(主査:川野喜一,幹事:竹並 輝之(元 新潟国 際情報大学),魚田 勝臣(専修大学名誉教授),中嶋 聞多(一般社団法人地域活性機構),伊藤 重隆(元 みずほ情 報総研株式会社)).2018 年の活動の概要を報告する.
  • 金子 聡, 渋谷 照夫, 芳賀 正憲, 伊藤 重隆
    p. S2-E4-
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/06/25
    会議録・要旨集 フリー
    新情報システム学体系化委員会では,現在『新情報システム学序説』改定版の内容検討を進めており,その内容 について報告する.序説改定版に情報システム学に関する最新検討結果を盛り込むとともに,読者の理解を深める ための追記と具体例並びに構成変更を行う予定である,その内容と構成に基づいて概説した.あわせて人間中心の 情報システムとは何かについて原理に基づき再確認する.
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