産業応用工学会全国大会講演論文集
Online ISSN : 2424-211X
2015
選択された号の論文の31件中1~31を表示しています
  • 佐藤 正典
    p. 1
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    昨今,自動車の開発はよりスピードと高精度を求められている。その中で自動車に対するこだわりと,開発の効率化を実現している事例を紹介する。また,実際に若手エンジニアを育成する中での課題と 求められる人材像について紹介する。
  • 田中 幹也
    p. 2
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    美味しい食事を楽しむことは人生の喜びであり,バランスのとれた食事を規則正しくとることにより健康維持が可能になる。しかし,独力で食事が取れず介助が必要な上肢障害害者が約56万人存在している。少子高齢社会のなかで介助者は不足しており,食事介助には時間がかかり介助者の負担も大きい。また食事介助を受ける障害者からは気兼ねで食事を楽しめないという苦情や,マイペースで食事を取りたいという要求がでている。この問題を解決するために人間に代わって食事介助を行う食事支援ロボットの研究開発を行っている。この食事支援ロボットは構造的に安全性を確保し,ほとんどの食物を供給でき,上肢障害者が身体の残存機能でロボットを独力で操作できるように各種のインターフェイスを計装している。講演ではこれらの詳細について紹介する。
  • 三島 健司
    p. 3
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    生体適合性の高い二酸化炭素は,機能性溶媒として,医療,食品,工業など種々の分野でその利用が検討されている。臨界温度を超えた超臨界流体として用いることで,圧力操作のみで,その溶媒特性を大きく変化させられることから,応用範囲は多岐にわたる。薬剤,化粧品微粒子などの高分子マイクロコーティング,再生医療への応用などについて解説します。超臨界二酸化炭素利用を実用化した技術について紹介し,実用化の際に重要となる超臨界二酸化炭素の基礎的な性質についても分かりやすく解説します。さらに,今後の実用化が期待される関連技術について紹介します。
  • 杉江 亮輔, 荒川 俊也, 小塚 一宏
    p. 4-5
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    大型車の長距離運転が原因による大事故が後を絶たない.このような大事故をゼロ化するためには,長距離運転手の過労・疲労運転を検知,推定する手法の確立が求められる.そこで,本研究では,長距離運転時の過労・疲労に起因した重大事故を減少させることを目的として,長距離運転によるドライバの疲労を心拍の観点から評価し,ドライバの疲労状態の推定可能性を検討する.
  • 一田 啓介, 片山 瞬, 渡辺 桂吾
    p. 6-7
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    劣駆動マニピュレータは一般的に知られている各関節に駆動トルクが発生するようなマニピュレータとは異なり,一部の関節に駆動トルクが発生しない非駆動関節を有する。ここでは加速度拘束を含む劣駆動マニピュレータに対し,拡張非ホロノミック2重積分形式に変換可能であることを示し,切換え制御手法が適用可能であることを確認する。また制御器を設計する際に,複数のパラメータを設定する必要があり遺伝的アルゴリズムを用いることで制御器設計パラメータの最適化を試みる。
  • 鶴田 和寛, 澤田 直
    p. 8-9
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,Arduino やRaspberry PI などのマイコンを利用したモータを駆動するための使いやすい制御ボードが製品化されている。しかし,モーション制御を実験的に学習したいエンジニア(学生含む)にとっては,PWM 制御の仕組みやフィードバック制御の構成がわからなくてもモータを動かすことが可能であるため,新しい制御システムを自ら開発できなくなってしまい,単なるユーザにとどまってしまう恐れがある。つまり,あまりにも便利すぎるため,モーション制御に係わるハードウエア,ソフトウエア,制御技術を体得した技術者が育たなくなるという危険性がある。本研究では,ARM マイコンを利用したSTM32VL(1,2)+DC モータ+エンコーダ+ドライブIC+ブレッドボードという組み合わせで,DC モータの位置・速度制御を安価に実現したので,その概要を報告する。
  • 横田 朋侑, 春山 和男
    p. 10-11
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    現在福祉現場では,高齢化に伴い介護が必要な高齢者など自らブレーキ操作を行えない人が増加している。そのため介護者のブレーキかけ忘れによる転倒事故が多発している。そこで本研究では,その防止策となる新たなブレーキシステムの開発を行う。本研究で開発する車椅子ブレーキシステムでは,FSR素子を用い,このセンサ素子を車椅子の左右グリップ部に取り付ける。そして加圧によるFSRの抵抗値変化を電圧値に変換し,PICマイコンにより読み取ることで,介護者が車椅子を操作しているか否かを検知することにした。検知回路検討の結果,非常に簡易的な回路を製作することができた。今後の課題として,モータの種類や駐車ブレーキ駆動方法の検討を行うこと,さらに違うセンサ等を組み合わせてより安全なブレーキシステムを検討することが挙げられる。
  • 猿橋 拓弥, 宮本 竜之介, 穆 盛林, 秋本 高明, 北園 優希
    p. 12-13
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    家事は毎日行わなければならない大変な作業である。その中でも洗濯は,洗い作業は洗濯機が行ってくれるが,干し,乾かし,たたみといった作業は手作業である。そこで我々は家事の負担を減らすために,Tシャツの乾きを自動検知し折りたたむシステムを開発した。しかし,そのシステムには欠点があり,一度の駆動で多くの洗濯物はたためなかった。そこでシステムを改良し,一度の駆動で多くの洗濯物をたためるようにし,実用性を向上させた。本論文では,その改善したシステムについて説明する。
  • 吉田 大貴, 古川 達也, 福本 尚生, 伊藤 秀昭, 相知 政司
    p. 14-15
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    現在,我々の生活において電力は無くてはならないものとなっており,高品質の電力を安定して供給することが強く求められている。しかし,近年パワエレクトロニクス技術が急速に社会・市民生活に浸透しており,これらの技術を用いたインバータ回路を含んだ機器が多く使われ,高調波が発生し,配電系に影響を与えている。高調波の増加によって,電力の損失が増加したり,本来,50,60Hz での使用で設計された電気機器に悪影響を与えたりするため,高調波の発生源を同定することが重要となってきている。また,時々刻々と変化する力率の計測も同様に求められている。 本研究では,配電線路において,電圧,電流波形を計測し,その計測結果からリアルタイムで力率と高調波の伝搬方向を同定するシステムを検討した。
  • 江 鵬里, 中島 翔太, 田中 幹也
    p. 16-17
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では,体導音センサを用いて手首の橈骨動数から脈拍数を計測した。取得した体導音データに移動平均,自己相関関数を適用することでノイズを除去し,脈拍数を導出した。また対象者の脈拍数をリアルタイムで確認するために,Bluetooth通信機を用いてAndroid端末に送信し,その際に位置情報も取得した。Android端末から他端末に自動的にメール送信することで安全確認も可能にした。
  • 森吉 雄大, 荒牧 真悟, 中島 翔太, 田中 幹也
    p. 18-19
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    高齢化の深刻に伴い,介助者が不足しています。介助者は,高齢者がベッドから離れる際の安否確認が必要とされているが,それが難しくなっています。そこでマットセンサを用いたが,マットセンサは検知範囲が一定であり,またマットでつまずく可能性があります。これらを解決するために本研究では,1次元輝度分布センサを用いた離床検知を提案する。
  • 大西 康介, 田中 大輔, 楊 世淵
    p. 20-21
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年,三次元計測は様々な分野で用いられているが,従来の三次元計測法は様々な問題がある。本論文では,2D PSD (Position Sensitive Device)を用いた手法に着目し,従来のPSD方式の短所を改善するために,2D PSDと複数光源からなるマーカを用いた新たな手法を提案する。 提案手法はマーカの光を2D PSDによって受光し,受光面上のスポット光座標を既存の換算式で算出する。そして,提案する換算式でそれらの二次元座標からマーカの三次元座標へ換算できる。 実験より,提案手法の原理で三次元位置検出が可能であり,提案手法が有効な手法であることを示す。また,撮影倍率制御で精度が向上することを示す。
  • 辻 聡史, 小浜 輝彦
    p. 22-23
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    We proposed a self-capacitance proximity and tactile sensor for robot. The proposed sensor consists of the two electrodes and elastic body. The proposed sensor can detect the object both before and after contact. We think that the sensor will be useful to proximity and tactile sensor for robot.
  • 脇田 由実, 中村 まゆ, 吉田 友太
    p. 24-25
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    自律移動ロボットに情報端末を搭載したシステムを用いて、ユーザの情報取得要求を待つのではなく、情報が必要なユーザを自ら見極め、積極的に情報を届ける情報提供のしくみを検討している。本稿では、まず、本システムにおける情報提供のしくみについて述べ、次に、卓上情報端末を想定した場合に、卓を囲む複数ユーザの会話状況から、どのように情報提供タイミングを決定するかを議論する。自律移動ロボットに情報端末を搭載したシステムを用いて情報提供のしくみを検討している。
  • 小玉 和貴, 田中 裕人, 中藤 良久
    p. 26-27
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究ではテレビ視聴時の臨場感などを効果的に与えることを目的として,テレビ番組中で発生する擬音語(オノマトペ)などを,字幕化しテレビ番組中で発生する音と同期させて再生することで,どのような字幕付与方法が好まれるかを評価する。 本研究においてオノマトペ字幕を付与する動画として,映像中の対象の動きが多いものと少ないものの2種類を用いる。動きの異なる動画にオノマトペ字幕を付与した場合,動きの差によってどのような印象が得られるのかを評価する。 文字の表示場所については音源方向に字幕付与した場合が比較的高評価となり,大きさに関しては動画中の対象と同程度の大きさが高評価となった。
  • 桑山 晃介, 田中 裕人, 中藤 良久
    p. 28-29
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    病院内騒音が睡眠中の入院患者の健康が脅かしかねないと報告されている。本稿では、病院内の騒音が患者に与えるストレスを軽減させることを目的とし、騒音にマスキングを施すことによる心理的影響について検討する。 実験では3種類のマスキーと2種類のマスカーを組み合わせた9通りの音源(Table1.)を2つのスピーカーで再生して、SD法アンケートを用い、主観評価を行った。 マスカーを付与した場合の音源の評価結果は全て改善されており、病院内騒音に対してマスキングが有効であるということが分かった。
  • 澤田 知良, 田中 裕人, 中藤 良久
    p. 30-31
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    現在、認知症人口の増加が大きな問題となっており、認知症患者がなじみやすく、継続して取り組める認知症予防・回復の支援手段の確立が急務である。 そこで、 非薬物療法の一つである音楽療法に着目し、より臨場感のある音を再現できる立体音響を用い、ヒーリング効果の検証を行った。 実際に、6種類の自然音を通常のステレオ収録とバイノーラル収録を行い、どちらの収録がよりヒーリング効果をより得られるか聴取実験を行った。その結果、ばらつきのある結果となり、すべての音に対しては立体音響がヒーリング効果を示す結果とはならなかったが、音の種類によってはヒーリング効果を見出すことができた。
  • 小出 大地, 吉川 和成, 山脇 彰
    p. 32-33
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    家電の待機電力は一家庭の年間総電力の5~10%を占め,原子力発電所の約3.6基分に相当する(1)。待機電力のさらなる削減は重要である。それには,主電源を切ったり,コンセントを抜いたりなどの操作を要し,その手間のために,日常の習慣になりにくい。そこで,待機電力のゼロ化と家電の操作を単一のリモコンで実施し,主電源を切る手間を大幅に削減できる待機電力がゼロとなるリモート制御電源タップを開発した (2)。 しかし提案タップと受光部が一体である為,タップをリモコンによって照射できる目立った場所に設置する必要がある。本研究では,提案タップと受光部を分離し,受光部は全方位から照射可能にする。これによって,インテリア化された受光部のみを目立った場所に設置すれば良い。全方位から照射可能にするために半球面ミラーを使用し,基礎実験を通して実際にスイッチング動作が行われるかどうか検証する。
  • 伊藤 綾花, 芹川 聖一, 北園 優希
    p. 34-35
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    このシステムは、ベランダやゴミ捨て場に集まってくる鳥を追い払うためのものである。街でよくスズメやカラスを見かけるが、それらの鳥はベランダなどの場所をフンで汚したり、ゴミ捨て場に捨ててあるゴミをあさったりしている。これらの行為は衛生的にも非常によくない。 本研究では、画像処理によってベランダやゴミ捨て場に集まってくる鳥を検出し、装置に備え付けてある水鉄砲で鳥を追い払うシステムを開発した。水を噴射して追い払うので、鳥を傷つけることもない。また、水鉄砲はモータによって上下左右に動くので、ベランダのようにある一定の範囲内であれば、どこに鳥がいても追い払うことができる。
  • 林 卓哉, 中島 翔太, 北園 優希
    p. 36-37
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    このシステムは、車のフロントガラスに生じる曇りを画像処理で検知し、自動車の準自動走行の補助を目的とする。マーカーAをガラスに貼りつけ、マーカーBをガラスの近くに設置する。車内から車載カメラでフロントガラスの様子を撮影する。内側のフロントガラスが曇ると両方のマーカーが曇って見え、外側のフロントガラスが曇るとマーカーBのみが曇って見える。この特性を活かしてガラスが曇っているかどうか、またどちら側のガラス面が曇っているかを認識する。
  • 山口 晃輝, 高橋 勇人, 花田 政彦, 花田 博道, 水口 寛也, 藤本 顕憲, 芹川 聖一, 北園 優希
    p. 38-39
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究では,外出先から遠隔操作によって初期消火を行うことのできる消火ロボットの開発を行った。 本システムは家庭に取り付け,定点消火を行うことを目的としている。本システムの消火までの流れは火災が発生すると火災検知システムによって検知される。そしてユーザーへと火災発生の通知が送られる。ユーザーは手持ちの携帯端末から消火活動用のウェブサイトへアクセスする。この際使用する端末はブラウザを利用できるものであれば何でも良い。そして,ユーザーがウェブサイト上の消火ボタンを押すことでシステムは消火を行う。
  • 横山 孝行, 古賀 陽介, 楊 世淵
    p. 40-41
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年、レーザを用いた材料加工技術が多くの場面で用いられている。その中でもダイオードレーザはエネルギーの変換効率が他のレーザに比べ非常に高い優れた光源である。しかし、出力が低いという欠点をもつため、複数の光源をアレイ状にして用いられる。また、精度の高いレーザ加工を行うためにはレーザの強度分布整形を行うことが必要である。そこで光の利用効率が原理的に非常に高いため光の強度分布整形には位相型ホログラムであるキノフォームを用いる。ただし、レーザダイオードアレイは光源間の可干渉性が小さい。通常の設計では、互いの可干渉性が小さい多数光源を利用したホログラムを作製することができない。そこで、このようなホログラムの特別な設計法を提案した。この研究では、この設計法を利用して再生像の誤差を低減するための方法を提案する。
  • 田辺 誠
    p. 42-43
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    Webシステムに代表される、ユーザとシステムとの継続的な入出力によってその機能を果たす、いわゆるリアクティブシステムにおいては、テストケースは単なる入力値ではなく、システムへの入力シーケンスとなる。テストケース導出の目安として、システムがある特定の状態となるような入力シーケンスの導出が挙げられる。本稿では、Web上のチケット予約システムを例として、モデル検査ツールUPPAALによるトレース解析を応用したテストケースの自動生成手法を提案する。 この手法により、モデルを解析してシステムが特定の状態に到達するまでの最短手順をテストケースとして導出することが出来、システムの効率的な開発につながる。
  • 高 俊宇, 張 栄
    p. 44-45
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    近年、学習者のニーズを満たすため、英語学習ツールとしてのモバイルアプリの開発が盛んになっている。しかし、ウェブ上のランク付けがユーザーの任意評価結果と一致しないため、英語学習者の学習ニーズを的確に反映していない。本研究は英語教育の視点から、現在学習ツールとして最も多く使われているモバイルアプリを分析し、役に立つ学習機能を評価項目として選定し、アプリの評価ガイドラインを提案する。また、ウェブ上のユーザーの任意評価に基づき、統計分析の手段を通して、中国と日本の英語学習者に人気の高い学習機能を発見し、両国の英語学習者の学習ニーズを比較する。
  • 大西 雅也, 原 武嗣, 藤本 大輔, 上甲 勲, 花田 賢志, 吉武 剛
    p. 46-47
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    ホウ素(B)を添加した導電性ダイヤモンド(PCD)膜は,化学的に不活性,広い電位窓を有することから廃水処理用電極材料として期待されている.機能面,作製面で種々の問題点を有するものの,解決できれば実用性は非常に高い.本研究の目的は,導電性PCD電極の問題点を克服した,新規高性能廃水処理用電極を開発することである.近年,粒径10 nm以下のダイヤモンド集合体と水素化アモルファス炭素(a-C:H)からなる超ナノ微結晶ダイヤモンド(UNCD) / a-C:Hが新規ダイヤモンド系材料の一つとして注目を浴びている.物性に関しては未知な部分が多いが,UNCD自体がダイヤモンドであるため,幅広い工業的応用が期待できる.本研究では,物理気相成長法(PVD)法の一つである同軸型アークプラズマ蒸着(CAPD)法を用いて導電性を有するUNCD /a-C膜の作製を行い,廃水処理用電極材料としての可能性を調査したので報告する.
  • 安河内 大貴, 古賀 陽介, 楊 世淵
    p. 48-49
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本論文では、干渉型フーリエ変換計算機ホログラムによる原画像における位相自由度を用いた再生像の解像度向上に関するシミュレーション結果を記す。人間は光の位相のわずかな違いを認識することができないため、位相は任意に指定することが可能である。この位相を任意に指定することを位相自由度という。原画像と再生像の間の誤差である再生像誤差が小さくなるよう位相を指定することで像をより鮮明に再生でき、再生像の解像度向上が期待できる。作成が比較的容易であるため干渉型ホログラムの作成を行った。干渉型ホログラムは参照光を用いるため、参照光の影響を考慮しなければならない。位相自由度による解像度向上と参照光の影響についての検討と解決方法について述べる。
  • 余 衡鈞, 井上 光平, 原 健二, 浦浜 喜一
    p. 52-53
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    コントラスト強調法の1つであるヒストグラム均等化は,ヒストグラム指定法(ヒストグラムマッチングとも呼ばれる)の一種であり,目標とするヒストグラムの形状が定数関数であるため,ガウス関数等のより複雑な関数形を指定する場合に比べて,関数形の選択やパラメータの調整などの手続きを要しないという利点がある一方,過度のコントラスト強調により,偽輪郭を生じやすいという難点もある.そこで本論文では,入力画像から区分的に定数のヒストグラムを求める厳密ヒストグラム指定法を提案する.
  • 小野 直樹, 浦浜 喜一
    p. 54-55
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    画像の高解像度化のためには補間が必要であるが、補間処理は通常標本転換を滑らかに接続することを基本とするため、エッジ等はぼやけてしまうことが多い。従って、単純な補間処理ではなく何らかの鮮鋭化効果を伴うことが望ましい。鮮鋭化の方法としては、一般にはラプラシアン等の線形フィルタが用いられることが多いが、微分に基づく線形フィルタ値の3乗を用いることで、良好な鮮鋭化ができることが報告されている。また、より積極的な高精細鮮鋭化を目的とした研究として、画像の高解像度化処理における高周波成分の生成のために、ラプラシアンの3乗を用いるのが効果的であることも報告されている。本研究では、線形フィルタ処理値の3乗ではなく、各画素間の差分の3乗を用いる方法を提案する。この方法によって通常の補間で得られた画像に対しても効果的な鮮鋭化ができ、目標とする高精細な画像に、より近い画像が得られることを実験で示す。
  • 江田 孝治, 西 保暢, 折居 英章
    p. 56-57
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    本研究は,DCT符号を用いて可変サイズのテンプレートマッチングを提案することである。従来の相互相関法によるテンプレートマッチングでは,抽出する対象物のサイズによって複数のテンプレート画像を用意する必要があった,本研究では,画像の低周波成分のDCT符号の特徴を利用することにより一枚のテンプレート画像を可変サイズのテンプレートデータとして利用できるようになった。
  • 永田 瑛暉, 長迫 智也, 小山 善文
    p. 58-59
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    動物飛び出し検知システムは,自動車内に取り付けた単眼カメラで前方方向の撮影を行い,撮影された動画像をコンピュータ内に取り込み,動物が飛び出していないかをリアルタイムで処理することを目的とする。本研究では,動画像中の物体の動きを検知するために,オプティカルフローを用いる。その方法として,任意の対象を撮影した時系列画像から,特徴点の動きをベクトルとして抽出する。 しかし、飛び出してくる動物のみを検出するためには,背景によるオプティカルフローと,飛び出し動物のオプティカルフローを区別する必要がある。 したがって,正確な動きの消失点を求めるために,時間tのオプティカルフロー画像に対して,直線検出ハフ変換を行い,その直線の交点から消失点を推測する。 消失点は画像中の水平線付近に存在すると推測できるので,あらかじめ探索領域を指定することが可能となり,処理の精度向上や計算量削減を実現できる。 本研究の成果として,サンプル動画像について動物飛び出し検出実験を行った。 オプティカルフローを用いてカメラワークがもたらす動きの消失点を求めることで、飛び出し検出の基準点となる消失点を求めることができた。
  • 陸 慧敏, 柏尾 洋平, 古賀 陽介, 李 玉潔, 中島 翔太, 張 力峰, Jože Guna, 芹川 聖一
    p. 60-61
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/04/10
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    これまで,水中の地形を復元する方法にはソナーを用いた方法などが主な方法として採用されてきた。ソナーを用いた方法は遠距離から撮影が行えるという利点がある。しかしながら,近距離の撮影には向いておらず採鉱機械の周辺を監視する装置が必要とされてきた。そこで,近距離を撮影可能なKinectの撮影画像から三次元復元を行えることに着目し,高解像度の三次元復元を行うため深度画像の超解像度化を行った。超解像を行う際に水中に存在する泥の影響も考慮して研究を行った。その結果,インペインティング処理,ヘイズ除去処理と超解像処理を利用し,より高精度の距離情報が得られた。
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