建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
1 巻
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  • 湯沢 昭, 花安 繁郎, 折田 利昭, 船津 修一, 横田 保秀, 大崎 康生, 加藤 利美
    1993 年 1 巻 p. 1-10
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    建設工事では、計画から維持管理における各段階において適切な意思決定が要求されるが、これらはill-構造問題であり、意思決定のシステム化が困難な分野の1つである。これは建設工事が自然条件の中で実施され、その自然条件の設定が非常に困難であり、かつ不確実性が大きいところに起因する。本研究は、各種建設工事における意思決定問題に関する調査とその構造分析、また具体的な事例として、斜面安定工事を取り上げ、対策工の特性分析、地山の状況と工事の環境に関する要因の抽出と整理、さらには工法選定における意思決定プロセスについての検討を行うことを目的としている。
  • 和田 かおる, 山本 幸司
    1993 年 1 巻 p. 11-18
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、急速なモ-タリゼーションの進展による駐車需要の増加に対して, 駐車施設の供給・整備は追いつかず, 駐車場不足が大きな都市問題の一つとなっている.しかしながら, 都市部では駐車施設整備のための用地確保が困難となってきており, 今後, 駐車施設整備を進めるには限られた空間の有効利用を考える必要がある. ところで, 複合式駐車場は自走式とスペース効率の良い機械式を組み合わせたもので, 限られたスペースの有効利用に極めて効果的である. しかしながら, 複合式駐車場の整備計画は最近提案されたもので, 現在のところほとんど普及していないため, 施設計画の事例や資料も少なく計画案の策定に際して様々な不確定要素がある. そこで, 本研究では立体式駐車場整備計画に有効な計画情報を与えるシミュレーションシステムの開発を目的とし, 特に複合式駐車場の運用方法の違いが利用状況に与える影響を分析する.
  • 職住近接型ニュータウンの萌芽・移行とこれを促した実施施策の変容に着目して
    高橋 賢一
    1993 年 1 巻 p. 19-28
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論は、企画構想以来1/3世紀を経て熟成段階を迎えた多摩ニュータウンを研究対象に、開発目標として希求されてきたニュータウンとこれを包含する南多摩都市地域の自立化すなわち「職住近接化のための就業地形成」に着目し、これを実現するための様々な実施施策を追跡し、長期に渉る「事業運営 (Prolect Management)」策の変容過程を考察したものである。この考察から開発目標を具現化するための計画・事業上の実施施策 (Implementation tools) の変遷つまり広義の工程管理 (Construction Management) の重要性を明らかにし、幾度かに渉る事業転換期におけるエポックの存在を明らかにしたものである。衆知のようにNT開発は、息の長い事業であり、この考察で得た知見は、内外に渉る事業環境を認識・予見しつつ適宜・適切な実施施策の準備、つまり中長期的視座に立った「事業運営」と時には緊急避難的施策 (Emergency Plan) の重要性も同時に明らかにした。
  • 村林 篤, 安井 英二, 山本 幸司
    1993 年 1 巻 p. 29-40
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    適切な駐車場計画の立案を支援することを目的として、汎用シミュレーション言語をベースに、パソコン上で稼動するシミュレーションシステムを開発した。本システムは、駐車場内や周辺道路を走行する車の動きをディスプレイ上に表示でき、駐車容量、出入口の位置・数、入出場の所要時間、周辺交通流への影響などを評価するための種々の統計データを作成できる。また、駐車場計画評価の観点として、駐車場周辺交通への影響評価、および駐車場内のレイアウト評価のそれぞれの必要性の有無から、これらを組み合わせた4種類の基本モデルを作成し、個々のプロジェクトを対象としたシミュレーションモデル構築の効率化を図った。さらに、このシステムを機械式駐車場に併設する駐車待ちの車両のための待機スペースと自走式駐車場との容量配分の検討、および複数の駐車場整備にあたっての駐車案内方式の効果と周辺交通への影響の評価、という二つの事例に適用し、システムの機能を検証した。
  • 田中 芳行
    1993 年 1 巻 p. 41-48
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    施工計画を立案する際には多種多量の情報の利用および処理を行なければならない。その情報には過去の工事事例、参考図書、カタログなどや技術者の知識などがある。そこで施工計画で使う情報とその利用と処理を統合化した環境をコンピュータ上で実現化するコンピュータツールの提案を行う。本ツールはデータベースおよび施工計画を行う際に利用するCADやシミュレータなどのアプリケーションが統合化されている。さらにハイパーテキストを応用したインターフェースを付加し、本システム利用者が行う情報へのアクセス、および利用、処理を容易にする。上記提案システムの有効性を検討するためにシールド工事の施工計画を対象としたプロトタイプであるハイパーコンストラクションプランニングを開発した。
  • 工事用資源の割付問題を中心として
    春名 攻, 荒川 和久, 山田 幸一郎
    1993 年 1 巻 p. 49-60
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    厳しさを増す施工環境や施工条件のもとで、「人、機械、材料といった資源の調達・運用を最大限に努力して、より早く、より安く、かつ安全に施工を完了すること」は、建設業にとって重要な問題である。そして、建設工事マネジメントのシステム化をはかるとともに、建設工事施工に関わる業務の合理化・効率化と生産性の向上を実現していくことが必要である。そこで、本研究では、現場マネジメント業務の中でも中核的業務として位置づけられる工程計画業務に着目し、これらの業務をより一層合理化・効率化するために必要なシステマティックなマネジメント業務を支える計画・管理技法の新たな開発について検討を行った。特に、本研究においては、工程ネットワークの持つ性質を変えることなく、より操作性の高いものとして取り扱っていくといったネットワークトポロジー理論を用いた新しいタイプの資源割り付けモデルについての開発研究を行った。
  • 春名 攻, 北角 哲, 五十嵐 善一
    1993 年 1 巻 p. 61-70
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    建設業の施工条件は従来に増して複雑多岐にわたっており、工事の施工管理に関する基準や項目も増加の傾向にある。一方、コストダウンによる管理費用の削減のため、1現場当りの職員数は減少しており、職員不足が顕在化している中でロボット化に伴う安全・品質管理の変化など新たな管理問題も生じている。このような状況のなかで、少ない職員で現場を運営していくためのマネジメントシステムの構築が必要であると考える。
    このマネジメントシステムは、現場のロボット化や自動化により発生する施工情報や計測情報を活用して、現場職員のルーチン業務の軽減 (OA化) を行うとともに、専門技術者としての技術的判断の支援を行うことを目的としている。
    本報告は、現場に対するアンケート調査をもとにして現状の現場施工管理業務の構造を解明し、その問題点の明確化を行うとともに、AI、ニューメディア、通信技術といった新しい技術を応用した個別システムを組合わせることによる合理的な現場生産システムの概念について1つの提案を行うものである。
  • 春名 攻, 三浦 昭爾, 浜嶋 鉱一郎, 青木 知男, 牧野 正恒
    1993 年 1 巻 p. 71-82
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    建設産業は投資額からみると日本を支える基幹産業といえる位置にあるが、実施段階になると他産業に比較して労働生産性も低く、近代化が立ち遅れているのが実状である。本研究は、このような状況の中で, 建設工事における問題点を痛感している人々が集まり、建設工事の実態分析をもとに問題点や課題を整理分析し、その問題点を解決するための実現化方策について提言することを目的として行ったものである。
    ここでは、建設工事の合理化にとってネックとなる問題点を明らかにするために行ったアンケート調査およびその整理と分析結果を示し、次ぎに具体的な問題点解決策として考察した結果、明らかとなった情報システム化の提案と現行制度の改善・改革に関する提言に関して論じることとする。
  • 高田 知典, 中川 良文, 佐田 達典, 林 俊夫
    1993 年 1 巻 p. 83-92
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    複雑化・多様化する建設需要、施工精度・品質・工期に対する要求レベルの高度化につれた管理業務の増加といった建設業をとりまく状況の中で、いかに限られた投入資源 (人、金、資機材) を効率的かつ安全に運用・展開させて施工生産活動の最適化を図ることができるか、すなわち生産性の向上が重要な課題となってきている。このような背景のもと、土工事を対象に施工管理業務に係わる各支援システムを統合した施工管理支援システムの開発に着手している。その中でも、基幹となる土工事におけるEWSを用いた出来形管理システムの基本的部分の開発を完了したので、本稿ではその機能と造成現場における適用事例について報告する。
  • 馬場 敬三
    1993 年 1 巻 p. 93-104
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    我が国の建設界は現在, 度重なる不祥事に揺れている。この不祥事を生んだ各種の制度の是非等の議論のためには, 建設マネジメントの理論的な体系化が不可欠である。この体系化のために, 建設マネジメントの対象範囲とそれを包括的に取り扱う基本的な理念, 哲学等の究明が必要となる。欧米に発展した建設マネジメントの基本的な思想の本質は我々の其と異なるために, 我が国と欧米の思想の折衷による新たな理論の確立が望まれる。
    この新しい理論の究明と体系化を目指して, 我が国の建設マネジメントが直面する問題を分析して, 対象範囲と基本的な理論の究明を行う。我が国の建設マネジメントの直面する問題は一般的課題と個別的課題に区分され, 一般的課題には体系化, 日本的な方法論と欧米の其との折衷, 我が国の建設産業のidentityの究明, 建設界の倫理綱領の確立がある。個別的課題には生産性, 安全, 外国人労働者の問題とその他がある。
  • 高崎 英邦, 奥村 忠彦, イブス C. W.
    1993 年 1 巻 p. 105-114
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    米国型PM/CMが日本に紹介されて久しいが、その概念、方法論さらにはツールなどに多くの特徴を持っていると評価できる。したがつて米国のPM/CMの実状を具体的に理解しておくことは、今後われわれが日本型PM/CMサービスを開発、適用していこうとする際に大きな参考になると考えられ、これが本調査研究の目的である。実状調査の方法として、プロジェクトの受・発注業務やマネージメントの第一線に従事している関係者とのインタビューから、直接かつ最新の情報を収集し分析することを基本とした。
    主な調査結果は、(1) PM/CMサービスがクライアントにアピールする点は、工費と工期の削減、初期段階における専門的プランニング、施工技術の設計への反映、ファーストトラック方式の導入、(2) 事業構想から施設の供用開始までの多種多様なPM/CMの機能とサービス項目、(3) クライアントがPM/CMコンサルタントを選択する基準、一例として企業に対しての評価よりも、プロジェクトに参加するプロジェクトマネージャーや専門家の経験や能力が重視される、などである。
  • 國島 正彦, 渡邊 法美
    1993 年 1 巻 p. 115-120
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    我国の公共工事の入札制度は、談合の摘発や国際化の要求により、今や国内からも国外からも変革を迫られている。本研究は、これまでの我国の入札制度の特徴並びに公共調達制度の不具合を明らかにした後、3つの日本人の価値観 (1)「和の思想」(2)「腹八分、以心伝心」(3)「信用重視」を強調し、「よりよい日本の国造りにかなう制度とはいかなるものか」という観点から新しい入札制度を構築し、その妥当性について考察した。3つの日本人の価値観を強調して構築した制度の骨格は (1) 指名制度を基本的枠組みとし、指名基準の客観化と公開 (2) 受注調整のための話し合いの公認と一般競争入札制度の併用 (3) 予定価格の公表 (4) 契約前後におけるヴァリューエンジニアリング (VE) 制度の導入 (5) 工事完成保証人制度、前払金制度の存続、であり、必ずしも現在の社会的要請に合致するとはいえない部分があると思われた。最後に入札制度改善問題における今後の課題について総括した。
  • 國島 正彦, 渡邊 法美, 申 鉱穰, 堀田 昌英
    1993 年 1 巻 p. 121-134
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    公共事業の入札・契約制度をめぐる数多くの議論を受けて、我が国でも技術力を重視した入札方式が導入されつつある。この合理的な運用のためには建設技術の総合的な評価手法の開発が必要不可欠である。本研究は、建設技術の基本的特性として経済性 (初期建設費)・施工性・耐久性・供用性の4要素に着目し、これらの要素を詳細な定量的指標によって独立に評価し、4つの指標を貨幣単位に換算した総合費用を算定することによって一元的な総合評価を可能にする評価手法を提案した。この評価手法を、現時点における代表的なコンクリート新技術である締固め不要コンクリートに適用し、評価手法の妥当性を検証した。あわせて、新技術が使用される際の諸条件が評価結果に及ぼす影響を算定するために、経済成長の程度、社会経済環境や気象条件等を種々のパラメーターによって表現することによって感度分析を行った。
  • 加藤 和彦, 渡邉 法美, 國島 正彦
    1993 年 1 巻 p. 135-142
    発行日: 1993/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    現場での施工を合理化し、施工現場の近代化を推進する対策の一つとして、新しく開発した技術を施工現場に用いることが考えられる。本研究では、新しく開発した技術を生かす道として、開発した技術を合理的に評価することにより、施工現場への適用を検討するためのアプローチの一つを提示した。開発した技術を合理的に評価する手段として、従来の標準的な施工と開発した技術を用いた施工を比較することを試みた。
    本研究は新しい開発技術として、締固め作業が不要なハイパフォーマンスコンクリートを事例に、省人化および工期短縮について、従来の標準的な施工と比較することにより、ハイパフォーマンスコンクリートの施工現場への適用を評価した。従来の標準的施工を検討する過程で、公共事業の標準積算で考慮されてきた施工歩掛りを分析することにより、今後の施工歩掛りのあり方についても検討を行った。
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