建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
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12 巻
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  • 道路のバリアフリー事業を題材に
    青木 俊明
    2005 年 12 巻 p. 1-8
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、地方都市の中心市街地における道路のバリアフリー化事業を題材に、合意形成の心理機構を明らかにすることを目的とする。まず、プロジェクトの住民懇談会に参加したメンバーに質問紙を配布し、参加者の態度を計測した。質問紙は初回の懇談会前と各懇談会の後に配布し、その場で回収した。単純集計の後、得られたデータに対して繰り返しのある一元配置分散分析とパス解析を行った。その結果、以下の結果が得られた。1) 懇談会の公正な実施により、行政に対する信頼感と手続き的公正の評価が有意に改善した。2) 情報取得前 (懇談会前) の賛否態度は行政に対する信頼に強く規定されている。3) 情報取得後の賛同態度は事業妥当性に基づいて決定されている。
  • 大津 宏康, 尾ノ井 芳樹, 境 亮祐
    2005 年 12 巻 p. 9-18
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    トンネル・地下空洞掘削のような地下工事では, その建設地点の地質条件を把握するため, ボーリング調査・弾性波調査等の地質調査が実施されるが, 経済的な理由により, 設計段階ですべての地質条件に関する不確実性 (以下地盤リスクと称する) を明らかにすることは不可能である. このため, 定性的には地質調査の量を増加させることは地盤リスクを低減される上では有効であると解釈されるが, 現状では, 投資となる地質調査の量を増加させることと, 建設コスト変動リスクの低減との関係を, 定量的に表示する方法論については未だ確立されていない.
    このような観点から, 本研究では, トンネルおよび地下空洞を構築する地下工事を対象として, 筆者らが提案する地盤統計学に基づく地盤リスク評価手法を適用し, 地質調査の量と, その結果に基づき推定される建設コスト変動リスクとの関係に関する定量的な検討結果について示した. 具体的には, 実際の地下空洞掘削工事を対象とした建設コスト推定結果について, 金融工学分野で用いられるリスクカーブの概念を用い, 地盤条件に起因する建設コストのボラティリティを算定し, 地下工事における地質調査の価値について定量的な考察を加えた.
  • 高橋 宏直, 吉田 二郎, 山本 幸司
    2005 年 12 巻 p. 19-26
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    公共事業等に代表される大規模プロジェクトの計画立案, 事業実施の意思決定に際して, 将来の不確実性に適切に対応することは重要であり, 厳しい財政状況下ではその必要性は特に高まっている.
    大規模プロジェクトを想定した場合に, 将来の不確実性への対応方策として関西国際空港事業に代表される段階整備があるものの, 段階整備計画の立案のための実用可能な定量的な手法は見あたらない.
    このため, 本研究ではリアルオプションにおける2項モデルを用いて, 事業担当者が利用可能な具体的検討手法および現実的な段階整備計画の構築が可能であることを示す.
  • 小松島みなとまちづくりを事例として
    滑川 達, 田村 聡子, 山中 英生, 澤田 俊明, 花岡 史恵
    2005 年 12 巻 p. 27-38
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    現在、公共施設を管理・運営できる市民組織育成を目的とした市民参加の仕組みづくりが課題となっている。このような市民参加では、単一の会議体の運営にとどまらず、協議会、ワークショップ、実行委員会、等々の多彩な会議体で構成されるプロセスを、複数年にわたり運営・管理していく必要がある。本研究は、多彩な会議体で=構成される市民参加型プロセスの管理上の課題を明らかにすることを目的とした。徳島県小松島みなとまちづくりを対象とした調査・分析を行った。その結果、4度の推進体制の移行期が存在するとともに、市民参加型プロセスの成功度からは、推進体制移行後のフェーズで中心となるべきグループを適切に把握し、継続的に参加させる運営が重要な課題であることを明らかにした。さらに、社会ネットワーク分析の手法を応用することにより、高い中心性を持った関与者を継続させることが、重要な管理課題であることも明らかになった。
  • 高崎 英邦, 土田 敦隼, 本田 智久
    2005 年 12 巻 p. 39-46
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    公共事業の事業費が当初の予測に比して膨張する事例が多く、かつそのバラツキも大きく見える。したがって、計画時に不確実性を考慮した事業費予測あるいは費用便益分析を行うことができれば、事業執行のリスク評価をより効果的に実行することができる。
    本論文では高速道路事業を対象として、まず過去の事業執行例から予測事業費と実績事業費の差違を調査し、予測事業費の不確実性を確率論的に把握する。次いで、その予測事業費の不確実性が大きいことを理解した上で、シミュレーションにより計画時の費用便益分析の不確実さの程度を把握する。さらに、費用便益比を構成するパラメータの変動が、どの程度費用便益分析の予測結果に影響を及ぼすか、すなわちパラメータスタディによる感度分析で調べてみる。
    その結果、予測事業費の不確実性は大きく、また、費用便益比の予測計算に与える影響は、社会的割引率、供用期間、基準年次から供用開始までの期間などのパラメータの変動よりも、予測事業費の不確実性の影響が支配的であることが分かった。したがって現状の手続きでは、計画時の予測事業費の精度が悪いことは不可避であることから、確率論的に予測事業費を設定し、また確率論的に費用便益分析を行わざるを得ないと考えられる。
  • 永島 慈, 山本 幸司, 諏訪 博巳, 徳元 真一
    2005 年 12 巻 p. 47-54
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    我が国の公共工事においても、発注者・工事請負者の双方が行ってきた様々なマネジメント業務の一部を別の主体が実施する、マネジメント技術活用方式 (CM方式) の試行が実施され、その有効性や本格的な導入の可能性についての検証が行われはじめている。
    マネジメント技術の活用に際しては、まずマネジメント技術活用のニーズと期待する事項を明確にしたうえで、マネジメント業務実施者の業務範囲や責任等を設定し、それに対する適切なマネジメント業務費用を算定する必要がある。
    本稿においては、特にマネジメント業務の具体的な業務範囲・内容と責任、それに対する適切な費用やインセンティブのあり方等について考察し、今後の同方式の導入に向けての留意点について整理した。
  • 二宮 仁志
    2005 年 12 巻 p. 55-70
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, 社会基盤整備における合意形成を支援するための新たなマネジメント手法を提案すること目的とする. 近年, 社会基盤整備の必要性やその計画の是非をめぐる市民と事業者の対立は社会的関心を呼び, 住民関与を規定する法制度整備が進んでいる. しかし, 現行法制度をもって社会基盤整備における住民関与や合意形成に関する制度資本が十分整ったとは言い難い. 本研究では, 合意形成支援のための技術的手法として, インセンティブマネジメントを開発した. 著者の先行研究にて構築したドラマ理論を適用した合意形成モデルを用い, ダイナミックに変化する現場状況や制約条件の基で目標シナリオにアプローチするためのインセンティブを継続的にマネジメントする手法である. その構築プロセスにおける事例研究の結果, 本マネジメント手法の適用可能性が事業特性の異なる2つの道路事業に関して示された.
  • 中川 良隆
    2005 年 12 巻 p. 71-80
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文は製造業等で生産効率化のために導入されている、リーン生産方式の建設現場への適用の有効性を明らかにすることを目的としている。まず、リーン生産方式の起源となったトヨタ生産方式について説明する。次にリーン生産方式を建設業に取り入れたリーンコンストラクションの導入状況について述べる。さらにリーン生産を実現する手段の標準作業と、道具のひとつであるカンバン等による視える化を建設現場に取り入れた事例を紹介する。そしてリーンコンストラクションの有効性について述べる。最後にリーンコンストラクションを実行するために標準作業書と視える化を使用したPDCAサイクルが大切であり、マンネリに陥らないためにトップマネジメントの強い意志が重要であることについて言及する。
  • 向井 伸幸, 坂田 智己, 矢吹 信喜
    2005 年 12 巻 p. 81-88
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    財政の逼迫などにより, 今後土木事業投資の増加は望めないにも関わらず, 戦後建設した大量の土木構造物が寿命を迎えるに当たり, 更新や維持管理などの保守工事の効率化, コストダウンを益々図っていくことが重要である。そのためには, 技術力の向上や強化も同時に必要となる。その方策のひとつとして, 「一体的保守体制」を本論で論ずる。一体的保守体制は, 設備保有管理者が年間の設備保守を地点ごとに保守カンパニーと一括して契約する「包括契約」と保守カンパニー自らが計画して提案する「主体的保守」により展開される。一体的保守体制により保守工事の低コスト化が図られるが, 一方で設備保有管理者の工事実施状況把握の希薄化が懸念される。本課題の解決手法として, 水力発電所再開発プロジェクトにおける, 4D-CADの利用による各施工段階での新旧構造物間の各種干渉の有無の検討について論ずる。
  • 出口 近士, 佐多 孝徳, 吉武 哲信, 浅野 誠
    2005 年 12 巻 p. 89-100
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    既成市街地で行われる土地区画整理事業では、事業期間を短縮する目的で、建築物等を解体除去して仮換地が使用可能となった時点で再築する中断移転方法を採用することが多い。しかし、本法を採用すると移転先の仮換地が使用収益停止となるケースが多く生じ、結果として住民の多くが中・長期間の仮住居生活を強いられ、仮住居費も高くなりやすいという問題がある。
    本稿は、ネットワーク工程表において後続工事を遅延させないことを制約条件として、自由余裕や全余裕をもつ移転物件の撤去工事の開始時期を遅らせることで事業全体の仮住居期間を短縮し、これを通じて仮住居費の削減を可能とする施工計画手法を提案している。そしてこの手法を3つの実事業へ適用した結果、当初の中断移転の総仮住居期間の5%-20%が削減できることを明らかにしている。
  • 中村 一樹, 大津 宏康, 竹内 明男
    2005 年 12 巻 p. 101-108
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    トンネルマネジメントシステム (TMS) は, 現在のトンネルの変状状態を「健全度」という定量的な指標で評価し, 将来の劣化を予測すると共に, 変状原因を推定し, 適切な対策工を適切な時期に適用することができるように管理者の意思決定を支援するシステムである. 筆者らは, 昨年度このようなTMSを構築し, 一部運用を開始した.
    本論文では, そのTMSの今後の課題として挙げられたトンネルの現状を定量化する「点検および健全度評価システム」の精度に関して検討を重ねた.
    現在, 健全度の評価 (定量化, 点数化) には, AHP (Analytic Hierarchy Process, 技術者の経験や勘など, これまで数値化が難しかったものを数値化できる数学的手法) を用いて技術者が考える重要度を数値化して配点としたトンネル点検・健全度評価シートを用いているが, このシートの配点次第, またシートを用いる点検員次第で, 求められるDI値 (Deterioration Index, トンネル点検・健全度評価シートで求まるトンネルの劣化状態指数) にばらつきが発生する. これをモデル化リスクおよびヒューマンリスクと定義した. この2つのリスクが最終目的であるLCCに与える影響を検討した.
    その結果, DI値のばらつきが±25%存在するとLCCに+6%~-21%のリスクが存在することがわかった. 今後は, モデル化リスクと同時に, 点検員によるヒューマンリスクを減らし, LCC積算システムの精度向上を目指すこととした.
  • 尾崎 哲二, 下池 季樹, 三村 卓, 小山 孝, 佐鳥 静夫, 塩崎 修男, 角南 安紀, 松川 一宏
    2005 年 12 巻 p. 109-118
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    土壌・地下水汚染問題の解決を目指した「土壌汚染対策法」は長年の議論を経て平成15年2月に施行された。環境修復事業が進められるにつれ、場合によっては事業の中断や不動産価値の下落などの大きな被害を受けることが明らかになった。
    本論文では環境修復事業においてリスクが顕在化した3つの事例と、住民との良好な関係を築きダイオキシン類で汚染された土壌を処理した事例を紹介する。これらの分析により、環境修復事業が有害物質を取り扱うことに起因する多くのリスクを持つ事業であることを示す。そして、それ故にこそ周辺住民をはじめ関係者間によるリスクコミュニケーションが重要であることを指摘する。環境修復事業で遭遇する被害やトラブルをどのようにして少なくするのか、そのリスクマネジメントはこれらの特徴を生かす必要がある。
  • 能勢 和彦, 湊 隆幸
    2005 年 12 巻 p. 119-126
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    社会基盤構造物が高度経済成長期に集中的に建設された結果、それらの維持更新もまた集中的に発生し、必要となる維持更新費用の急増が確実な情勢となっている。それにも関わらず、財政上の備えがほとんどなされていないのが現状である。本稿では、維持更新費用推計を評価する指標として、債券評価に用いられるデュレーションを導入し、頑健性という観点からコストフローを評価する手法を提案する。さらに、金融学的運用によって、頑健性を保ったまま財政負担の金利変動リスクを軽減する手法を提案する。
  • 保田 敬一
    2005 年 12 巻 p. 127-138
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    NPM (New Public Management) の提唱する新しい価値観とは、価値創造 (VFM) である。VFM (Value for Money) は現在PFI事業を対象にして使用されていることが多いが、投資 (Money) に対する対価 (Value) を表す概念という意味では公共サービスの全てが該当する。この公共サービスを提供する発注者は、近年、公共事業の多様化、複雑化などからアカウンタビリティや発注者責任など業務負担が増加する傾向にあり、発注者支援制度が検討されている。本研究では、発注者支援制度におけるValue Management (VM) やAsset Management (AM) の位置づけを明確にした上で、発注者支援ツールであるVWとAMを円滑に導入・実施していくための発注者支援制度のあり方について論じる。そして、今後技術者に求められる資質について検討する。
  • 平成15年度国土交通省四国地方整備局・徳島県県土整備部発注の公開入札結果情報を対象として
    森本 恵美, 滑川 達, 山中 英生
    2005 年 12 巻 p. 139-148
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、我が国においては入札・契約制度改革が急速に進められている。国土交通省や公正取引委員会など関係団体おいても審議会等を設け、談合等の不正行為や不良不適格業者を排除するための多くの提言がなされている。そこで指摘された建設産業構造の問題に向き合った対策として多様な入札・契約方式の試行も大規模工事を対象として行われている。本研究では、徳島県県土整備部と国土交通省四国地方整備局発注の平成15年度の公開入札結果情報を利用して、現状における工事案件の入札競争状態の状況、ならびに「指名競争入札」で発注された工事を対象に、複数回入札に参加した各企業の入札時のコストダウン努力の傾向を明らかにするための統計分析を試みた。
  • 大西 正光, 石 磊, 小林 潔司
    2005 年 12 巻 p. 149-158
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では, 流動性ショックに直面した独立採算型PFI事業の効率的な再生方法について考察する. 多くのインフラ整備に関わるPFI事業では, 事業が財務的に破綻をきたしても, インフラがもたらす外部経済便益の観点から事業の継続が望ましい場合が少なくない. PFI事業の効率的な再生を実現する手段として, 契約保証金及び補助金政策が存在する. その際, 外部経済性にリスクが存在しない場合, 契約保証金制度により, 事業の効率的な再生を実現することが可能である. しかし, 外部経済便益にリスクが存在する場合, 契約時点に設定した保証金と外部経済便益がかい離するために, 事業の効率的な継続もしくは清算を実現できない可能性があることを指摘する. この場合, 事前に設定する保証金と事後に確定する補助金を組み合わせたハイブリッド政策を導入することにより, 事業再生の効率性を改善できる可能性があることを示す.
  • 張 双甜, 大西 正光, 小林 潔司
    2005 年 12 巻 p. 159-170
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    建設ジョイントベンチャー (以下, JVと略す) には, 共同施工型及び分担施工型という2つのタイプが存在する. JVの組成構造は, 各構成企業が負担する収益と費用構造 (リスク分担構造) を規定する. 本研究では2つのタイプのJVモデルを定式化し, JVの組成構造の違いが, JVの構成企業の努力水準に及ぼす影響を分析する. その際, 共同施工型JVの場合, 複数の構成企業が対等の立場でJVを組成するパートナー企業方式では, モラルハザードによる工事全体の効率性が阻害されるため, 1つのスポンサー企業がJV工事全体を指導するスポンサー企業方式が効率的であることを示す. また, 分担施工型JVでは, 各構成企業の責任の所在が曖昧になれば, 企業努力が低下する危険性があることを指摘する. さらに, 発注者の立場から, JV工事の工期遅延に対する約定損害賠償制度をとりあげ, JV工事の効率性に及ぼす影響について分析する.
  • 大分県をモデルとしたオ-プンハウスの設置と運営に関する制度づくり
    二宮 仁志
    2005 年 12 巻 p. 171-182
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    市民の多様化するニーズを公共サービスに反映する役割の担い手としてNPOが注目されている. 市民レベルでの活動が社会的に認知され活発化する中, 地域やコミュニティのあり方が問われ全国各地で市民による地域づくりが実践され始めている. しかし, 市民, NPO, 行政が協働するための社会的枠組みや制度は必ずしも十分に確立されておらず, 現場では試行錯誤が繰り返されている. 現時点においては各NPOの能力には差異があり, 加えて, その経営基盤も脆弱であり, 公共サービスの安定的供給という観点からの問題も指摘されている. 本研究では, 地域づくり支援にNPOを活用する場合の問題を制度的に克服する手法をオープンハウスに関連する政策として提案した.本政策でのオープンハウスでは (1) 単なる施設ではなく, 制度と規定した点,(2) 要求性能毎に2分化した点,(3) 既存施設を有効利用する点,(4) NPOの活用を前提とした点,(5) 法的位置づけを明確にした点がその特徴といえる. 本政策提案により, 行政と市民が協働して地域づくりに取り組むための社会基盤を経済的かつ効率的に整備する可能性が示された.その具体的な検証については, 今後の課題としたい.
  • 黒川 康久, 高瀬 達夫, 小山 健
    2005 年 12 巻 p. 183-192
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年, 地方鉄道の路線廃止が相次いでいる. 多くの地方中小鉄道は大都市圏鉄道に比べ利用者が少ないために, 輸送サービスの多様化, 高度化に資する設備投資が十分に行えないのが現状である. しかし, 地方鉄道は沿線地域における通勤, 通学等また特に高齢者や, 障害者, その他自家用乗用車を保有していない交通弱者にとっては重要な移動手段である. 公共性の極めて高い鉄道において, その存廃の是非を判断するにあたっては, 鉄道事業者及び地域により慎重に行われるべきである. そこで, 本研究ではその判断指標のひとつになり得る地方鉄道の価値を評価するために, 実際に存続問題が浮上している長野県にある上田交通別所線を対象とし, CVM (仮想評価法) を用いて地方鉄道別所線の価値評価を行った.
  • O Rajendra NIRAULA, Yoichi HIROTA, Shunji KUSAYANAGI
    2005 年 12 巻 p. 193-206
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    This study based on the Nepalese and Cambodian context investigates the necessity of integration of education system to industrial activities for improving socio-economic conditions in the least developed countries. Infrastructure and human resource development environment is very dismal in Nepal and Cambodia. The quality of human resources in infrastructure development is not compatible with the needs of the construction industry. Scanty fund and inappropriate education system in Nepal and Cambodia are investigated. Industrial needs oriented universities collaboration, and center of excellence and research approaches are discussed. Integrated construction management and civil engineering education to enhance the quality of human capital in the construction industry has been proposed.
  • 齋藤 隆
    2005 年 12 巻 p. 207-218
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    我が国の建設分野のプロジェクトマネジメント (PM) 研究領域においては、PMの技法・手法・システムの開発と学習が着実に進みつつあるが、PMというエンジンを動かすリーダー、すなわちプロジェクトマネジャー (PMR) に関する研究実績は未だ限られていると言わざるを得ない。建設プロジェクトマネジメントの5資源とは人・物・金・技術・情報と言われる。これら5資源を運用するプロジェクトマネジャー、例えば建設工事の現場所長、は一定のレベルの資質と能力を備えていることが肝要である。本研究は、我が国の建設プロジェクトマネジャー (PMR) に求められる種々の要素を整理し、仮説に基づく調査を行い、得られた知見をとりまとめたものである。
  • 太田 和良
    2005 年 12 巻 p. 219-230
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    県土整備行政職員は公共土木施設を管理・整備するという立場で、災害時にはそれらの復旧・復興を担う防災担当者となる。大規模で広域な災害が発生した場合には、地域が孤立することを踏まえ、職員一人ひとりが施設の状況を把握し、尚かつ即座に使用し得る施設を見極め、さらに応急復旧対策を施すことを判断しなければいけない。
    そのため、県土整備部として、振興局建設部の職員を中心に応急対応能力 (特に初動体制を確立するための能力) を向上する必要性を感じ、従来は地域住民に対する防災訓練の手注とLて用いられてきた災害図上訓練 (DIG: Disaster Imagination Game) を県土整備行政職員用に工夫しながら実施し、効果を上げてきたところである。しかし、災害図上訓練だけでは応急時の緊張感を伴った判断力を身につけるには不十分であり、それを補う目的で、選択式訓練を導入し、災害図上訓練と合わせて実施した。
    選択式防災訓練は職員の防災意識を高めるだけでなく、個人の防災技術力の一つとして応急時の判断力の向上に役立っとともに、世代や職種別の差違に着目し、達成度の判定や組織力の評価に利用できることを示した。
  • 瀬戸大橋とゴールデンゲート橋、サンフランシスコ・オークランド・ベイ橋の事例
    中川 良隆
    2005 年 12 巻 p. 231-240
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は瀬戸大橋とゴールデンゲート橋、サンフランシスコ・オークランド・ベイ橋を主に、東京湾横断道路、安芸灘大橋等の海上長大有料橋の建設マネジメントを比較して、わが国のこれからの海上長大連絡路建設事業の効率的な施行を検討することを目的としたものである。まずこれらの事業・技術の特徴について述べる。次にこれらの事業の工程・工費・安全の比較を行い、マネジメントの観点から工事発注規模や発注件数による工期、人事面からのマネジメントの連続性について調べた。調査の結果、日米のプロジェクトで発注規模・発注件数・発注時期・職員の在籍期間に大きな差異があり、これらが工期及び、予算額の遵守に大きな影響を及ぼすことがわかった。検討結果を踏まえて、今後の大型建設事業の効率的な建設マネジメントを提言した。
  • 春名 攻, 中島 弘樹
    2005 年 12 巻 p. 241-252
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、我が国における地方都市郊外部では、農業地帯における都市化は秩序だった形で行われているとは言い難い。特に大都市圏近郊の地方都市においては、都市化による土地利用の変化に伴い従来農地であった土地が、遊休地、休耕地となり低利用・未利用地となり、農業社会の縮小に拍車をかけている。我々は従来この問題に対して、農業構造改善事業の一環として、地元農家参加型の大規模農業公園開発事業を進め、若年者から高齢者が参画出来る農業地域とその都市化のための都市整備に関して研究を進めてきた。一方、対象とするような地方都市の一般廃棄物処理システム整備の問題においては、生ごみが処理効率を低下させる原因として取り上げられてきた。
    本研究では、両者の整備計画課題を複合的に取り扱う研究として、従来と同様な流れに従う大規模農業公園整備を契機とする田園地域の都市整備に加え、農業公園に併設する地方自治体内の生ごみ処理施設の複合整備に対して、計画論的・システム論的実証研究を行うこととした。なお、複合的に併設する生ごみ処理システムの計画検討においては、農業振興とコンポスト施用先確保の有効方策として、大規模農業公園と生ごみ処理施設を複合的に整備することが望ましいと考え、複合整備計画モデルを使って最も合理的な計画策定のためのシステム論的計画分析を行い、有効性を検討することとする。
  • 大内 雅博
    2005 年 12 巻 p. 253-260
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    国によって潜在的に異なるセメント消費量を用いて, それぞれの国の構造物の需要の度合い関する定量的指標を提案した。年間のセメント消費量と累積消費量との比を, その国におけるコンクリート構造物の需要に関する定量的指標として提案した。この比率は一人当たりの国内総生産ときわめて高い相関を示した。すなわち, 経済が発展するに従ってセメント消費量が落ち着き減少する傾向を示すのに有効であることを確認することができた。
  • 二宮 仁志
    2005 年 12 巻 p. 261-272
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    公共インフラ整備に関与する主体の多様化するニーズや対立する利害を調整するプロセスとして, 合意形成の必要性が指摘されて久しい. しかし, 合意形成を規定する法制度やその支援技術は整備されておらず, 現状では合意形成プロセスやその特性も十分明らかにされているとは言い難い. 道路事業は目的や機能に応じて様々なタイプが有り, その事業特性の相違が合意形成に影響を与える可能性は高いといえる. 本研究では, 大分県内で実施されている事業特性の異なる3つの道路整備事業の合意形成の実態を調査し, 合意形成プロセスに影響を与える要因について考察した. その結果, 道路の事業特性は, 受益者と負担者の利害関係から3つのジレンマタイプに特徴づけられ, そのタイプ毎に異なる合意形成形態が生じることが明らかとなった. 事業予算, 地域特性, 法令規定も合意形成プロセスに影響を与える要因となることが示された. また, 合意形成は段階的かつ連続的であり, そのプロセスは3つの道路事業に共通していたことを示した.
  • 北原 潤一, 小宮 一仁
    2005 年 12 巻 p. 273-281
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    今日の公共事業の実施段階における意思決定手法には, 事業評価や環境影響評価などがあるが, 計画段階における意思決定手法は確立されていない. そこで, 既存の評価手法の課題を整理し, さらに, パブリックインボルブメント・アカウンタビリティの向上を図るとともに, 少子高齢化・循環型社会の社会資本整備のあり方を総括的に評価できる新たな手法を提案する. 本研究では, これを総合的建設コスト評価システムと位置づけた.
    また, 2000年5月の「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」の成立は, 大深度地下利用時代の幕開けを意味する. 大深度地下利用は, これまでの浅深度地下建設工事の課題であった用地取得問題を解決し, 工期・経済性に優れ環境影響の少ない都市空間利用として, 大きな期待が寄せられている. 本研究ではまた, 提案する総合的建設コスト評価システムを大深度地下工事と浅深度地下工事のコスト評価に適用した.
  • 安藤 良輔, 本田 俊介, 山崎 基浩
    2005 年 12 巻 p. 283-294
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本検討は、道路整備における評価が地域特性によって重要視すべき基準や反映すべき視点が異なるという考え方の下、豊田都市圏で代表される地方都市圏における道路整備の評価にとって最もふさわしい評価指標を検討することを目的とする。
    豊田都市圏内にある愛知県の建設事務所および都市圏内にある1市5町3村の役所・役場の道路ユーザー・住民に直接接している関係部署を対象としたアンケート調査・ヒアリング調査を通して、道路ユーザーの声を踏まえた最も適切な指標を選び出すと同時に、これらの意見や地域特性を効率的・効果的に反映させるため、既成の枠にとらわれない指標の提案も行った。なお、地域特性のとりまとめに当たっては、各種統計資料のみならず、豊田都市圏の産業特性を考慮して物流の発生源を探るべく、トヨタ自動車およびトラック協会へのヒアリングも実施して、その意見を評価に反映させた。
  • 青山 憲明, 川城 研吾, 上坂 克巳
    2005 年 12 巻 p. 295-301
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    CALS/ECによって電子データの流通、交換環境が整備されつつあるが、建設現場において電子データを活用した業務効率化は十分に実現されていない。本論文では、品質管理資料の作成業務に着目し、まず、業務の実態と改善の必要性、工事監督検査における電子化の課題を明らかにした。次に、データの転記作業の多い盛土の締固め度管理の帳票作成の具体的な業務改善案を、電子データの改ざん防止策とあわせて提案し、現場実証実験により検証した。この結果、計測データの電子化により大きな業務の効率化は図れたものの、電子データの信憑性に疑問が呈され、施工現場における発注者の品質確保の要求を満たすことは困難であった。CALS/ECの進展のためには、業務効率化という側面からだけではなく品質確保ための制度面、技術面からの取り組みが重要であることが明らかになった。
  • 高橋 裕輔, 大手 方如, 上坂 克巳
    2005 年 12 巻 p. 303-310
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    筆者らは、平成14年度以来、国道事務所における組織横断的な知識や情報の共有化を円滑に進めるための研究に取り組んでいる。本論文では、過去の成果を踏まえ、知識や情報の共有化を進めるための簡素な手順を示すことを目標とする。まず国道事務所を取り巻く知識や情報の流通プロセスにおいて、特に事務所内における知識や情報の共有や利活用が重要であることを明らかにし、それを実現するための手順を考案した。そして国土交通省のある1つの国道事務所において、手順に基づき試験的に事務所内の知識や情報の共有化に取り組み、手順の有効性を検証した。
    これらの結果、手順に基づく取り組みを試行した国道事務所では、4ヶ月程度の検討により、知識や情報の共有化施策に組織として着手するという合意を形成することができた。成功のために重要な要因は、1) 国道事務所の業務の遂行のために共有することが必要な知識や情報を明確化すること、及び2) 知識や情報を共有化するための初めの一歩になりうる手軽で望ましい解決策を提示すること、であることが明らかとなった。
  • 坂田 智己, 赤坂 幸則, 矢吹 信喜, 井波 秀次, 杉本 勝哉
    2005 年 12 巻 p. 311-320
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    電源開発 (株) 田子倉発電所では, 老朽化した水車発電機を一括で更新することによる発電所の信頼性および発電出力の向上を図る田子倉発電所一括更新プロジェクトが進行している. 本プロジェクトは, 更新対象発電機以外の発電機の運転を継続させたままで, 計4台ある発電機を約8年間かけて順次更新していくものであるが, 既設ケーシングの大部分をそのまま利用してその内側のみを取り替えることで, プロジェクト全体工程および発電停止期間の短縮化を図っている. 現在, 平成16年11月末より4号機一括更新工事が施工されている. この工事は, 発電停止期間が決められていることから, 工事の進捗管理を確実に行わなければならない. そのためには, 詳細な施工計画の立案, 実施, 見直し, いわゆるPDCA (Pan-Do-Check-Action) サイクルの確実な実践が必要である. こうした工事のうち土木工事では, 水車周辺のコンクリートの取り壊しと再構築を行うが, コンクリートの取り壊しが工期の大部分を占めている. そこで本報では, 水車周辺のコンクリート取り壊しについて, その施工計画と施工結果を報告する.
  • 中村 裕司, 柳原 正浩, 小濱 吉記
    2005 年 12 巻 p. 321-332
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    欧米流の建設マネジメント手法の研究が日本でも積極的に行われている. また, 一部を日本型に改良した手法を導入しつつもある. 一方, 米国社会をクレーム社会, 契約社会と認識しながらもその実像を体験的に理解している日本人は多くない. 本稿は, グローバル化を目指す日本の建設業, あるいは日本における今後の建設契約の進展に供するため, 筆者らが直面した橋梁建設工事におけるクレームの提起と解決を通し, 米国の契約マネジメントについて解説し考察する.
    本稿では, 米国カリフォルニア州において実施した建設契約をもとに,
    (1) 契約並びに工事に関わる紛争解決手順とそのメリット, デメリット
    (2) 工期延長や設計変更並びに請負範囲変更に関する係争事例とクレーム提起及び係争解決の要点
    について事例を交えながら一般論としての筆者らの考えを述べる.
    また, 米国のようなクレーム・契約社会で, 外国企業という立場から対等に交渉を進めることが出来る契約マネジメントのあり方について提言する.
  • 江橋 正敏, 中村 裕司, 小澤 一雅
    2005 年 12 巻 p. 333-342
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    老朽化あるいは損傷による劣化が深刻化し, 社会資本に対する維持管理費は増加の一途をたどるという予測がされている. 他方, 制約された予算の下, 公共事業費が削減される傾向であることも否みがたい. このような社会経済情勢にあって, 事業者・施設管理者が社会資本を維持管理していくためには, 投下する資金がそれに見合う産出と成果を生み出すことを合理的に説明できるシステムを構築する必要がある. 以上の観点から, 近年アセットマネジメントという考え方が導入され, わが国においても盛んに調査・研究が進んでいる. しかしながら, アセットマネジメントに関する現在の調査や研究は, 維持管理あるいはメンテナンスの延長もしくは改善に止まっている場合が多い. 本来, アセットマネジメントとは投資戦略と実行, 物件管理, 出口戦略と実行という三つのマネジメントを対象とするものである. 本稿では, 社会資本のアセットマネジメントは資産の運用 (投資戦略・出口戦略) と管理 (物件維持管理) という両側面を有すべき, という立場から, メンテナンスやBMS/PMSと社会資本アセットマネジメントの相異を明らかにし, これからの社会資本マネジメントの進化すべき方向を展望すると共に, 資産価値に関わる評価についても一つの提言を行った.
  • O Rajendra NIRAULA, Yoichi HIROTA, Shunji KUSAYANAGI
    2005 年 12 巻 p. 343-352
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    This paper based on the Nepalese and Cambodian construction environment discusses some of the factors which affect the efficiency in project delivery system in the least developed countries. Only several infrastructure development projects were completed within the planned resources in the traditional project delivery system. In addition to the financial problem, lack of bridging the design and construction, inadequate construction management knowledge and skills in the construction engineers, and lack of appropriate human resource development system are the main reasons for poor performance of the Nepalese and Cambodian construction industry. Alternative project delivery systems are discussed and incorporation of the construction management system to improve the situation is proposed.
  • 小池 則満, 山中 克己
    2005 年 12 巻 p. 353-358
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    労働安全衛生法改正によって快適職場づくりが事業者の努力義務となり、建設業においても快適な職場環境の形成に向けての取り組みが必要である。しかし、生産現場を野外に持ち単一生産である建設業の特徴に沿った施策を考えなくてはならない。本研究では職場環境の中でも特に昼食およびその場所に着目し、愛知県内の校舎建設現場において、作業員を対象とした配達弁当や昼食の場所に関するアンケート調査を実施した。その結果、配達弁当については、温度に対する不満が大きく電子レンジなどの加熱器が必要なことやカロリー摂取等に関する啓蒙が必要であることを指摘した。昼食の場所については、冷暖房、雨風を防ぐなど、食事を摂るための基本的な事項に対する要望がみられる一方で、車両が分煙スペース、プライベート空間としての役割を果たしていることを明らかにした。今後、様々な現場の形態に対応した昼食やその場所のあり方について考える必要性を指摘した。
  • 春名 攻, 籔田 祐子, 田村 舞, 高木 惇, 上原 一展
    2005 年 12 巻 p. 359-368
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、わが国は欧米諸国に比べ急速な高齢社会を迎え、現在の「高度化」・「多様化」していく高齢者ニーズに対応した効率的な高齢者福祉基盤整備が求められている。実際これまで、不足している福祉基盤整備が行われてきて、都市基盤整備を確実なものにしてきた。しかし今後は、複雑化する高齢者のニーズに対応すべく、健康老人に視点を置き、病気ではなく老化現象を抑えるリハビリや、花壇・菜園づくりなどの趣味、交流の場となるような新しいタイプの高齢者福祉施設が必要である。また地方都市においては、不足がちで限られた財源を有効に利用することが求められており、コストを削減するためにも、地域が共同で権利を持つ遊休地を有効利用し高齢者福祉施設の構想を考えた。
    そこで本研究では、遊休地を有効利用し、且つ高齢者の多様で新たなニーズに応えるべく、従来の高齢者福祉施設の機能 (介護や日常生活の補助) に加え、健康維持や交流ができるような新しい諸施設を取り入れた新たな複合型の高齢者福祉施設の開発構想計画案を策定することとした。つまり、高齢者福祉施設整備を行っていく上で、昨今の経済状況の中、効率運営と利用促進が必要であると考え、公設民営方式によって施設を整備していくこととした。さらに、本研究の実証性を示すために構築した数理モデルを用い、草津市追分町を対象として検討を行うこととした。
  • Chen GUO, Shunji KUSAYANAGI
    2005 年 12 巻 p. 369-376
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    China has been experiencing rapid transitions since economic reforms in 1978, the results of the reform have shown wide regional disparity. As China looks to sustain the past success of economic growth and poverty reduction in 21st century, it needs to make major changes in its development strategy in order to fulfill its national development targets. This paper studies the economic development situation of eastern, central, western regions in China, and the functions of Chinese universities, which include education, research and contribution to the society. A new Chinese innovation system has been emerging in terms of university-run enterprise. In recent years, science parks, incubators, and high-tech development zones have been provided with strong incentives. The commitment of Chinese government to further introduce a market economy has been elaborated with a focus on the relations between university and industry. The operation mechanism of Chinese university-run enterprise has special characteristics, which are government support, relying on university, market mechanism, and industry movement. As human society enters the knowledge and information age, education is expected to play an increasingly important role and it gives driving force to regional economic development of China by using of the functions of university.
  • 三浦 正昭, 山下 彰彦, 園田 一則, 吉村 充功, 宮脇 貴代之
    2005 年 12 巻 p. 377-380
    発行日: 2005/10/31
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    日本文理大学工学部建設都市工学科では、就職に強くかつ即戦力になりうる建設IT技術者の育成を目的に、産学連携組織「大分建設情報マネジメント研究会」を2004年5月に設立した。本ノートでは、本研究会の取り組みを紹介するとともに、大学教育において工事原価管理を実践させるためのアイデアの提案を行う。
    本取り組みの特徴は、これまでの教育上の課題であり難解であった現場での「予算管理」、「原価管理」、「工程管理」の3大マネジメントを一元的なものとして捉える技法を導入し、ITを活用させて初心者にも理解しやすい内容として教育プログラムを作成することである。これらは、理論中心であった建設マネジメントを、現場の実情に合わせた考え方を中心に、即戦力としての施工管理が行える建設IT技術者を養成するものである。
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