建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
3 巻
選択された号の論文の22件中1~22を表示しています
  • 阿部 賢一
    1995 年 3 巻 p. 1-12
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    昭和13年 (1938年) 2月、[土木技術者の信條及実践要綱] が土木学会会告として土木学会誌に発表された。その作成の中心となった青山士のシビルエンジニアリングに対する考え方と土木学会 [土木技術者の信條及実践要綱] 成立の経緯を振り返る。
    近代シビルエンジニアの誕生の歴史を英国とフランスに探り、英国、フランス、米国のシビルエンジニア団体の [信條及実践要綱] を比較検討する。
    我が土木学会の [土木技術者の信條及実践要綱] が発表されて57年が経過したが、忘れ去られた存在となっている。最近の我が国土木産業界の信用失墜と国民の不信感を払拭し、信頼を取り戻すために、シビルエンジニアの哲学と倫理を再構築する必要がある。それはシビルエンジニアの自然と社会に対する基本的な考え方と行動を示すことである。
  • 伊藤 昌勝, 高野 伸栄, 佐藤 馨一
    1995 年 3 巻 p. 13-22
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    WTO政府調達協定の発効を目前に控えた建設産業は、公共事業の入札に関する政府の行動計画などを踏まえて、二十一世紀にふさわしい産業作りに向かって新たな努力を開始している。平成六年には建設業法が改正され、七年には建設産業政策大綱も建議されその環境も整えられつつある。
    社会資本を管理整備する公共事業は発注者、受注者が適切な役割分担をしながら、エンドユーザーである国民の利益が最大限に図られる仕組みが必要である。しかし、特に地方公共団体の技術職員 (インハウスエンジニア) 不足は深刻で、行政の複雑化とともに発注者、受注者の間に、思惑の乖離も見られる。本稿は、インハウスエンジニアの役割とその実態、現状における課題を整理・考察し、今後の施策に役立てようとするものである。
  • 阿部 賢一, 金子 博治, 藤原 基文
    1995 年 3 巻 p. 23-34
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    後進国の人々が職を、より良い収入を、より良い生活を求め、国境を超えての移動が増加している。我が国の外国人労働者の大半が不法就労者である。我が国の入国管理制度の内容と外国人労働者の実情を検討した。不法就労者の存在は、劣悪な労働条件、安い賃金・労働災害および疾病の多発など深刻な社会問題を引き起こしている。日本人労働者との差別、基本的人権問題もある。彼らの存在は、我が国の産業構造の転換の障害ともなり、社会底辺層の増大による安心社会の基盤崩壊にもつながる。外国人労働者問題の解決は極めて難しい。欧米の事例はそれを示している。現行の入国管理制度には種々の問題点があるが、現時点では単純外国人労働者の導入を阻止すべきである。一方、外国人実習制度は建設業界においても好評であり、国際協力の観点から、これを充実・促進し、技術移転を進めるべきである。しかし、人手不足の対応のみに利用されないように監視が必要である。
  • 常見 昌朗, 渡邊 法美, 國島 正彦
    1995 年 3 巻 p. 35-42
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    建設業は、依然として他産業と比較して高い事故災害率、労働生産性の停滞、多大な発注事務量に伴う発注者の大きな負担などの諸問題を抱えている。本研究は、これらの問題点の一因として、公共工事の発注規模に着目し、その実情を調査すること、発注規模を変化させた場合において、発注者・施工者などが受ける影響・効果を整理しそれらを定性的・定量的に把握すること、及び望ましい発注規模について提案を試みることを目的とした。定量的把握の第一歩として、大規模発注した場合の公共工事費の積算価格の変化を「建設省土木工積算基準」に基づき、工事規模の変化が間接工事費・一般管理費等に与える影響を試算した。その結果、全国の公共工事の発注規模を1.5倍にしたと想定した場合、約3千億円 (総工事費に対して1.5%)、2倍にした場合、約5千億円 (2.5%)、3倍にした場合、約7千5百億 (3.7%)、の間接工事費・一般管理費等が低減できることが明らかとなった。
  • 前田 信幸, 井上 理, 竹村 陽一, 佐中 光夫
    1995 年 3 巻 p. 43-58
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    我が国における社会資本は、戦後、確実に蓄積され、欧米の水準にまでは達しないまでも我が国の国力、社会、生活、文化などさまざまな場面を豊かに潤してきた。そして今日、我が国は世界に例を見ない高齢化社会を目前に控え、また、国内産業構造についても大きな転換点を迎えようとしている。このような状況を認識し、我が国がたどってきた社会資本整備の経緯を振り返り、その基本的システムの構造について考察を行うことは、将来の社会資本整備を模索する上で不可欠なプロセスであろう。
    本論は、我が国における将来の社会資本の基本理念の策定のための基礎的資料となることを願って作成したものである。このため、過去における社会資本の概念、変遷、法令などとの関連について整理を行い、この上で、社会資本整備の具体的方法である事業について国内外の基本的成立要件、背景、先進的事例、近年の動向などについて紹介し、我が国における新たな方向性について考察、言及するものである。
  • 草柳 俊二, 横山 全徳
    1995 年 3 巻 p. 59-70
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    受注産業の品質管理および品質保証は一般製造業にみられるものとは異なった基盤を持っている. 完成した “製品” はいかなる状況, 経緯をへようとも, 最終的には顧客の満足を満たすものでなければならない. 受注産業の原型ともいえる建設プロジェクトに於ける品質管理・保証は完成品対象の管理ではなく “経過の管理” であると言えよう. この数年, 国際品質保証規格ISO-9000シリーズ (ISO-9000s) が国際建設プロジェクトの入札の事前審査対象項目として取り上げられるようになってきた. この規格に適合する品質管理・保証の管理体制を実際に構築する場合, 受注産業の特性, さらには日本企業のマネジメント特性との対応と言った多くの解決すべき問題点が浮き彫りにされてくる. 本論文では国際品質保証格ISO-9000s認証取得の作業を通じ明確となった問題点と, その対応について論じる.
  • 山本 聡, 河合 豊彦, 小林 正典, 久保 周太郎
    1995 年 3 巻 p. 71-80
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    建設省では、土木積算業務をより効率的、合理的に行うために、工事工種の体系化 (設計書構成の統一等) と合わせ、クライアント・サーバ方式による新土木工事積算システムの開発を (財) 日本建設情報総合センター (JACIC) の協力を得ながら進めており、平成6年度より、一部の工種において試行が行われたところである。このシステムの開発目的、開発内容等については既に報告されているところである。
    そこで、本稿では、その試行結果を報告すると共に、新土木工事積算システムを構成する体系データ、基準データ等の各種データ類の構造並びに管理方法について、また、積算本体部分を支えるヘルプシステム、チェックシステム、積算実績データベースシステム等の支援システムの開発について報告するものである。
  • 三木 浩司, 小澤 一雅
    1995 年 3 巻 p. 81-92
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は、建設工事における施工のプロセスが社会や自然環境に及ぼす影響を考慮し、建設工事計画全体の良否を建設に係わるコストとして総合的に評価するシステムを構築することを目的としている。まず、施工のプロセスの影響を施工の合理化、周辺環境への影響、地球環境への影響に大きく分け、それぞれについて定量的に評価する指標を考え、それらを貨幣換算して労務費、安全費、周辺環境費、地球環境費とした。そして、さらに、これらに材料費、機械損料を加えて、建設工事全体を総合評価する方法を考案した。
    高さ20mの橋脚の施工を対象として、様々な施工法について、提案するシステムを用いて総合評価を行った結果、基礎工事に場所打ちコンクリート杭を用い、躯体工事にプレキャスト埋設型枠工法を用いた施工は、鋼管杭と従来の工法を組み合わせた場合と比べて総合的な建設コストが約10%安くなると評価され、環境への影響も考慮した定量的な評価が可能であることが示された。
  • 加納 実
    1995 年 3 巻 p. 93-100
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年, 建設業は入札制度の改革もあり, 価格低減について従来にもまして本格的に取り組んでいる。しかしながら, 作業員の高齢化や請負構造の重層化など生産性の維持向上を阻害する要因も多く原価低減もままならない状況が続いている。
    一方, 情報機器の高性能化, 低価格化はめざましいものがある。屋外・単品・受注生産の特徴をもつ建設業は現場独自に発生することがらを逐次リアルタイムに処理しなければならず電子機器の多角的多面的利用に向いている業種といえる。
    こうした状況から今後の現場マネジメントの方向は, 一層OA化が進むものと考えられる。しかしながら, OA技術の開発が現場ごとに重複し, 水平展開されないのでは効率的なものとはとてもいえない。本報文ではこれまで当現場で5年間にわたり進めてきたOA化の検証と今後の方向を考えてみたい。
  • 業務実態と課題分析を中心として
    春名 攻, 北角 哲, 五十嵐 善一, 滑川 達
    1995 年 3 巻 p. 101-112
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    労働賃金の著しい上昇や労働者特に熟練技術者不足の顕在化、等々の問題に代表されるように、ますます深刻化する建設業の施工条件に対処していくためには、労働者一人当たりの生産性や質の向上の努力が不可欠である。近年、その対策としての施工技術の開発の主役は、施工機械の大型化やロボット化、さらにはOA化、等々の個別的なハードウェアの技術的向上の努力であったといえる。しかし、高度に発達したハードウェアをサポートあるいは統合するソフトウェアとしての人間を中心とした施工管理のためのシステム化を図らずして、現場マネジメント業務の本質的な改善は成しえないものと考える。このような課題認識のもとで、本研究は人間すなわちマンパワーの向上をキーワードとして、まず現状の現場マネジメント業務の問題点と改善の方向性やコンセプトの確立を目指しての基礎的研究として、現場に対するアンケート調査というボトムアップ的なアプローチによる分析を試みたものである。
  • 酒向 信一, 青景 平昌, 茶山 和博, 岡野 幹雄, 奥松 俊博
    1995 年 3 巻 p. 113-120
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    「テレアースワークシステム」は、危険地帯から離れた安全な場所に各無人重機の集中管理操作室 (コントロールルーム) を設置し、無人通信中継車を介して立体映像・コンピュータグラフィックス・各種作業用モニターを用い、遠隔操作により、土砂の掘削・積込・運搬・捨土までの一連の重機操作及び工事全般の施工管理を安全に行うシステムである。
    本システムは、雲仙普賢岳における危険な除石工事を無人化により可能としたものであり、同時に省力化も目指した。無人化施工試験工事は、平成6年1月末から4月までと平成6年6月末から8月中旬までの工期で実施し、良好な結果が得られた。
    本論文は、テレアースワークシステムの概要と、試験工事の結果について報告するものである。
  • 河野 重行, 木内 勉, 岩根 保男, 木村 厚之, 高崎 英邦
    1995 年 3 巻 p. 121-128
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    若年労働者の建設業離れや熟練工の高齢化による労働力不足が問われて久しく、建設業においては各種の自動化・機械化が開発、導入されている。山岳トンネルにおいても、今後のさらなる生産性の向上、作業環境の向上、安全性の向上の必要性に対し、自動化の推進は不可欠である。
    昨今、トンネル掘削機 (TBM) を用いた山岳トンネル掘削工事が増加しているが、シールド工事と異なり、亀裂や破砕帯の存在など必ずしも均質でない岩盤の掘削においては、掘削精度の確保が難しく、熟練オペレータに頼っているのが現状である。
    今回、筆者らは、トンネル掘削機の自動方向制御システムを開発し、実際の山岳トンネル掘削工事において、その効果を検証した。実証の結果、トンネル掘削機が高精度で自動制御されることが確認できた。
  • 春名 攻, 大音 宗昭, 迫間 幸昌, 上山 晃
    1995 年 3 巻 p. 129-140
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    山間部の土地開発事業は、経済のバブル崩壊後の不況にもかかわらず、大都市圏における人口過密の問題や地方都市の活性化に対する有効な施策として盛んに行われている。山間部の土地開発事業における土工事は、地形変化が激しいために平野部や丘陵部において行ってきた従来の方法では、合理的な施工計画案を求めることが困難な場合が多い。
    そこで、これまで開発されてきた方法論をベースとして、山間部土工事に適した形で、安全かっ迅速、経済的に工事を行う高度な施工計画策定のための支援情報技術の開発を行うこととした。すなわち、本研究では、土工事の施工計画の中で中核的存在である運土計画の策定方法に着目し、山間部の大規模土工事の激しい地形変化に対応した計画的検討の方法を施工空間を3次元で捉えながら現場マネジメントを遂行する形で計画的検討の方法を開発するとともに、合理的な情報を提供することの可能な支援システムの開発を進めた。
  • 春名 攻, 竹林 弘晃, 滑川 達
    1995 年 3 巻 p. 141-150
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    工事の大規模化に伴い建設工事における管理項目や基準は複雑化・多岐化の傾向にあるが、このような大規模な工事を安全かっ迅速・経済的に行うためには、工事計画のマネジメント分野においてもさらなる高度な計画・管理技術開発が要求される。
    このような要請の下で本研究では工事マネジメント業務の中で中核的存在である工程計画の策定方法に着目し、合理的で説得力のある計画代替案を効率的に設計することが可能な計画代替案作成モデルの開発を行った。つまり、ハイブリッド型工事計画モデルと呼ばれる代替案評価のための新しい工事計画モデル手法を開発するとともに、土地造成工事計画を対象として実証的検討を行って、モデルの有用性の確認を行った。さらに、他種工事との比較検討によりハイブリッド型モデルの適用範囲の検討も行った。
  • 樗木 武, 曽 浩璽, 辰巳 浩, 黄 文吉
    1995 年 3 巻 p. 151-162
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    ネットワーク理論に基づいて, 時間と費用のトレードオフの関係を捉え, 工期や費用を求める手法としてCPMが広く使われている. しかし, 現実のプロジェクトに適用する際, 現場の状況に即す観点でいえば, 作業要素における作業日数の推測があいまいな判断とならざるを得ない場合があり, あるいは, 作業費用に関し確定的な把握が困難であるなどの問題が指摘されている. そこで, 本研究では, あいまいな推定を導入することによって, 作業日数及び作業費用を現場の状況に即して把握し, また両者を調整し, 従来の手法よりもさらに現実的ともいえる妥協的な工程計画立案の手法を提案するものである. さらに, 提案モデルの近似解法について検討するとともに, 適用上の工夫について考察するものである.
  • 渡邊 法美, 石井 貴仁, 常見 昌朗, 國島 正彦
    1995 年 3 巻 p. 163-172
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    1972年の労働安全衛生法施行後の約10年間において建設業の労働安全の状況は飛躍的に改善されたが、最近10年間は著しい改善が見られない状況にある。このような現状を打開するためには、従来の安全対策の限界を認識し、新たな安全対策を打ち出す必要性があると考えられる。本研究では、事故の被災者に対する1対1の聞き取り調査を重点とする事故の追跡調査および建設現場における安全管理体制に関する調査を行った。従来の事故報告書には報告されていない事故の背景的要因などの事故発生のメカニズムを正確に調査・分析するとともに、建設現場の重層下請構造、元請と下請相互間の請負契約における安全対策を実施する場合の費用・役割・責任の取り決め状況、元請業者・下請業者の安全管理能力、安全に関する指示・情報の流れを明らかにし、現場の安全管理体制と労働災害との関連を考察することを目的とした。
  • 鈴木 芳美
    1995 年 3 巻 p. 173-184
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/08/24
    ジャーナル フリー
    わが国の建設工事で発生する労働災害の発生件数が他の産業におけるものに比して高い割合を占めていることは周知のとおりである。これらの労働災害を防止することは、建設工事に携わる関係者が、まず第一に解決して行かなければならない課題である。この課題解決にあたっては、これまでに発生した労働災害の事例から得られる様々な反省・教訓を踏まえ、効果的な防止対策を樹立すること、さらにはそれらの評価を行って対策をより万全のものとしてゆくこと、等が不可欠となろう。その場合には、労働災害事例の記録からもたらされる情報が大きな役割を担うことになる。しかし、これらの情報を効率的にかっ十分に活用するためには、この種の記録から得られる情報の性向を的確に把握しておくことが必要である。そのため本研究では、労働災害が発生した際に各々の事例について作成される記録資料の記述内容に着目し、これらが本来的に有している性質や情報構造に対して、情報科学的アプローチから分析を試みた。本報告は、これまでに得られたいくつかの分析結果を示したものである。
  • 林 健治, 大倉 誠, 福田 雄重
    1995 年 3 巻 p. 185-194
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    最近、斜吊工法を用いたアーチ橋の倒壊事故が相次いで発生している。そのため、橋梁業界では、同工法を用いたアーチ橋の架設時における安全施工管理が検討課題となり、その在り方が重要な問題となっている。そこで、斜吊工法を用いたアーチ橋の架設時における安全管理を徹底する観点から、自動計測システムを主体とした安全施工管理システムを開発した。また、設計上、十分な安全性を確保するために、架設構造系に斜吊ケーブルなどの仮設構造物も含めた構造系に対して、フェールセーフ設計を適用した。さらに、3次元形状計測システムを活用してより合理的な形状管理を実施した。本論文は、以上の安全施工管理システム、フェールセーフ設計及び形状管理の概要を述べるものである。また、実橋への適用結果を通して、安全施工管理システムとフェールセーフ設計の妥当性を明らかにするとともに、架設時の安全性を保証するには、安全施工管理システムの適用が不可欠であることを明記する。
  • 高澤 和典, 多田 栄一, 小山 健
    1995 年 3 巻 p. 195-206
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    我が国では, 高度成長期に建設された土木構造物が, 主として経済的または社会的な耐用年数の終わりに近くなっている現状であると考えられさまざまな維持管理および補修計画が必要になってきている。したがって, 適切な維持管理および補修計画・対策がコスト・マネジメントの観点および資源とエネルギーの節約または社会資本の適正管理といった面から、今後とも重要な問題になるように思われる。
    本研究は, これらの観点から, 土木構造物のなかでも, 特に橋梁構造物を対象として, 一般に橋梁に必要とされている耐用年数間にかかる維持・補修に関するライフサイクル・コストの評価に関して, シミュレーションモデルを作成し, 維持管理・補修計画に対する定性的な経済性比較を行った。
  • 春名 攻, 河合 幸雄, 村澤 範一, 上山 晃, 正岡 崇
    1995 年 3 巻 p. 207-218
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では、従来あまり科学的な方法論として体系的に捉えてこられなかった “開発プロジェクトのプロポーザルの方法” を以下のような形で整理し、計画論・システム論的な側面から検討を加え、合理的な方法論を策定システムとして開発するために研究を行なったものである。すなわち、ここでは、地方自治体をはじめ、各種組合や地元関係者へ提案するために必要な土地開発プロジェクトのプロポーザル策定において、開発コンセプトをはじめ、導入機能の構成、施設の規模や配置、自然・景観環境・地元要望・事業採算性等々、土地開発プロジェクトに関わる諸条件を総合的に勘案し、それらを多様にかつ柔軟に組み合わせることによって、目的達成度の高い土地開発プロジェクト企画案の策定とそのプロポーザルを作成するためのシステム論的方法を確立することをめざした。そのため、ここでは複雑で膨大な作業方法の一連のシステムにCADシステムを取り込むことによって、効率的かつ迅速に検討作業を行うことができる企画案策定とそのプロポーザル作成のためのシステムの開発研究を行なった。
    また本研究では、京都市近郊の田園都市亀岡市における具体的な土地開発プロジェクトに本システムを適用することによって、本システムの実用性に関する実証的検討を行うとともに、今後におけるシステム改善の課題や問題点も明らかにした。
  • 和田 かおる, 木村 好徳, 山本 幸司
    1995 年 3 巻 p. 219-228
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    名古屋市は志段味地区開発計画にともない、大曽根一志段味支所間にガイドウェイバスの導入を計画している。このガイドウェイバスとは通常のバスに簡単な案内装置を付加することにより、専用軌道と一般道路を走行できるデュアルモード性を有する新しいバスシステムであり、当面、大曽根一小幡緑地間に高架専用走行路を設け、小幡緑地以東は一般道路を走行する予定となっている。ところで、ガイドウェイバスシステムの本格的導入は、我国では初の試みとなるため、施設計画、運行計画などシステム導入に必要となる計画情報が十分に把握できていないのが実状である。したがって、本研究では、想定しうる乗客の待ち状況やバスの運行状況から、駅の規模や施設配置計画の策定に必要となる計画情報を効率的に入手するため、離散型シミュレーション言語GPSS/Xを用いたシミュレーションシステムの構築を行う。
  • 安井 一彦, 池之上 慶一郎, 野村 利充, 石崎 実, 武田 薫
    1995 年 3 巻 p. 229-236
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    片側交互通行を伴う道路工事においては、交通誘導員や工事用信号機によって交通制御が行なわれている。交通誘導員による制御においては、交通誘導員の受傷事故の発生、また、工事用信号機による制御においては、定周期制御のため不必要な待ち時間や渋滞の発生が大きな問題となっている。そこで交通誘導員の負担軽減と安全の確保や、より円滑な交通制御を可能とするために、交通需要に応じた信号制御が可能な制御機を試作し、現場での実験を行ない、遅れ時間の低減効果を中心に分析を行なった。その結果、今回開発を行なった工事用感応式信号制御機は、十分効果があることが確認された。
feedback
Top