建設マネジメント研究論文集
Online ISSN : 1884-8311
ISSN-L : 1884-8311
9 巻
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  • 青木 俊明, 栗原 真行, 松井 健一
    2002 年 9 巻 p. 1-10
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本稿では共分散構造分析を用いて社会資本整備に対する住民の欲求構造を安全、安心、利便の観点から整理し、その意識構造を考察した。まず、社会資本整備に対する満足感の構成要因をKJ法により整理し、大都市部 (東京都田園調布) と農山村部 (茨城県真壁町) で社会調査を行った。その結果、地域で満足感が異なることが分かった。また、安全に関する満足感構造は、自然災害に対する安心感と事故・事件に対する安心感を中心に、二地域で類似構造を持つことが分かった。安心と利便に関する満足感構造では地域共通要因と地域別要因に分けられた。地域共有要因には経済環境、教育環境、日常移動、日常サービスが挙げられ、地域別要因には医療環境、衛生環境、福祉環境、余暇施設、高級サービス施設 (小売店・飲食店) 等が挙げられた。地域共通要因と地域別要因を考察した結果、人間の欲求には常に望まれる欲求と充足状況に応じて発現する欲求があることが示唆された。
  • 高橋 博, 大矢 通弘
    2002 年 9 巻 p. 11-17
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    コスト構成の透明化などを目的にダム工事においてもCM方式の導入が検討され、一部試行されている。本文は、堤体材料採取工事と本体盛立工事の一体性が重視されるロックフィルダム工事を取り上げ、従来の一括発注方式とCM方式を導入した分割発注方式について、両者の施工管理上の得失を中心にリスク評価したものである。その結果、CM導入による分割発注方式の場合の施工管理面での課題、CM業者の責任とリスク、全体リスクの増加傾向などが明らかになった。
  • 高橋 博, 館 眞人
    2002 年 9 巻 p. 19-28
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    ダム工事でのより一層のコスト縮減を追求するための検討の一環として、民の立場から契約図書、特に特記仕様書等のリスク負担の分析を行った。まず現在の契約約款、特記仕様書、現場説明事項の各条項について考えられるリスクを洗い出し、各段階ごとにリスクの内容を検討して整理した。また各条項ごとにリスク評価を行い、発注者と受注者双方ののリスク分担について検討した。その結果発注者と受注者のリスク分担の比率はほぼ50:50になっていること、双方にとってリスクの大きい項目は、契約書では条件変更、工事の中
  • 安藤 良輔, 浅見 邦和
    2002 年 9 巻 p. 29-36
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    わが国では、設計VEの実施結果についての明確な評価基準がないまま、整備効果をPRする成功例だけが、海外の事例とともに、多く紹介されるようになってきている。このままでは、コスト縮減効果を強調するあまり「機能さえ確保すれば、法律上不適格な道路を提案してもよい」と考え、設計VEを推進する方が増える一方、法律上不適格な恐れがあることを口実に設計VEを全面否定し反対姿勢を明確していく方が現してくるのではないかと考える。関係者が設計VEの可能性と限界の両方に対し、正しい認識をもち、道路における設計VEを積極的かつ慎重に展開していくことは、今後の重要なテーマと考える。本文は、高速道路における設計VEの第一ステップである高速道路の機能定義に着目し、筆者らの私見を述べることで、道路における設計VEのあり方の本格的な議論に問題を提起することを目的とする。
  • 西野 仁, 松田 千周, 松井 健一, 藤本 聡
    2002 年 9 巻 p. 37-42
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    先の「設計・コンサルタント業務等入札契約問題検討委員会中間とりまとめ」において、 入札契約制度の改善策の一つとして、発注者として必要な能力が不足する場合の支援システムとして、「アドバイザー方式」の活用が提唱された。これは、事業の計画、調査及び設計の各段階において、アドバイザーが専門的、技術的立場から必要な助言・指導・支援を行うものである。これを受け、平成12年度以降に地方自治体及び国土交通省 (計6件) においてアドバイザー方式が試行された。
    本稿は、これら試行事例について発注者、アドバイザー及び設計者からヒアリング等のモニタリング調査を行い、試行事例の特徴、問題点と課題を抽出し、改善の視点と今後の方向性をとりまとめたものである。その結果、試行されたアドバイザー方式については業務範囲・内容から4つのパターンに分類できることを示した。また、発注者の負荷軽減、調査・設計業務の品質の確保に有効との結果を得た反面、アドバイザーの権限や責任の明確化、費用算出方法の確立等の課題が明らかとなった。また、今後の支援拡大のイメージも提案した。
  • 前川 行正
    2002 年 9 巻 p. 43-50
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    建設産業の労働災害防止への努力は、万全なものであるとは言い難い。他産業において本質安全を追求する姿勢に比べると、まだ手ぬるいものが感じられる。安全対策には3つのE (Engineering, Education, Enforcement) が強調されてきた。この考え方は労働災害が機械的・物理的に適切な環境、知識・技能の欠如、管理的不適正の相互に影響して発生するということが基礎となっている。一方、災害には機械の不都合、人間のミス・エラー (ヒューマンファクター) が介在しているが、安全管理はそれらを防止することを第一義として教育・訓練を重点に、災害防止対策としてきた。しかし、高度に技術の発達してきた現在においては、「機械は故障する・人間はミスをする」という事実を認めた上で、故障やミスがあっても、人間(労働者)の安全は確保するというフェールセーフの考え方を取り入れ、本質安全を確立する必要がある。
    本稿では、人間の安全確保を中心とした考え方をいわゆるフェールセーフについて論じるのでなく、建設産業においてフェールセーフに近い考え方で、具体例について適用する考え方を1つの提案として示し、フェールセーフ的考察という形でまとめた。
  • 加藤 佳孝, 田中 芳光, 西野 仁, 島崎 敏一
    2002 年 9 巻 p. 51-56
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    公共事業の品質確保およびコスト縮減を達成する手段の一つとして, 優れた技術を積極的に活用することが考えられる。しかし, 公共事業では成果物が期待した性能を発揮できないときの社会に対するインパクトが大きくなる可能性があり, 技術のレベルを客観的に評価し, 複数の技術の中から要求条件を満足する技術を選定することが可能となる技術評価手法の確立が必要不可欠である。本稿では, 技術が評価される場面や対象となる技術が異なる場合においても, 共通に使用することができる評価項目体系を提案した。評価項目体系は, 大きく成果および適用条件の2つに区分でき, それぞれ, 目的物のレベル・派生物のレベル, 自然条件・現場条件・マネジメント特性によって構成することが可能であることを示した。さらに, 現在, 運用されている公共工事における技術活用システムへの適用, および, 技術情報データベースの改善の方向性に関する提案を行った。
  • 盛武 建二
    2002 年 9 巻 p. 57-70
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    わが国の財政は各種施策を実施するために国債発行や長期借入を行っている。国債や借入金を含めた国と地方の長期債務残高は1998年度に国内総生産 (GDP) を上回り、01年3月末、国債残高が390兆円、長期債務残高が660兆円を超えている。この財政状況の中、国土交通省など公共事業関係省庁は新しい入札・契約制度、再評価システムの導入を行っている。これは財政構造改革を進めるうえで、公共事業の効率的な執行と透明性の確保が重要な課題となっていることによる。また、会計検査では、公共工事の効率的執行という観点から、公共工事のコスト縮減と品質の向上に資することを目的とした検査を行っている。
    本研究では、公共事業における検査事例の分析、新しい入札・契約制度、再評価システムの運用実態と課題を検証した。
  • 青木 俊明, 栗原 真行, 松井 健一
    2002 年 9 巻 p. 71-78
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本稿では共分散構造分析を用いて社会資本整備に対する住民の欲求構造を安全、安心、利便の観点から整理し、その意識構造を考察した。まず、社会資本整備に対する満足感の構成要因をKJ法により整理し、大都市部(東京都田園調布)と農山村部(茨城県真壁町)で社会調査を行った。その結果、地域で満足感が異なることが分かった。また、安全に関する満足感構造は、自然災害に対する安心感と事故・事件に対する安心感を中心に、二地域で類似構造を持つことが分かった。安心と利便に関する満足感構造では地域共通要因と地域別要因に分けられた。地域共有要因には経済環境、教育環境、日常移動、日常サービスが挙げられ、地域別要因には医療環境、衛生環境、福祉環境、余暇施設、高級サービス施設(小売店・飲食店)等が挙げられた。地域共通要因と地域別要因を考察した結果、人間の欲求には常に望まれる欲求と充足状況に応じて発現する欲求があることが示唆された。
  • 藤森 大輔, 小山 健, 北村 啓一郎
    2002 年 9 巻 p. 79-90
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    現在多くの都市で郊外の発展に伴う中心市街地の人口減少によりわが国の構造的と思われる様々な問題を引き起こしている.そのような中で, 将来の社会を担う子供達の教育の場である小学校の統廃合による適正配置計画が, 長野市内の小規模校を対象として実施されようとしている.小学校が, 教育の場として適正規模を保つために必要な事業と認められるが, 小学校が地域に果たす役割, また地域環境に対して有している価値の評価などの検討が, このような公共的計画実施に対しては必要と思われる.本研究は, 環境・農業分野をはじめ多くの分野において適用がなされているアンケート調査に基づいた仮想市場評価法 (CVM) により小学校が地域に及ぼす環境価値をWTPで評価し住民意識の分析を試み合わせてこの種の事業遂行への提言ができればと考えた。
  • 深山 清六, 箕谷 一範, 山崎 淳, 平澤 冷
    2002 年 9 巻 p. 91-100
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、建設産業を取り巻く環境は、社会・経済の影響によって急変しており、この半世紀の間で経験したことのない建設市場の縮小傾向に直面している。そうした中、プレストレストコンクリート (以下PC) 建設産業が中長期的に質・量ともに健全に発展していくためには、建設資材という観点からPCと競合する鋼・鉄筋コンクリート (以下RC) に対し、どのようにしてその優位性を発揮させるかが極めて重要な課題となっている。また、最近注目されているPCと鋼との複合構造技術に対し如何に取り組むかという新たな課題も浮上してきている。
    本論文においては、上記課題の対応策をPC建設産業の産業特性といった視点で産業の現状把握を行い社会的負荷の軽減を目標とした労働生産性の向上、環境負荷の減少、ライフサイクルコスト (以下LCC) の縮減といった指標で考察した。また、PC技術の進展が著しい米国を事例にPC技術における生産システム、主要建設資材比率、関連学術・工法協会について日本との比較およびその考察を実施した。
    結果として、社会的負荷の軽減に有効であるプレキャスト工法の推進を提案した。
  • 浅野 誠, 出口 近士, 吉武 哲信
    2002 年 9 巻 p. 101-114
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    既成市街地の土地区画整理事業では移転物件が著しく多くなるため、工程数の多い玉突き移転が発生する。そのため事業進捗管理の困難性、事業期間の延伸や事業費の増大など、プロジェクトマネジメント上の課題が多い。移転計画と工事計画の具体的な順序関係や、仮換地の使用収益開始時期と移転開始時期を合理的に調整できれば、工事と移転の順序設定や移転方法を機械的に設定できたり、より経済的な工法・工程の選択が可能となる。
    本論文では、CPM手法 (Critical Path Method)を援用して、クリティカルパス上の直接移転方法を中断移転方法へ変更して移転期間を短縮することにより、事業費が最少となる期間を算出するシステムを作成した。これを仮想プロジェクトへ適用して妥当性を確認した後に、実際のプロジェクトへ適用するとともにプロジェクトマネジメントへの有用性について考察した。
  • 高瀬 達夫, 小山 健, 森 一基
    2002 年 9 巻 p. 115-122
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    平成11年にPFI法が制定されて以降、各自治体において社会資本整備事業計画についてPFI事業としての成立可能性の検討が盛んに行われるようになったことに伴いPFIに関する研究も増大してきた。その事業可能性の検討の際に不可欠なのが費用便益の計測であるが、この費用便益の計測手法に関してはこれまで数多くの研究がなされている。しかしながら計測の際には需要リスクが厳然として存在し、PFI事業の成否のカギを握っているといっても過言でない。このリスクを緩和するためにこれまで公共主体が金銭的補助を行ってきた。しかしながら従来の補助方式では需要の大きな変化に対応できないことは近年の実例を見ても明らかである。そこで本研究は新たな補助方式を提案し、事例研究においてその効果を比較検討する。
  • 盛武 建二
    2002 年 9 巻 p. 123-139
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    第2次大戦後米国で考案されたVEに日本の建設業が関心を寄せはじめたのは、第一次石油危機不況後の総需要抑制などが始まった1960年代に入ってからである。当時は、民間工事における工事原価のコストダウンの手法に用いられた。近年、発注者である国、地方公共団体において、公共工事の領域におけるコスト縮減のための方策の1っとして、VEを導入する動きが生じている。また、会計検査院においては、公共工事の効率的執行という観点から、公共工事コスト縮減と品質の向上に資することを目的として、検査を行っている。
    本研究では、VEの概念、国に先行してVEを導入した地方公共団体、民間企業におけるVEの実施状況、国が導入しているVE提案制度の特徴、実施事例、公共事業検査における指摘事例の分析、今後の課題について検討した。
  • 織田澤 利守, Kar Keong CHIN, 小林 潔司
    2002 年 9 巻 p. 141-150
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究は, BOT方式を採用する海外建設プロジェクトにおけるリスク分担, 利潤帰属構造を評価するための方法論を提案する. 一般に, 海外BOTプロジェクトの生み出す毎期の収益 (キャッシュフロー) には多大なリスクが介在する. 事業遂行主体であるプロジェクト企業と現地政府の問で締結される債務返済契約や債務保証契約は, 両者の間のリスク分担方式を規定し, 結果的にプロジェクト企業に帰属する利潤に多大な影響を及ぼす. このような利潤帰属構造を分析するためには, プロジェクト企業が負担するプロジェクトリスクの市場価値を考慮した上で, プロジェクト価値, 帰属利潤を評価する必要がある. そこで, 本研究ではファイナンス工学手法を用いて, 異なる契約構造をもつ事業スキーム間における利潤帰属, リスク分担構造を比較検討するための統一的な評価スキームを提供する. さらに, 具体的にA国においてプロジェクトファイナンス方式を用いて実施された交通施設整備プロジェクトをとりあげ, 当該プロジェクトの価値, およびプロジェクト企業に帰属する利潤の現在価値を求めた.
  • 大本 俊彦, 小林 潔司, 大西 正光
    2002 年 9 巻 p. 151-162
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    わが国の公共工事標準請負契約約款 (GCW) の下では発注者が直接工事監理, 契約監理を行う. 設計変更や予期せぬ事態に遭遇した場合, 請負金額や工期の調整は発注者が行う. 請負者に立証責任を課していない. これは発注者に変更の査定能力が備わっており, 契約当事者間に「信義則」が成立していることを前提としたとき, 効率のよい契約である. このような前提が存在しない国際市場で広く用いられているFIDIC契約約款の下では, 発注者はエンジニアを雇用し, 工事監理, 契約監理を委託する. エンジニアには発注者の代理人 (Agent) として, また, 中立公正な査定者 (Certifier) としての2重の役割を課せられている. この過酷ともいえる2重の役割からエンジニアを解放すべく1999年にFIDICが大幅に改訂され初版として発行された. 本研究ではGCWとFIDICのクレーム, 紛争手続きについて比較検討する. まず公共工事標準請負契約約款 (GCW) とFIDICの根本的な違いに言及し, GCWの今後の問題点を指摘する. 次にFIDIC1999初版 (新FIDIC) に導入されたDAB (Dispute Adjudication Board, 以下DAB) とFIDIC19874版 (旧FIDIC) のエンジニアの役割と比較し, その利害得失に関し考察する. また, DABとDRB (Dispute Review Board, 以下DRB) の違いについても考察する.
  • 小路 泰広
    2002 年 9 巻 p. 163-166
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    厳しい財政事情等を背景として、これまでのコスト縮減や入札契約方式の多様化等に加えて、時間管理概念の導入による建設工事の抜本的改革が要請されてきている。そのためには、建設工事の工期やその遅延についての的確な理解を踏まえて、社会的に見て最適な工期を実現するための契約構造のあり方についての議論が必要である。
    そこで本稿では、図解による簡単なモデル分析を行いながら、建設工事の費用と工期の関係及び社会的に見た最適な工期選択を実現するための契約構造のあり方について考察した。その結果、請負者が選択する工期は最小費用技術と契約収入が接する点になること、最適な工期は社会的便益と最小費用技術の差を最大化する点で求められること、発注者が技術に関する情報を持たない場合は社会的便益と同形状の契約構造を設定することにより、請負者が利潤を追求するなかで最適な工期が実現されることなどを示した。
  • 立花 潤三, 春名 攻, 橋本 拓磨
    2002 年 9 巻 p. 167-176
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    近年、地球規模での資源保全、環境負荷の問題やごみ埋立地の切迫した確保難を背景とした、廃棄物処理に関する動きはますます活発化してきており、我が国においては廃棄物処理システムのあるべき方向を模索しているのが現状である。また、より良い廃棄物処理システムの検討を行うためには廃棄物処理問題を生産→ 消費→ 排出→ 処理 (リサイクル) の各段階すべてを捉え、さらに政策面、経済面および産業面、教育面にまで視野に入れた幅広い範囲での総合的な検討が必要である。これらを背景とし本研究では、廃棄物処理システム計画を効果的かつ合理的に行うため、その構想計画段階における検討ツールとして、総合的かつ多面的な検討の実現をめざした廃棄物処理システム計画モデルの開発及び現実レベルでのモデル分析を行うこととした。
  • 内田 賢悦, 加賀屋 誠一, 萩原 亨, 阪田 達彦
    2002 年 9 巻 p. 177-184
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本研究では, 1996年と2001年に行ったアンケート調査により, 建設業界におけるISO9000sおよび建設マネジメントの影響評価を行った。さらに, 発注者と受注者による品質管理のための要求事項に対する選好関係を主体毎にその経年変化を示した。その結果, 発注者と受注者では, 品質管理のための要求事項に対する選好関係に大きな違いがあり, さらに時間経過とともにその選好関係も大きく変化していることが明らかになった。また, 2001年の調査結果をもとに, 受注者のISO9000sに対する評価構造を示した。ここでは, 建設マネジメントへの取組の程度がISO9000sの評価に影響することが明らかになった。
  • 嶋田 善多, 殿村 敦典, 鎌田 光
    2002 年 9 巻 p. 185-192
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    電源開発 (株) は、平成9年度に磯子火力発電所更新工事主ケーブル洞道工事において設計施工一括発注方式による発注を試行した。その試行において、見積、契約、支払い、検査、技術・価格評価の観点に加えて、電力プロジェクトとしての総合的評価という点も踏まえた検討を行なったので、その検討結果について述べる。
    また試行過程において、(1) 設計者の見積費負担、(2) 地質条件の提示、(3) 維持管理面での技術力、(4) 応募要領図書の整備等の課題が判明し、これらに対する方向性を示すとともに、今後施工者固有の技術を引出していく方法として、部分的な設計施工一括方式という観点での見積代替案方式の有効性について提案した。
    今後、本方式を制度化していくには、契約において甲 (発注者) 乙 (受注者) のリスク負担をより明確にしていく必要があると考える。
  • 小林 康昭, 藤島 博英
    2002 年 9 巻 p. 193-200
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    現在、わが国では、入札や契約を中心とする公共調達の仕組みに対して改革を迫る、さまざまな社会的な要請がある。その一つのあらわれが、平成13年4月に施行された「公共工事入札契約適正化法」である。その一方で、IT化の流れにともなう業務環境の変化を背景とした時代的な圧力も加わっている。本稿では、特に地方自治体を対象として、その公共調達に活用されているITの原状について、特にインターネットとCALS/ECによる電子入札に特定した調査と分析を行って、問題点を明らかにするとともに、そのあり方について考察を試みた。
  • 鋼橋上部工工事を対象として
    五十畑 弘, 木田 哲量
    2002 年 9 巻 p. 201-209
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文では、鋼橋上部工工事におけるにおける入札参加資格としての技術力評価について考察を行った。一般競争入札および、公募型競争入札を対象として、応募条件の技術力項目がどのようにあつかわれているかを過去の事例より分析を行い、その結果に基づいて入札参加資格としての技術力評価に関する考察を加え、技術評価に関する提案を行った。
    公共工事の入札参加の基本的な企業評価は、経営事項審査によって行われ、この中で企業の技術力は、技術職員数をもって評価されている。一般競争入札および、公募型競争入札の応募条件としての技術力は、類似工事の施工経験と経験のある技術者の配置をもって行っている。
    本論文では、まず企業評価および、指名競争入札から一般競争入札、公募入札方式を含む多様な入札方式への移行がどのような経過を経てきたかを明らかにし、次いで現行の鋼橋上部工工事の一般競争入札および公募型競争入札への応募条件としての技術力項目を、国土交通省直轄工事案件から抽出した49件について調査を行い、スパン、構造形式、架設条件、技術者の経験、その他によって構成される応募条件の分析を行った。さらに、海外を含む他の事例との比較の視点も交えて考察を行い、鋼橋上部工工事における技術評価方法に関する提案を行った。
  • 高木 元也, 小林 康昭, 花安 繁郎, 嘉納 成男, 吉田 圭佑
    2002 年 9 巻 p. 211-218
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    わが国において、これまで民間建築工事に導入されているCM方式による工事執行が、公共工事においても具体的に検討されつつある。同方式が本格的に導入された場合には, これまでの請負契約で総合建設業者が実施してきた統括安全管理とは異なる安全管理体制の出現が予想される。その際, CMR (コンストラクションマネジャー) や各建設業者等の安全管理上の役割と責任が, 現行の労働安全衛生法では十分に明確にされない問題が生じることが懸念されている。
    本稿では, CM方式の導入に伴う建設工事における安全管理上の問題点を明らかにするとともに, それらに対する適切な安全管理のあり方について検討することを試みた。
  • 都道府県別生コンクリート出荷量を通じて
    大内 雅博
    2002 年 9 巻 p. 219-226
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    各地域への投資を定量的に示すことが, 建設投資の妥当性を議論する際の大前提である。本研究では, 建設投資の定量的な指標として, 従来から使用されている貨幣指標ではなく, 最も一般的な建設材料である生コンクリートの出荷量を採用した。西暦2000年度における各都道府県の生コンクリート出荷量を民需向けと官公需向けとに区分し, それぞれ各都道府県の人口との相関関係についての分析を行った。その結果, 各都道府県における民需向け生コンクリート出荷量は人口にほぼ比例し, かつきわめて高い相関関係にあることが分かった。一方, 官公需向け生コンクリート出荷量は, 各都道府県人口に依存しない一定量に, 人口に比例する分を加えた合計となる傾向を見出すことが出来た。すなわち, 各都道府県の人口には比例せず, 人口が少ないほど一人当たりの消費量が大きくなる。ただし, その相関関係は民需よりも比較的小さかった。官公需向け生コンクリート出荷量については各都道府県面積との相関関係も考慮に入れたが, 民需向けほど高い相関関係を見出すことは出来なかった。
  • Tsunemi WATANABE, Pornchai SUMPUWEJAKUL
    2002 年 9 巻 p. 227-235
    発行日: 2002/11/25
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    The construction site manager (CSM) is a key actor in the construction phase to cope with various kinds of dynamic resource constraints and to fulfill required project goals. Many leadership studies have been conducted in the manufacturing industry, but a little is known in the construction industry. In this paper an attempt is made to investigate current practices in leadership styles of CSMs in building construction projects in Thailand.
    It is found that the studied CSMs are perceived to use the directive styles most and the supportive style least by their subordinates. At the sites where the participative style is perceived to be taken, performance of the subordinate group is high. At the sites where the supportive style is perceived to be taken, the subordinates' job satisfaction is high. As determinants of leadership style, quality of finished products and ethics are particularly important. Personal attributes of an immediate subordinate such as work experience and knowledge are also significant.
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