日本古生物学會報告・紀事
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1937 巻 , 9 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 馬 廷英
    1937 年 1937 巻 9 号 p. 138-145
    発行日: 1937年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    現生及び化石造礁珊瑚類の骨骼に季候成長構造があるのみならず其年成長が海水温度の高低と一定の關係を有することは巳に筆者によつて證明されたところである。
    本篇は文献の挿圖より北半球各地産出八屬二十種の奥陶紀床板珊瑚の成長率及び季候成長構造發達程度を比較研究し以て當該時代に於ける北半球各地の氣候状態を推想しやうと思ふ。是より得た結論としては北極地方及び北米のHuron湖, Ohio, Michigan, Indiana一帯の産地の海水温度は最も温く, 英國諾威瑞典及び獨逸等の北歐造礁珊瑚化石産地は上記の諸地方より寒い, 加拿太のAnticosti Islandは英國と大差がない, 諾威及び英國は獨逸より温く中央ヒマラヤ地方は稍々諾威に近い。上記の事實より考へれば北極地方及び北米のHuron湖, Ohio, Michigan, Indiana諸産地の一帯は當時造礁珊瑚の内側或は内帯に屬すべく北歐の英國諾威瑞典獨逸及び亜細亜の中央ヒマラヤ地方は珊瑚海の外側又は外縁に相當するものと思はれる。
  • 大塚 彌之助
    1937 年 1937 巻 9 号 p. 146-153_1
    発行日: 1937年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    クズヤガヒ即ちDiodora屬に屬する種は從來日本から次の8種が報告されてゐる。
    D. funiculata (REEVE), D. sieboldii (REEVE), D. ticaonica (REEVE), D. mus (REEVE), D. tanneri (VERRILL), D. crucifera (PILSBRY), D. elaborata (SOWERBY), D humilis (YOKOYAMA). 此等の種中ticaonicaが淡路で採集されぬこと, 日本のfuniculatatanneriと稱するものが原のものと異ることとが述べてある。日本のfuniculataにはsuprapunicea, 同じくtanneriにはyokoyamai及びyokoyamai kosibensisを新に命名した。大部分Upper Pliocene以後に生き, crucifera, humilis, yokoyamai kosibensisのみが鮮新世にも生きてゐた。
  • 矢部 長克, 杉山 敏郎
    1937 年 1937 巻 9 号 p. 154-157_1
    発行日: 1937年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    朝鮮黄海道黄州郡兼二浦北東約3kmの低丘の礫質石灰岩の石灰岩礫からClathrodictyonが2種類, Proporaが1種類採集され記載したが, Gotlandianの既知種に何れも同定出來る。
  • 矢部 長克, 畑井 小虎
    1937 年 1937 巻 9 号 p. 158-169_1
    発行日: 1937年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    横山博士により神奈川縣長沼の長沼層より記述せられたるPecten maganumanus YOKOYAMAは其後各地に見出されたるが, 殊に臺湾の新第三紀層中に廣く分布すること知らるゝに至れり。フィリッピン群島のMalumbang石灰岩に産することは既に報告あるが, 最近橋本亙理學士より送附を受けたるSamagui, Bongabon, Mindoro, P. I. 産石灰岩化石中に保存良好なる標本ありて, 長沼産のものと直接比較し同一種なることを確め得たり。本種は時にPecten laqueatus SOWERBYに伴ひ産することあり, 新しき地層よりは極めて稀なれど時に多數のP. laqueatusに混じ見出さるゝことあり, 例へば故松島忠雄氏が最近能登珠洲郡平床介層中より採集せるP.laqueatus右殻20個と共にP. naganumamusの右殻1個あり。
    終りに本種の地質時代及地理的分布に就きて略述す。
  • 矢部 長克, 杉山 敏郎
    1937 年 1937 巻 9 号 p. 170-173
    発行日: 1937年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    東京市芝區愛宕下の東京層から昔M. EDWARDS及J. HAIMEが創設したGraphulariaに近似の化石が採集されてた。此屬には同定出來る種はないから新種名を與へたが, 現棲の海鰓目 (Pennatularia) のaxisの研究が充分に行はれてないので正確なる屬の決定は出來ない。
  • 淺野 清
    1937 年 1937 巻 9 号 p. 174-181
    発行日: 1937年
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    卒業論文作成中, 不幸にしてフヰールドに急焉玉碎されし故松島君が, 筆者に, 平床貝層の有孔蟲類研究を依頼されたのは, 5月初旬であつた。而して今や君への報告が, 霊前に捧げなければならなくなつた。
    平床貝層の有孔蟲類は可成り暖海性の要素を含み, 且つ同地方の箪三紀層のものとは, 明に區別され得る。本有孔蟲群の中に新種 (Gandryina matusimai n.sp.) を發見せる外, 日本海沿岸にて始めて, Amphistegina radiata (F.& M.) 及びSorites marginalis (LAM.) の如き熱帯性有孔蟲化石産地を知ることが出來た。
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